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自重トレーニングは女性のダイエットに役立つ?|食事との組み合わせとメニュー

FITPEAK編集部 読了目安 10分

自重トレーニングは、女性のダイエットを「支える」役割をもつ運動です。筋トレだけで体重が大きく減るとは限りませんが、研究では体脂肪率の低下や、食事を見直す間の筋肉量の維持に役立つことが報告されています。食事の見直しと日々の歩く量、週2〜3回の自重トレーニングを組み合わせるのが現実的な進め方です。

自重トレーニングはダイエットに役立つ?

役立ちますが、体重を減らす主役は食事と日々の活動量で、筋トレはそれを支える役割と考えるのが正確です。

アメリカスポーツ医学会(ACSM)の減量に関する公式見解(Donnellyら、2009年)は、筋力トレーニングについて「それだけで体重の減少を大きくするわけではないが、除脂肪量(筋肉など脂肪以外の重さ)を増やし、脂肪の減少を大きくする可能性がある」とし、健康上のリスクの低下とも関係するとまとめています。同じ見解は、中くらいの強さの身体活動を週150〜250分行うと、体重の減少は小さめで、週250分を超えると意味のある体重の減少と関係していたと報告しています。

つまり、自重トレーニングは「体重計の数字」よりも、「体の中身(脂肪と筋肉の割合)」に働きかける運動だといえます。体重がほとんど変わらなくても、体脂肪が減り、筋肉が保たれている、ということも起こりえます。

筋トレで体脂肪はどのくらい変わる?

運動しない場合と比べ、体脂肪率で平均1.5ポイントほどの低下が報告されています。 大きな変化ではありませんが、男女で差がなかった点は、女性にとっても参考になる結果です。

Wewegeら(2022年)は、健康な成人を対象に、全身の筋力トレーニングを4週間以上行ったグループと運動しないグループを比べた研究をまとめました。58件の研究(分析は54件)の結果、筋力トレーニングによって次の変化が見られました。

  • 体脂肪率: 平均 −1.46ポイント
  • 体脂肪量: 平均 −0.55kg
  • 内臓脂肪: 減少(効果の大きさは中くらい)

この分析では、性別によって効果の大きさに差は見られませんでした。また、1週間の運動量の多さと効果の大きさには、はっきりした関係は見られませんでした。これは筋トレを行ったグループと運動しないグループを比べた結果で、体脂肪を減らしたい場合は、食事や歩く量の見直しもあわせて考えることが大切です。

食事制限だけではだめなの?

食事制限だけで体重を落とすと、脂肪と一緒に筋肉も減りやすくなります。そこで筋トレを組み合わせることに意味があります。

Cava、Yeat、Mittendorfer(2017年)の総説は、食事による減量では筋肉量も減ることを指摘したうえで、次のようにまとめています。

  • 十分な(とりすぎではない)たんぱく質をとると、減量中の筋肉量の維持に役立つ
  • 持久系の運動も筋トレも、減量中の筋肉量の維持に役立ち、筋トレは筋力も高める

筋肉は、日常の動きを支え、体を動かすときにエネルギーを使う組織です。食事を見直している間も筋肉を保つことは、体力を落とさずに体を整えるうえで大切な考え方です。

食事で意識したいこと

  • 極端に食べる量を減らさない: 食事を大きく減らしすぎると、筋トレを続ける体力も落ちてしまいます。
  • 毎食、たんぱく質を含む食品を入れる: 肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などを、1食に1品は入れることを目安にします。
  • 飲み物と間食を見直す: 甘い飲み物や、何となく食べる間食は、エネルギーの量が積み重なりやすい部分です。
  • 持病のある人や、食事のことで悩みが大きい人は、医師や管理栄養士に相談してください。

女性向けの自重トレーニングメニューは?

大きな筋肉が集まる脚とお尻を中心に、上半身と体幹も加えた全身メニューを週3回行います。 大きな筋肉を使う種目ほど、1回の運動で使うエネルギーも大きくなります。

週3回の全身メニュー

種目 回数 セット 休憩
ワイドスクワット 15〜20回 3 60秒
ヒップリフト 15〜20回 3 60秒
膝つき腕立て伏せ 8〜15回 3 60秒
バックランジ(左右交互) 片脚10〜12回 2 60秒
スーパーマン 12〜15回 2 60秒
プランク 20〜40秒 2 60秒

全体で20〜25分ほどです。各セットは「あと2〜3回できそう」なところまで行い、楽にこなせるようになったら回数を増やすか、難しい種類に変えます。

ワイドスクワットの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

ワイドスクワット(スモウスクワット(Sumo Squat))は、足を肩幅より広く開き、つま先をやや外に向けてしゃがむ種目です。太ももの内側とお尻をよく使います。膝はつま先と同じ方向に向けましょう。

ヒップリフトの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

ヒップリフト(グルートブリッジ(Glute Bridge))は、あお向けで膝を立て、お尻を持ち上げる種目です。腰を反らせるのではなく、お尻の力で持ち上げ、肩から膝までが一直線になったところで1秒止めます。脚とお尻の種目は自重で脚とお尻を鍛えるで詳しく紹介しています。

膝つき腕立て伏せの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

膝つき腕立て伏せは、膝を床について行う腕立て伏せです。頭から膝までを一直線に保ち、胸を床に近づけます。二の腕や肩まわりを鍛えたい人は自重で肩・腕・二の腕を鍛えるも参考にしてください。そのほかの種目の動きは3D種目図鑑で確かめられます。

