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バードドッグのやり方|体幹と背中、お尻を鍛えるコツと回数の目安

FITPEAK編集部 読了目安 7分

バードドッグ(Bird Dog)は、よつばいの姿勢から右手と左脚、左手と右脚を交互に伸ばす種目です。手足を高く上げることより、「背中を平らに保ったまま、ぐらつかずに伸ばす」ことが目的で、体幹と背中、お尻の筋肉をいっしょに使えます。

バードドッグの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

バードドッグはどこに効く?

バードドッグで働くのは、背骨にそって走る脊柱起立筋や多裂筋などの背中の筋肉、脚を後ろへ伸ばすお尻の大殿筋、そして体のねじれを防ぐおなかの筋肉です。手と脚を1本ずつ浮かせるため、体は左右にかたむこうとします。それをこらえることで、体幹を安定させる力を練習できます。

エクストロムら(2007年)は、男性19人・女性11人の健康な人に、ヒップリフトやサイドプランクなど9種目を行ってもらい、筋活動を測りました。よつばいで対角の手足を上げるバードドッグは、お尻の大殿筋で、全力で力を入れたときの45%を超える活動がみられ、大殿筋の筋力づくりに役立つ可能性があると報告されています。一方、この研究の多くの種目は45%未満で、筋力づくりよりも持久力や安定性の練習に向くとされました。

キムら(2016年)は、健康な男性10人にカールアップ・デッドバグ・スーパーマン・バードドッグを5段階の強さで行ってもらいました。バードドッグでは、段階を上げるほど多裂筋と脊柱起立筋の活動が大きくなりました。手だけ、脚だけ、手足同時と段階を踏むことで、体力に合わせて強さを調整できます。

バードドッグの正しいやり方は?

ポイントは「背中の上にコップを乗せても倒れない」くらい、胴体を動かさないことです。

  1. よつばいになり、肩の真下に手、股関節の真下にひざを置きます。
  2. 背中を丸めず反らさず、頭から腰までを平らにします。目線は両手の少し先の床に向けます。
  3. おへそを軽く背中側へ引き寄せ、おなかに力を入れます。
  4. 息を吐きながら、右腕を前へ、左脚を後ろへ、床と平行になる高さまでゆっくり伸ばします。
  5. 伸ばしきったところで2〜3秒止めます。
  6. 息を吸いながら、はじめの姿勢へ戻ります。反対側も同じように行い、左右で1回と数えます。

上の3Dアニメーションで、手足を伸ばしても腰の高さや骨盤の向きが変わらない点を確かめてください。

体がぐらつくときはどうする?

ぐらつくのは、体幹で支える力に対して、手足を伸ばす動きが大きすぎるサインです。

  • 手だけ・脚だけにする: まずは腕だけを交互に前へ伸ばし、次に脚だけを交互に後ろへ伸ばします。
  • 伸ばす高さを下げる: 脚は床と平行まで上げなくてかまいません。骨盤が開かない高さで止めます。
  • ひざとつま先で床を押す: 支えている側のひざとつま先、手のひらで床を軽く押すと、体が安定しやすくなります。
  • 鏡や動画で確かめる: 自分では平らなつもりでも、腰が反っていることがよくあります。

おなかの力の入れ方は?

おへそを軽く背中側へ引き寄せる方法(ホロウイング)が取り組みやすい方法です。ツァルツァパキスら(2024年)は、若い健康な成人44人に、プランク・バードドッグ・デッドバグ・サイドプランクなど7種目を、おなかを引き寄せる方法とおなか全体を固める方法(ブレーシング)の両方で行ってもらい、超音波で深い筋肉の厚みを測りました。おなかを引き寄せる方法では、バードドッグとサイドプランクで筋肉の厚みの増え方が大きくなりました。

スーパーマンとはどう違う?

どちらも背中の筋肉を使いますが、体を支える形が違います。スーパーマンはうつぶせで両手両脚を同時に持ち上げ、背中を反らす力を使う種目です。背中の筋肉に強い刺激が入る一方で、腰を反らす動きが大きくなります。

バードドッグはよつばいで手足を1本ずつ伸ばすので、腰を大きく反らさずに背中とお尻の筋肉を使えます。そのかわり、体が左右にかたむくのをこらえるバランスが求められます。腰を反らすのが不安な人は、まずバードドッグで背中を平らに保つ感覚をつかんでから、スーパーマンに進むとよいでしょう。

よくある間違いは?

