【使用料の表つき】ジムで音楽を流すときの著作権|JASRACの手続きとBGM
ジムで音楽を流すときの著作権の手続きは、「背景に流すだけのBGM」か「レッスンや指導とともに使うか」で分かれます。JASRACの管理曲をBGMとして流すなら「各種施設でのBGM」の手続き(店舗面積500㎡までは年額6,000円・税別)、インストラクターやトレーナーが指導するフィットネスクラブで使うなら「フィットネスクラブにおける演奏等」の手続きになります。有線放送などBGMの音源提供事業者から音源を受けている場合は、お店側のBGMの手続きは不要とされています(JASRAC、2026年10月23日確認)。
ジムの音楽の使い方と手続きの分かれ方
- 受付・マシンエリアの背景の音楽
- JASRAC「各種施設でのBGM」
- BGMだけならオンライン申請ができる
- BGM事業者の音源なら店の手続きは不要
- スタジオレッスン・クラスの音楽
- JASRAC「フィットネスクラブにおける演奏等」
- 月会費と面積で使用料が決まる
- 書類での手続き
ジムで音楽を流すと著作権の手続きが必要になる理由
曲には作詞家・作曲家などの権利者がいて、お店や施設でお客さんに聞こえるように流すには、権利者の許諾が必要になります。JASRACは、営業施設や教室で市販のCDや配信の音源を流すことも「演奏等」の利用として扱い、施設の種類ごとに手続きを案内しています。
| ジムでの使い方 | 手続きの考え方(2026年10月23日確認) |
|---|---|
| 市販CD・配信音源をBGMで流す | JASRACの「各種施設でのBGM」の手続き。BGMのみの利用はオンライン申請ができる |
| 有線音楽放送などBGM事業者の音源を流す | JASRACと契約している音源提供事業者が、お店に代わってBGMの使用料を払っているため、お店の手続きは不要 |
| テレビ・ラジオの放送をそのまま流す | 著作権法第38条第3項により手続き不要。ただしインターネットラジオ、放送を録音して流す場合、家庭用受信装置以外を使う場合は原則として手続きが必要 |
| スタジオレッスンで曲を使う | フィットネスクラブの場合は「フィットネスクラブにおける演奏等」の手続き(書類) |
| 音源をスマホなどにコピーして使う | 市販CDや配信音源を別の媒体にコピーして使う場合は、複製の手続きも必要 |
| JASRACが管理していない曲だけを使う | JASRACへの手続きは不要。その曲の権利者に手続きを確認 |
個人向けの音楽配信サービスは、利用規約で個人的・非商業的な利用に限っていることがあります。例えばSpotifyの利用規約(最終更新日2025年8月26日)では、サービスとコンテンツを個人利用および非商業利用することができる許可と定めています。JASRACのFAQでも、個人向けサブスクを店舗などのBGMとして使う際は各サービスの規約を確かめるよう案内されています。
フィットネスクラブの使用料:月会費と面積で決まる
JASRACの使用料規程では、フィットネスクラブを「屋内にスタジオ、マシンジム、プールなどの運動設備を設け、インストラクター、トレーナーなどの運動技術指導者を配置し、利用客に対する運動の指導又は管理を実施する施設」と定めています。運動の指導や管理とともに曲を使う場合、年間の包括契約の月額使用料は、月会費と演奏する場所の面積の組み合わせで決まります。
| 月会費(税抜) | 50坪(165㎡)まで | 100坪(330㎡)まで | 150坪(495㎡)まで |
|---|---|---|---|
| 5,000円まで | 3,100円 | 6,200円 | 9,300円 |
| 8,000円まで | 4,900円 | 9,800円 | 14,700円 |
| 10,000円まで | 6,100円 | 12,200円 | 18,300円 |
| 12,500円まで | 7,600円 | 15,200円 | 22,800円 |
表はJASRAC「フィットネスクラブにおける演奏等」の使用料規程から一部を抜き出したもので、金額は1施設あたりの月額(消費税相当額を別に加算)です(2026年10月23日確認)。規程の備考では、月会費は全営業日の全営業時間を使える会員が払う1か月あたりの額(消費税を含まない)で、設定がなければ5,000円までの区分を使います。面積は演奏する場所の面積で、スタジオ・ジム・プールなど複数の場所で使う場合は合計します。面積が20坪(66㎡)以下の施設で包括契約を結ぶ場合は、50坪までの区分の金額の50%とする特例もあります。
