【15坪の配置例】パーソナルジムのレイアウトの考え方|ゾーン・動線・広さ
パーソナルジムのレイアウトは、「受付・カウンセリング」「更衣・身支度」「トレーニング」「ストレッチ・測定」「収納・バックヤード」の5つのゾーンを、会員が迷わず一方向に進める順に並べるのが基本です。必要な面積は、同時に何組を指導するかで決まります。ジム開業ナビの試算モデル(2026年10月)では15坪(約49.6㎡)・マシン4台で考えており、1組ずつ指導する店なら、この広さを目安に区切り方を決めていきます。
会員の動線(1回のセッションの流れ)
パーソナルジムのレイアウトは5つのゾーンで考える
大きなジムと違い、パーソナルジムはトレーナーが会員のすぐ横にいます。そのため「多くの人が同時に使う」配置より、「1組が気持ちよく、効率よく動ける」配置を考えます。まず、店に必要なゾーンを書き出します。
| ゾーン | 役割 | 広さの考え方 |
|---|---|---|
| 受付・カウンセリング | 予約の確認、体験時の説明、体組成の測定 | 机と椅子2脚が置ければよい。トレーニング中の人から見えにくい位置に |
| 更衣・身支度 | 着替え、荷物、トイレ、シャワー | 同時に使うのは1〜2人。給排水の位置で場所が決まりやすい |
| トレーニング | ラック・ベンチ・ケーブルなどを使う | マシンの大きさに、トレーナーが横に立つ余白を足す |
| ストレッチ・測定 | 準備運動、ストレッチ、動きの確認 | マット1〜2枚分。鏡の前に置くと姿勢の確認に使える |
| 収納・バックヤード | タオル、清掃用具、物販の在庫、書類 | 見えない場所に小さく。会員の個人情報の書類は鍵のかかる場所に |
試算モデルの15坪・マシン4台は、トレーニングゾーンに4台を置き、残りを受付・更衣・ストレッチに充てる考え方です。マシンを増やすより、トレーナーが会員の横や後ろに回れる余白を残すほうが、指導の質と安全につながります。
必要な面積:同時に何組を指導するかで決まる
パーソナルジムの売上の上限は「予約枠の数」で決まり、予約枠は「同時に指導できる組数 × 営業時間」で決まります。面積を決める前に、何組を同時に受けるかを決めましょう。
| 形 | レイアウトの特徴 | 向いている店 |
|---|---|---|
| 1組ずつ(ワンルーム) | 部屋全体を1組で使う。仕切りが少なく工事費を抑えやすい | オーナーが1人で指導する店 |
| 2組同時(ブース分け) | パーテーションで2区画に分ける。会員どうしの視線を遮る | トレーナーを1人以上雇う店 |
| 個室+共用エリア | 個室で指導し、ストレッチや有酸素は共用にする | トレーナーが複数いる中規模の店 |
例として、1日の営業を12時間、1セッションを1時間(入れ替えの時間を含む)とすると、1組ずつなら1日12枠、2組同時なら24枠です。月25日営業なら、それぞれ300枠と600枠になります(数字は計算のための例)。ただし2組同時にするとトレーナーの人件費も増えるため、枠の数だけでなく、埋められる見込みの枠で考えます。
天井の高さも面積と同じくらい大切です。建築基準法施行令第21条は、居室の天井の高さを2.1メートル以上と定めています(e-Gov法令検索、2026年10月23日確認)。これは最低の基準なので、頭の上にバーベルを挙げる種目や、懸垂・ジャンプを入れたい場合は、利用者の背丈と腕の長さ、器具の高さを足して足りるかを、物件の内見で実際に測って確かめてください。
部屋の広さとマシンの種類を入れると、3Dで配置を試せます。ブースを2つに分けたときに、トレーナーが立つ余白や通路が残るかを、契約前に確かめられます。
フロア設計3Dを無料で使う動線とプライバシー:会員どうしが顔を合わせない工夫
パーソナルジムを選ぶ人の中には、「人に見られずにトレーニングしたい」という人が少なくありません。レイアウトで次の点を押さえます。