  • 脚を高く上げすぎて、腰が反っている
  • 脚を上げた側の骨盤が開き、体が横へかたむいている
  • 速く動かし、止める時間がない
  • 頭が下がる、またはあごが上がっている
  • 支えている腕のひじが曲がり、肩が落ちている
  • 息を止めて続けている

回数とセットの目安は?

止める時間をふくめ、ゆっくり行うのが基本です。

レベル やり方 回数(左右で1回) セット 休憩
初心者 手だけ、または脚だけ伸ばす(2秒止める) 6〜8回 2セット 45秒
中級者 対角の手足を伸ばす(3秒止める) 8〜10回 3セット 45〜60秒
上級者 伸ばした手足でひじとひざを近づけてから伸ばす 10〜12回 3セット 60秒

頻度は週2〜3日が目安です。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、自重で行う運動も含む筋力トレーニングを、成人と高齢者に週2〜3日行うことを推奨しています。回数とセットの組み方は自重トレーニングの回数・セット・頻度で解説しています。

やさしくする・きつくする方法は?

やさしくするバリエーション

  • 腕だけバードドッグ: よつばいのまま、腕だけを交互に前へ伸ばします。
  • 脚だけバードドッグ: つま先を床に残したまま脚を後ろへ伸ばし、慣れたら少し浮かせます。
  • 止めずに戻す: 止める時間をなくし、伸ばす・戻すを丁寧に繰り返します。

きつくするバリエーション

  • ひじとひざを寄せる: 伸ばした手足を、おなかの下でひじとひざが近づくまで引き寄せ、また伸ばします。
  • 長く止める: 伸ばした位置で5〜10秒止めます。
  • ひざを浮かせる: よつばいからひざを床から少し浮かせた姿勢で、手足を対角に動かします。手首と肩への負担が増えるので、基本の形が安定してから行いましょう。

負荷の上げ方は自重で負荷を上げる方法をご覧ください。

どの種目と組み合わせるといい?

あお向けで対角の手足を伸ばすデッドバグは、バードドッグと表と裏の関係です。2つを続けて行うと、おなか側と背中側の両方から体幹を使えます。うつぶせで背中を使うスーパーマンを加えると、背中の筋肉への刺激も増やせます。背中の種目の全体像は自重の背中の筋トレ、動きの見比べは3D種目図鑑が便利です。

腰や手首、ひざに痛みが出たら、すぐに中止してください。腰痛などの持病がある人、妊娠中の人、けがをしている人は、始める前に医師に相談してください。運動中に胸の痛み・息苦しさ・めまいを感じたら、すぐに中止して休んでください。

よくある質問

バードドッグは腰痛に効きますか?

バードドッグは背中とおなかの筋肉を使って体を安定させる種目ですが、腰痛の治療ではありません。腰痛がある人は、自己判断で始めず、まず医師に相談してください。

ひざが痛いときはどうすればいいですか?

床がかたいと、ひざに体重が集中して痛みやすくなります。たたんだタオルやマットをひざの下に敷いてください。それでも痛む場合は中止しましょう。

脚はどのくらいの高さまで上げればいいですか?

床と平行が目安です。それより高く上げると腰が反りやすくなります。骨盤が開かない高さで止めることを優先してください。

毎日やってもいいですか?

軽い負荷なので毎日でも続けやすい種目ですが、筋肉を休める日を入れる方が回復しやすくなります。考え方は自重トレーニングは毎日やっていい?で解説しています。

年齢が上がってからでも始められますか?

よつばいで行い、強さを細かく調整できるため、体力に合わせて始めやすい種目です。年代ごとの取り組み方は40代・50代の自重トレーニング、ほかの種目は自重トレ大全のトップから探せます。

出典

この記事は一般的な情報です。痛みが出たら中止し、持病・けががある人や妊娠中の人は、医師に相談してから行ってください。