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自重トレーニングの初心者メニュー|1週間の組み方と回数の目安

FITPEAK編集部 読了目安 9分

初心者の自重トレーニングは「全身を5種目ほど、週2〜3回、1日おき」が基本です。1種目8〜15回を2セットから始め、全セットを楽にこなせるようになったら回数やセット数を少しずつ増やします。下の1週間の予定表をそのまま使えば、今日から始められます。

初心者の自重トレーニングは週何回、何をすればいい?

週2〜3回、月・水・金のように1日おきに、全身を鍛えるメニューを行うのがおすすめです。1回あたりの時間は、準備運動を含めて20〜30分ほどです。

この頻度は公的な指針とも合っています。世界保健機関(WHO)の2020年のガイドラインは、成人に主な筋肉群を使う筋力強化の運動を週2日以上すすめ、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は筋トレを週2〜3日行うことを推奨しています。アメリカスポーツ医学会(ACSM)の2009年の見解(position stand)でも、筋トレ初心者の頻度は週2〜3日が目安とされています。

初心者が全身メニューから始めるとよい理由は3つあります。

  • 1回で全身を刺激できるので、週2〜3回でも各部位を週2回以上鍛えられる
  • 種目数が少なく、フォームを覚えることに集中できる
  • 1日おきに行うと、筋肉痛が残りにくく続けやすい

1週間のメニューはどう組む?

メニューA とメニューB の2種類を交互に行う形がおすすめです。同じ部位を違う種目で鍛えるので、飽きにくく、体の使い方も幅広く身につきます。

1週間の予定表(週3回の場合)

曜日 内容 時間の目安
月 メニューA 20〜30分
火 休み(散歩など軽い運動) ―
水 メニューB 20〜30分
木 休み ―
金 メニューA 20〜30分
土 休み(散歩など軽い運動) ―
日 休み ―

翌週は「月B・水A・金B」と入れ替えます。週2回にする場合は、月曜にA、木曜にBのように2〜3日あけて行ってください。

メニューA(スクワットと腕立て中心)

種目 回数 セット 休憩
自重スクワット(Squat) 10〜15回 2 60〜90秒
膝つき腕立て伏せ 8〜12回 2 60〜90秒
ヒップリフト(Glute Bridge) 12〜15回 2 60秒
スーパーマン(Superman) 10〜12回 2 60秒
プランク(Plank) 20〜30秒 2 60秒

自重スクワットの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

メニューB(ランジと引く動き中心)

種目 回数 セット 休憩
バックランジ(Reverse Lunge) 左右8〜10回 2 60〜90秒
インクライン腕立て伏せ(Incline Push-up) 10〜12回 2 60〜90秒
斜め懸垂(インバーテッドロウ/Inverted Row) 8〜12回 2 60〜90秒
カーフレイズ(Calf Raise) 15〜20回 2 60秒
デッドバグ(Dead Bug) 左右8回 2 60秒

斜め懸垂は、しっかりしたテーブルの下にあおむけで入り、テーブルのふちをつかんで胸を引き寄せる種目です。テーブルがぐらつく場合は行わず、スーパーマンを1セット増やしてください。

種目はどうやって選べばいい?

「脚・押す・引く・お尻・体幹」から1種目ずつ選ぶと、全身がそろいます。ACSMの見解でも、大きな筋肉を使う種目や、複数の関節を使う種目を先に行うことがすすめられています。そのため、メニューはスクワットやランジなど脚の種目から始める順番にしています。

部位 やさしい種目 慣れたら
脚 自重スクワット バックランジ、ブルガリアンスクワット(Bulgarian Split Squat)
押す(胸・肩・腕) インクライン腕立て伏せ、膝つき腕立て伏せ 腕立て伏せ
引く(背中) スーパーマン 斜め懸垂
お尻 ヒップリフト 片脚ヒップリフト
体幹 デッドバグ、プランク サイドプランク、バードドッグ(Bird Dog)

それぞれの種目の動きは 3D種目図鑑 で、角度を変えながら確認できます。

腕立て伏せができない人はどうする?

膝をついた腕立て伏せか、机や壁に手をつくインクライン腕立て伏せから始めてください。手をつく位置が高いほど楽になります。

膝つき腕立て伏せの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

菊池と中里(2017年)の研究では、膝をつくなどして体の位置を調整し、ベンチプレス(1回だけ挙げられる重さの40%)と同じくらいの負荷にした腕立て伏せを週2回・8週間行ったところ、ベンチプレスと同じように筋肉の厚みと筋力が伸びました。膝つきでも「自分にとってきつい」負荷なら、十分なトレーニングになります。通常の腕立て伏せのフォームは 腕立て伏せの正しいやり方 で詳しく解説しています。

回数とセット数はどれくらいから始める?

最初の1〜2週間は「あと2〜3回できる」ところで止め、2セットずつ行います。フォームが安定したら、限界の手前まで回数を増やしていきます。

ACSMの2009年の見解では、筋トレ初心者には8〜12回で限界になる負荷が目安とされています。自重の場合は重さを変えられないので、種目のやさしさ・難しさで「8〜15回ほどで限界の近くになる」種目を選ぶのがコツです。20回以上楽にできる種目は、1段階難しい種目へ移りましょう。

レベル別の目安

レベル 1種目の回数 セット 休憩 週の回数
運動が久しぶり 8〜10回(余裕を残す) 1〜2 90秒 2回
初心者 10〜15回 2 60〜90秒 2〜3回
慣れてきた(1〜2か月) 10〜15回(限界の近く) 3 60〜90秒 3回

回数・セット・頻度の決め方の理屈は 自重トレーニングの回数・セット・頻度の目安 で詳しく解説しています。セット間の休憩については セット間の休憩時間 も参考になります。

1回のトレーニングはどんな流れで進める?

