よくある誤解・Q&A

マラソン・ロードバイクなど持久系スポーツにもプロテインは必要?筋トレとの摂り方の違いを整理する

公開 ・ プロテインナビ編集部 ・ 読了目安 9分
舗装された道に置かれたランニングシューズ

プロテインは筋トレをしている人のための食品、というイメージを持っている人は少なくありません。そのため「マラソンやロードバイクのような持久系スポーツをしている人には、プロテインは必要ないのでは」という疑問を持つ人もいます。この記事では、持久系スポーツと筋力トレーニングでタンパク質摂取の考え方にどのような違いがあるとされているのか、よくある誤解を整理しながら解説します。

「プロテインは筋トレ専用」という考え方は正しい?

タンパク質は筋肉の材料になるだけでなく、持久系の運動を長時間続ける中で消耗した体の組織を修復するためにも使われるとされています。長時間のランニングやサイクリングでは、筋力トレーニングとは異なる形で筋肉や腱に負荷がかかり続けるため、持久系スポーツを行う人にとってもタンパク質摂取は無関係ではない、という考え方が一般的に紹介されています。「プロテイン=筋トレ専用」というイメージだけで判断してしまうと、持久系スポーツを行う人が食事全体でのタンパク質摂取を見落としてしまう可能性があります。

筋力トレーニングと持久系スポーツ、タンパク質摂取の考え方の違いを比較する

筋力トレーニングと持久系スポーツでは、運動によって体に起きる変化の種類が異なるとされています。そのため、タンパク質摂取についての一般的な考え方にも、次のような違いがあると紹介されることがあります。

観点 筋力トレーニング中心の人 持久系スポーツ中心の人
主な運動による変化 筋肉への強い負荷と微細な損傷からの回復 長時間の活動による全身の組織の消耗
タンパク質摂取の目的として語られやすい点 筋肉量の維持・増加のサポート 組織の修復・回復のサポート
合わせて意識されやすい栄養素 炭水化物(トレーニング後の栄養戦略として) 炭水化物・水分・電解質(運動時間が長いため)

POINT

持久系スポーツでも体の回復にタンパク質は関わっていると考えられている

マラソン・ロードバイクなど長時間系の活動で意識されやすいポイント

マラソンやロードバイクのような、数時間にわたって体を動かし続ける活動では、エネルギー源となる炭水化物の摂取が優先されやすい傾向があります。その上で、レース後や長時間のトレーニング後に、炭水化物とタンパク質を組み合わせて摂る考え方が紹介されることがあります。プロテインドリンクを使う場合も、持久系スポーツでは運動後の回復を意識したタイミングでの活用が中心になりやすいとされています。

道路を走るランナーの後ろ姿
長時間の運動では炭水化物とタンパク質の両方が意識されやすい

トライアスロン・ロードバイクなど複数の運動を組み合わせる場合の考え方

トライアスロンのように複数の運動を組み合わせて行う競技や、ロードバイクでの長距離トレーニングを継続している人では、1日の総運動量が多くなりやすい傾向があります。このような場合、1回の食事やプロテインドリンクだけで必要な栄養を満たそうとするのではなく、1日の食事全体の中でタンパク質・炭水化物・水分をどう配分するかという視点で考えることが大切だとされています。

ロードバイクに乗って走行する様子
長距離のサイクリングも体への負荷が継続する運動のひとつ

POINT

1回の摂取量より「1日全体の食事バランス」で考えることが基本

持久系スポーツをする人がプロテインを選ぶときに意識したいこと

持久系スポーツを行う人の中には、体重管理を意識している人も多く、消化の負担が少ないタイプのプロテインや、比較的低カロリーな製品を選ぶ人もいます。また、長時間の運動前に飲む場合は、消化にかかる時間や、運動中のお腹の張りにつながらないかどうかも、体質に応じて確認しておきたいポイントです。どのタイプのプロテインが向いているかは個人差が大きいため、実際に体調の変化を見ながら少量から試すことをおすすめします。

記録更新を目指す人と、楽しみながら走る人での意識の違い

大会での記録更新を目指して本格的にトレーニングを積んでいる人と、健康維持や気分転換を目的にマラソンやサイクリングを楽しんでいる人とでは、タンパク質摂取への意識の持ち方にも差が出やすいと考えられます。記録を重視する人は、トレーニング計画に合わせて食事内容を細かく調整しているケースもありますが、楽しみながら運動を続けている人の場合は、そこまで厳密に管理する必要はなく、運動後の食事でタンパク質を含む食品を意識的に取り入れる程度でも十分な一歩になります。どちらの立場であっても、情報に振られすぎず、自分の運動量と生活スタイルに合った範囲で食事を見直していくことが、無理なく続けるコツだと考えられます。