レベル別の調整

レベル 調整のしかた
はじめて 回数を下限に、セット数を各2に。腕立て伏せは壁や机に手をつくインクラインから
慣れてきた 表のとおり
物足りない ワイドスクワットをジャンプスクワットに、ヒップリフトを片脚に、膝つき腕立て伏せを通常の腕立て伏せに

運動に慣れていない人は、まず自重トレーニングの初心者メニューから始めても構いません。時間がとれない日は自宅で10分の自重筋トレに置きかえてもよいでしょう。自重トレーニングの基本や、ほかの目的の記事は自重トレ大全のトップから探せます。

痛みが出たら、その場で中止してください。持病のある人、妊娠中・産後の人、けがをしている人は、始める前に医師に相談してください。胸の痛み、息苦しさ、めまいを感じたときは、すぐに運動をやめて安静にしてください。体調や月経周期によってつらい日は、無理をせず軽いメニューや休みにしてください。

1週間の動き方はどう組み立てる?

週3回の筋トレに、毎日の歩く量を足すのが基本です。 筋トレは週に数十分ですが、歩く時間は毎日積み重なるため、消費エネルギーへの影響も大きくなります。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に次のことを勧めています。

  • 歩行またはそれと同じくらいの強さの身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上に相当)
  • 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上
  • 筋力トレーニングを週2〜3日

世界保健機関(WHO)の2020年の指針(Bullら、2020年)も、成人に中くらいの強さの身体活動を週150〜300分、主要な筋肉を使う筋力強化の活動を週2日以上行うよう示しています。

曜日 筋トレ ほかの活動
月 全身メニュー ふだんどおり歩く
火 休み 一駅分歩く、階段を使うなどで歩く量を増やす
水 全身メニュー ふだんどおり歩く
木 休み、またはストレッチ 30分ほど早歩き
金 全身メニュー ふだんどおり歩く
土 休み 外出や散歩で長めに歩く
日 休み 体を休める

息が弾む運動を短い時間でとり入れたい人は、ジャンピングジャックやマウンテンクライマーなどの全身運動を組み合わせる方法もあります。McRaeら(2012年)の研究では、運動習慣のある若い女性が、こうした全身運動を20秒行って10秒休む形を8回(合計4分)、週4日・4週間続けたところ、持久力の指標や腕立て伏せなどの筋持久力が向上しました。

続けるためのコツは?

体重だけで判断しないこと、記録をつけること、生活の中に時間を決めておくことです。

  • 体重以外の変化も見る: 筋トレを続けると、体重が変わらなくても、回数が増える、階段が楽になる、服の着心地が変わるといった変化が先に出ることがあります。体重は日々の水分量でも上下するので、週の平均で見ると落ち着いて判断できます。
  • 回数と秒数を記録する: 種目ごとの回数を残しておくと、伸びている実感が続ける力になります。
  • 時間と場所を決める: 「夕食の前にリビングで」のように決めておくと、迷う時間が減ります。
  • 完璧を目指さない: 予定どおりにできない週があっても、翌週から戻せば問題ありません。1回休んだことより、やめてしまうことのほうが影響は大きくなります。
  • 食事は「減らす」より「整える」: 主食・主菜・副菜をそろえることを意識し、抜く食事をつくらないようにすると、筋トレを続ける体力も保ちやすくなります。

女性が筋トレで気になることは?

筋トレをすると脚が太くなりませんか?

自重トレーニングの負荷で、短期間に筋肉が目立って大きくなることは考えにくいです。筋肉を大きくするには、限界近くまで追い込む練習を長い期間続ける必要があります。脚の見た目が気になる場合も、まずは脂肪と筋肉の割合を整えることを優先しましょう。

お腹や二の腕など、気になる部分だけ脂肪を落とせますか?

特定の部位を鍛えれば、その部位の脂肪だけが減る、という考え方は根拠が十分ではありません。脂肪は全身から少しずつ減っていくものなので、全身を鍛える種目と、食事・歩く量の見直しを組み合わせるのが現実的です。腹筋の種目は自重の腹筋メニューで紹介しています。

よくある質問

自重トレーニングだけで体重は減りますか?

筋トレだけでは、体重の減少は小さいことが多いと報告されています。一方で、体脂肪率の低下や筋肉量の維持には役立ちます。体重を減らしたい場合は、食事の見直しと歩く量の増加を組み合わせてください。

どのくらいで変化を感じられますか?

個人差がありますが、筋力や体の動きやすさの変化は、数週間で感じる人が多いようです。見た目や体脂肪の変化には、もう少し長い期間がかかることが一般的です。目安はKINNIKU TIMESの筋トレの効果が出るまでの期間でも解説しています。

毎日やったほうが早く結果が出ますか?

同じ部位を毎日追い込むより、週2〜3回しっかり行い、間に休む日をつくるほうが続けやすく、けがも防ぎやすくなります。毎日行う場合の組み方は自重トレーニングは毎日やっていい?をご覧ください。

有酸素運動と筋トレ、どちらを先にやればいいですか?

どちらを先にしても大きな問題はありません。筋トレのフォームを大切にしたい場合は、疲れていない最初に筋トレを行い、そのあとに歩くなどの運動をするとよいでしょう。

生理中に筋トレをしてもいいですか?

体調に問題がなければ、軽めのメニューで行っても構いません。腹痛やだるさが強いとき、貧血の症状があるときは無理をせず休んでください。症状が重い場合は医師に相談してください。

出典

この記事は一般的な情報です。痛みが出たら中止し、持病・けががある人や妊娠中の人は、医師に相談してから行ってください。