準備運動からストレッチまで、次の順番で進めます。

  1. 準備運動(3〜5分): その場足踏み、腕回し、肩回し、軽いスクワット10回
  2. メインメニュー(15〜20分): AかBの5種目を、表の順番で2セットずつ
  3. 整理運動(3〜5分): 太もも、お尻、胸、肩をゆっくり伸ばす
  4. 記録: 種目ごとの回数とセット数、きつさをメモする

種目は「1種目を2セット終えてから次へ」でも「5種目を1周してから2周目」でも構いません。1周ずつ回すと休憩中に別の部位を動かせるので、時間が短く済みます。

ヒップリフトの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

ヒップリフトは、あおむけで膝を立て、お尻を持ち上げて肩から膝までを一直線にする種目です。腰を反らせすぎず、お尻を締める意識で行います。

痛みが出たらその種目はすぐに中止してください。持病のある人、妊娠中の人、けがをしている人は、始める前に医師に相談してください。運動中に胸の痛み、息苦しさ、めまいを感じたら、すぐに中止して休み、続く場合は医療機関を受診してください。

4週間でどう進めていけばいい?

1週ごとに「回数→セット→種目」の順で、少しずつきつさを上げます。

週 やること 目安
1週目 フォームを覚える 各種目2セット、余裕を残す
2週目 回数を増やす 前週より各種目1〜2回増やす
3週目 セットを増やす 各種目3セットに
4週目 種目を難しくする 15回以上楽にできた種目を1段階上げる

たとえば膝つき腕立て伏せを3セット15回こなせたら、通常の腕立て伏せに移ります。自重スクワットを3セット15回楽にこなせたら、バックランジやブルガリアンスクワットに挑戦します。ブルガリアンスクワットのやり方は ブルガリアンスクワットのやり方 が詳しいです。きつさの上げ方をもっと知りたい人は 自重で負荷を上げる方法 を読んでみてください。

菊池ら(2022年)の研究では、平均42.9歳の34人がスクワット、ランジ、腕立て伏せなど9種目を週2回・8週間行い、筋力と筋肉量が増えたと報告されています。週2回でも、続ければ変化は出てきます。まずは4週間、予定表どおりに続けることを目標にしてください。

4週間が終わったら、次はどうする?

4週間続けられたら、メニューを一段階進めます。選び方は目的によって変わります。

  • もっと筋肉をつけたい: 種目を難しくし、限界の近くまで行うセットを増やす。週4回の上半身・下半身に分ける組み方は 自重で筋肉は大きくなる? で紹介しています
  • 体を引き締めたい: 今のメニューを続けながら、散歩やジョギングなどの有酸素運動を週に何回か加える
  • 健康のために続けたい: 週2〜3回のペースを守り、種目を少しずつ入れ替えて飽きないようにする

どの場合も、1〜2か月に一度は記録を見返して、回数やセット数が伸びているかを確かめてください。伸びが止まっていたら、種目を変える合図です。

続けるためのコツは?

続けるコツは「時間と場所を決める」「記録をつける」「完璧を目指さない」の3つです。

  • 「月水金の夜、歯みがきの前」のように、毎回同じタイミングに決める
  • トレーニングマットを出しっぱなしにするなど、始めるまでの手間を減らす
  • できた回数をメモして、前回より1回でも増えたら成功とする
  • 忙しい日は1周だけでも行い、0回の日をつくらない
  • 筋肉痛が強い日は、散歩など軽い運動に切り替える

時間がない日の短いメニューは 自宅でできる10分の自重メニュー に、休みの取り方は 筋トレの休養日の目安 にまとめています。ほかのテーマの記事は 自重トレ大全のトップ から探せます。

よくある質問

初心者は毎日やったほうが早く効果が出ますか?

限界近くまで行うメニューを同じ部位で毎日行うと、回復が追いつかないことがあります。初心者は週2〜3回、1日おきから始めるのがおすすめです。毎日行いたい場合の組み方は 自重トレーニングは毎日やってもいい? で解説しています。

1回のトレーニングは何分くらいがいいですか?

準備運動と整理運動を含めて20〜30分が目安です。5種目を2セットずつ、休憩60〜90秒で行うと、だいたいこの時間に収まります。

筋肉痛があるときはどうすればいいですか?

強い筋肉痛がある部位は休ませ、散歩など軽い運動にとどめてください。軽い筋肉痛なら、フォームが崩れない範囲でトレーニングしても構いません。痛みが関節にある場合や、動かすと鋭く痛む場合は中止してください。

道具は何もいりませんか?

このページのメニューは道具なしでできます。床が硬い場合は、ヨガマットやたたんだバスタオルを敷くと膝や背中が楽になります。斜め懸垂にはしっかりしたテーブルを使いますが、なければスーパーマンで代わりにできます。

どれくらい続けると効果が出ますか?

研究では、週2回・8週間ほどで筋力や筋肉量の変化が確認されています。最初の数週間は力の入れ方がうまくなる変化が中心です。詳しくは 筋トレの効果が出るまでの期間 や 自重トレーニングの効果 を参考にしてください。

出典

この記事は一般的な情報です。痛みが出たら中止し、持病・けががある人や妊娠中の人は、医師に相談してから行ってください。