ウルトラマラソンや長時間イベントに参加する人が意識しやすいこと

数十キロ以上を走るウルトラマラソンや、長時間にわたるサイクリングイベントのように、半日以上体を動かし続けるような活動では、運動中のエネルギー補給と、運動後の回復の両方を考える必要があります。運動中は消化の負担が少ない炭水化物中心の補給が優先されやすく、プロテインドリンクのような固形に近い食品は、運動後の食事の一部として位置づけられることが多いとされています。大会やイベントに向けてトレーニング量を増やす時期には、普段よりも食事全体の量そのものを見直し、タンパク質だけでなくエネルギー摂取量全体が不足しないように意識することが大切だと考えられます。

持久系スポーツと筋力トレーニングを組み合わせる人の考え方

最近では、持久系スポーツを行う人が合わせて筋力トレーニングを取り入れたり、筋力トレーニングを中心にする人がランニングなどを組み合わせたりするケースも増えています。このように複数の運動スタイルを組み合わせる場合、タンパク質の摂取タイミングを厳密に一つの考え方に固定する必要はなく、その日にどちらの運動を中心に行ったかに応じて、食事の組み方を柔らかく調整するという考え方も紹介されています。例えば筋力トレーニングを行った日は運動後の食事を意識し、長距離走を行った日は運動中の炭水化物補給と運動後の回復食の両方を意識するといった具合に、運動の種類に合わせて食事の重点を変えていく柔軟さが役立つと考えられます。

体調や既往症がある場合に気をつけたいこと

持久系スポーツは運動時間が長く、体への負荷が持続的にかかるという特徴があります。持病がある方、心臓や腎臓などに関わる疾患の既往がある方、妊娠中・授乳中の方が長時間の運動とタンパク質摂取量を見直す場合は、自己判断で進めるのではなく、医師に相談しながら運動量・食事内容を調整することが勧められています。また、運動中に強い疲労感やめまいなどの症状が出た場合は、無理に運動を継続せず、必要に応じて医療機関に相談することが大切です。

暑い時期の持久系トレーニングで気をつけたいこと

夏場など気温の高い時期に長時間の持久系トレーニングを行う場合、発汗量が大きく増えるため、水分と電解質の補給がより重要になるとされています。この時期はタンパク質の摂取量だけに意識を向けるのではなく、まず脱水を防ぐための水分補給を優先することが基本になります。プロテインドリンクを冷たい状態で持ち運びたい場合は、保冷ボトルや保冷バッグを活用し、衛生面にも配慮しながら摂取タイミングを調整するという工夫をしている人もいます。暑熱環境下での運動は体への負担が大きくなりやすいため、体調に異変を感じた場合は無理に運動を続けないことが何よりも大切です。

プロテインナビとしてのまとめ

プロテインナビとしては、「プロテインは筋トレをする人だけのもの」という考え方にとどまらず、持久系スポーツを行う人にとっても、タンパク質摂取は体の回復を支える食事の一部として関わっていると考えています。競技の種類や運動量に応じて、炭水化物・水分・タンパク質のバランスを食事全体で見直すことが、無理なく運動を続けるための土台になると考えています。

マラソンのような持久系スポーツでもプロテインは必要ですか?

必須というわけではありませんが、長時間の運動による組織の消耗からの回復を意識して、タンパク質摂取を食事に取り入れている人は多いとされています。筋力トレーニングとは摂取の目的や意識されやすいタイミングが異なる傾向があります。

ロードバイクでの長距離トレーニング後は何を優先して摂ればいいですか?

長時間の運動後は、まず炭水化物と水分・電解質の補給が優先されやすいとされています。その上で、タンパク質を組み合わせて摂る考え方が紹介されることがありますが、体質や運動強度によって個人差があります。

持久系スポーツをする人は筋トレをする人よりプロテインの量を減らすべきですか?

一律に量を減らすべきという考え方ではなく、運動量や体格、目的によって必要な量は人それぞれ異なるとされています。自分に合った量については、管理栄養士などの専門家に相談することもひとつの方法です。

トライアスロンのような複数競技をする人の栄養の考え方は変わりますか?

総運動量が多くなりやすいため、1回の食事だけでなく1日全体の食事バランスで炭水化物・タンパク質・水分を考える視点が大切だとされています。

長時間の運動前にプロテインを飲むと消化に影響しますか?

消化のされやすさには個人差があり、運動前に飲むとお腹の張りを感じる人もいるとされています。体調の変化を見ながら、少量から試すなど自分に合った取り入れ方を探ることが勧められています。

持病がある場合、持久系スポーツとプロテイン摂取を見直すときの注意点は?

心臓や腎臓などに関わる持病がある方、妊娠中・授乳中の方は、自己判断で運動量や摂取量を変更するのではなく、事前に医師に相談しながら進めることが勧められています。

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