- 入口から奥へ一方向に進む: 入る人と帰る人がすれ違わない順に並べる。すれ違うなら、予約の間に入れ替えの時間をとる
- カウンセリング席は窓と通路から外す: 体重や体の悩みを話す場所なので、外やほかのブースから見えない位置に
- ブースの仕切りは目線の高さを超える: 2組同時なら、相手のトレーニング姿が目に入らない高さのパーテーションにする
- 鏡の向きに注意: 鏡に入口や隣のブースが映らない向きにする
- 防犯カメラの掲示: カメラを置くなら、個人情報保護委員会のQ&A(2026年10月23日確認)にあるように利用目的を特定し、「防犯カメラ作動中」などを掲示する。更衣室には置かない
建物の延べ面積や用途によって、内装の工事が届出の対象になることがあります。用途変更で建築確認の申請が必要になるのは、特殊建築物の用途で200㎡を超える場合です(建築基準法第6条・第87条、ジムは施行令第115条の3の「スポーツの練習場」に当たる)。15坪ほどの物件なら多くはこの面積に届きませんが、消防の届出は面積に関係なく必要になることがあります。所轄の消防署・自治体・建築士に確認してください。
床・音・設備の置き場所
同じ面積でも、重いマシンや音の出る種目をどこに置くかで、工事の費用と近隣との関係が変わります。
| 設備 | 置き場所の考え方 | 確かめること |
|---|---|---|
| パワーラック・バーベル | 柱や梁に近い、構造のしっかりした場所 | 床の耐荷重を貸し主・建築士に確認。防振マットを敷く |
| ダンベルラック | ベンチのすぐ近く。落としやすいので壁ぎわに | 下の階に音が響かないか |
| ケーブルマシン | 前後に動く余白をとる | 天井の高さ、搬入経路の幅 |
| 鏡 | ストレッチ・フォーム確認の場所に | 壁の下地に固定できるか |
| 体組成計・机 | カウンセリング席の横 | コンセントの位置 |
| シャワー・トイレ | 給排水の配管が近い場所 | 新設の工事費が大きくならないか |
試算モデル(24時間ジム30坪の内訳)では、床の工事に114万円、シャワー・トイレに300万円を見込んでいます。広さが違うので金額はそのまま使えませんが、給排水と床の工事が大きな費用になりやすいことは、パーソナルジムでも同じです。シャワーを置くかどうかは、レイアウトを決める早い段階で決めましょう。実際の費用は物件・地域・見積もりで変わります。
よくある質問
パーソナルジムは10坪でも開業できますか?
1組ずつ指導し、マシンを絞れば、10坪ほどでも配置は考えられます。その場合はシャワーを置かない、更衣をトイレと兼ねるなど、どこを削るかを先に決めます。図面とマシンの大きさで、トレーナーが立つ余白が残るかを確かめてください。
2組同時に指導するときの注意点は?
会員どうしの視線、話し声、マシンの取り合いが起きやすくなります。目線を超える仕切りを置き、使う器具をブースごとに分けると、指導の流れが止まりにくくなります。
鏡はどのくらい必要ですか?
フォームを確かめる種目の前と、ストレッチの場所にあると使いやすくなります。入口や更衣室の扉、隣のブースが映らない向きに付けましょう。
レイアウトは誰に相談すればよいですか?
マシンの大きさと必要な余白はメーカーや販売店に、床の耐荷重や設備の工事は内装会社・建築士に、届出は所轄の消防署・自治体に確認します。契約前に図面で試しておくと、相談の中身が具体的になります。
出典
- e-Gov法令検索「建築基準法施行令」第21条・第115条の3(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「建築基準法」第6条・第87条(2026年10月23日確認)
- 個人情報保護委員会 Q&A Q1-13(防犯カメラ)(2026年10月23日確認)
- ジム開業ナビ「ジム開業の費用」試算モデル(2026年10月)
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