例として、月会費8,000円(税抜)でスタジオとマシンエリアを合わせて80坪のジムなら、規程の表の「8,000円まで・80坪まで」の欄で月額7,840円(税別)、年間で約9.4万円です(計算のための例。実際の区分はJASRACの担当支部で確認)。また、規程の備考には、利用客への運動の指導や管理とともに放送や有線放送をそのまま流す場合は、当分の間、使用料を免除するという定めもあります。
BGMの使用料と、手続きの進め方
指導を伴わずに背景の音楽として流す場合は「各種施設でのBGM」の手続きになります。使用料は原則として1つの演奏場所ごとに、店舗面積と利用期間で決まります。
| 店舗面積 | 年額使用料(税別) | 1か月の使用料(税別) |
|---|---|---|
| 500㎡まで | 6,000円 | 1,200円 |
| 1,000㎡まで | 10,000円 | 2,000円 |
| 3,000㎡まで | 20,000円 | 4,000円 |
表はJASRAC「各種施設でのBGM」の使用料から一部を抜き出したものです(2026年10月23日確認)。契約名義人はお店の経営者で、チェーン店など複数の店舗は一括で契約できる場合があります。手続きの流れは次のとおりです。
- JASRACの「お手続き診断」で、自分のジムの使い方に合う手続きを確かめる
- BGMだけなら「BGMオンライン申請」、レッスンなどBGM以外の使い方は申込書類を取り寄せて手続きする
- 契約するとステッカーが交付され、施設の入口などに貼って契約施設であることを示せる
- JASRAC以外の管理事業者が管理する曲を使う場合は、その事業者や権利者にも手続きを確認する
開業準備チェックリストでは、音楽の著作権の手続きのほか、開業届・消防の届出・防犯カメラの掲示など、オープン前に済ませることを順番に確認できます。
開業準備チェックリストを無料で使うよくある質問
小さなパーソナルジムでもJASRACの手続きは必要ですか?
JASRACの管理曲をお客さんに聞こえるように流すなら、広さにかかわらず手続きの対象になります。BGM事業者の音源を使う場合や、JASRACが管理していない曲だけを使う場合は、お店側のJASRACへの手続きは不要とされています。自分のケースはJASRACの「お手続き診断」で確かめてください。
Spotifyなどの個人向けサブスクをジムで流してもよいですか?
個人向けのサービスは、利用規約で個人的・非商業的な利用に限っていることがあります。お店のBGMに使う場合は、各サービスの規約を確かめ、業務用のBGMサービスを使うことも検討しましょう。
テレビやラジオを流すだけなら手続きはいりませんか?
JASRACの案内では、テレビやラジオの放送をそのまま流している場合は著作権法第38条第3項により手続き不要です。ただし、インターネットラジオや、放送を録音して流す場合、家庭用受信装置以外を使う場合は、原則として手続きが必要とされています。
レッスン動画をSNSに載せるときの音楽はどうなりますか?
店内で流すことと、動画に音楽を付けて配信することは別の手続きです。JASRACのFAQでも、作った映像に音楽を付ける場合は録音・映像ソフトの手続きが別に必要とされています。配信する場所(SNSの規約)とあわせて確かめてください。
出典
- JASRAC「各種営業施設・教室等での演奏・上映」(2026年10月23日確認)
- JASRAC「フィットネスクラブにおける演奏等」使用料規程(2026年10月23日確認)
- JASRAC「各種施設でのBGM」(2026年10月23日確認)
- JASRAC FAQ「一般的にBGMと言われる利用をする場合、著作権手続きについて注意が必要な利用方法はありますか?」(2026年10月23日確認)
- Spotify「利用規約」第3条(最終更新日2025年8月26日)(2026年10月23日確認)
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