【医師に相談が先】パーソナルジムで膝が痛いときは?研究と伝え方
パーソナルジムに通いたいけれど膝が痛い場合は、先に医療機関で痛みの原因を確かめることが大切です。診断や治療の判断は、トレーナーではなく医師が行います。
変形性膝関節症については、運動で痛みと動きが改善したというCochraneの系統的レビューがあります。ただし、あなたの膝に当てはまるかは、診察を受けないと分かりません。
膝が痛いときの、ジムに通うまでの順番
膝の痛みは、まず原因を確かめる
膝の痛みの原因はひとつではありません。日本整形外科学会は、変形性膝関節症の原因として、関節軟骨の老化が多いこと、肥満や素因が関わること、骨折や靱帯・半月板の損傷などのけがの後にも起こりうることを挙げています。
診断は、問診や診察のほか、X線検査などで行うとされています。つまり、自分で原因を決めてトレーニングを始めるのではなく、医療機関で確かめることが前提です。
| 時期(日本整形外科学会の説明) | 主な様子 |
|---|---|
| 初期 | 立ち上がりや歩き始めなど、動作の始めに痛む。休めば軽くなる |
| 中期 | 正座や階段の上り下りが難しくなる |
| 末期 | 安静にしていても痛みが取れにくく、歩くのが難しくなる |
上の表は、変形性膝関節症の一般的な経過の説明です。あなたの痛みがこれに当てはまるとは限りません。痛みが続くときや、腫れる・熱を持つ・膝が動かしにくいときは、早めに整形外科などを受診してください。
同じ学会のページには、日常生活での注意点として、次のことが挙げられています。
| 日常生活の注意点(日本整形外科学会) | ジムに通う人が気をつける点 |
|---|---|
| ふとももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛える | どの種目でどの程度行うかは、医師とトレーナーで決める |
| 正座を避ける | 床での動作を含む種目がないか、事前に確認する |
| 肥満であれば減量する | 食事の進め方は、ジムの食事指導の範囲を聞く |
| 膝を冷やさず、温めて血行を良くする | 運動前の準備や、冷えやすい服装に気をつける |
また、症状が軽い場合の治療として、痛み止めの薬や注射のほか、大腿四頭筋の強化や関節の動きを改善する運動器リハビリテーションが行われるとされています。ジムのトレーニングは、医療のリハビリとは別のものです。リハビリを受けている人は、その内容を担当の医師や理学療法士に確認してください。
研究では、運動と膝の痛みをどう見ているか
Fransenら(2015年)は、変形性膝関節症の人が行う運動療法について、Cochraneの系統的レビューをまとめました。掲載誌はCochrane Database of Systematic Reviewsです。対象は、運動をしたグループと、運動をしなかったグループを比べたランダム化比較試験でした。
| 項目 | 結果(運動直後) | 試験数・人数 |
|---|---|---|
| 痛み | 運動した人の方が軽かった。0〜100点で、対照群は44点で、運動で約12点分の低下 | 44試験・3,537人 |
| 身体機能 | 運動した人の方が良かった。対照群38点に対し、約10点分の改善 | 44試験・3,913人 |
この結果は「平均的な傾向」であり、運動した人全員の痛みが軽くなるという意味ではありません。レビューでも、参加者が自分で痛みや機能を答える方法のため、結果が偏る可能性があると書かれています。
このレビューが対象にしたのは、変形性膝関節症の人が、陸上で行う運動療法です。ジムのトレーニングを直接比べた研究ではありません。2024年に更新版が出ていますが、本記事では2015年版の要旨を確認しました。
運動の種類や量、強さは、膝の状態で変わります。種目の選び方は、医師の指示とトレーナーの指導のもとで決めてください。
ジムで伝えることと、確かめること
| 伝えること | 理由 |
|---|---|
| 痛む場所・動き(階段、しゃがむ、立ち上がるなど) | 種目やフォームを調整する手がかりになる |
| 受診の有無と医師の話 | 運動してよいか、避ける動きがあるかを共有する |
| 過去のけが(靱帯、半月板など) | 種目選びの前提になる |
| 痛みの強さの変化 | 強度を下げる、休むなどの判断に使う |
- 体験で、痛みの伝え方に耳を傾けてくれるかを確認する
- 痛みが出たらすぐ止められる雰囲気か、事前に聞く
- 「痛みを我慢して続ける」指導には従わない
- トレーナーに、診断や治療の約束をさせない
通いやすさや指導内容を比べたいときは、パーソナルジムのおすすめで整理しています。膝の事情を最初に話せるかも、体験で確かめるポイントです。
なお、痛みや持病がある人の通い方は持病があってもパーソナルジムに通える?でも説明しています。
通うのを待つべき場合
- 膝が急に腫れた、熱を持っている
- けがの直後で、体重をかけると強く痛む
- 膝がひっかかって動かない、または力が抜ける感じがある
- 安静にしていても痛みが続く
上のような場合は、トレーニングを始める前に医療機関を受診してください。ここに書いた以外の症状でも、不安があるときは医師に相談しましょう。
よくある質問
膝が痛くてもパーソナルジムに通えますか?
通えるかどうかは、痛みの原因によります。先に整形外科などで確かめ、医師の説明をトレーナーに伝えてください。この記事で、通ってよいと判断することはできません。
スクワットは避けた方がいいですか?
膝の状態で変わるため、この記事では種目の可否を決めません。医師に、避ける動きや曲げてよい範囲を聞き、トレーナーと共有してください。
体重を減らすと膝は楽になりますか?
日本整形外科学会は、肥満であれば減量することを、日常生活の注意点のひとつに挙げています。ただし、どれくらい減らすかは人によって違います。医師に相談してください。
痛みが出たときは、どうすればいいですか?
無理に続けず、その日の運動を止めて、トレーナーに伝えてください。痛みが続く、強くなるときは、医療機関で診てもらいましょう。
出典
- 日本整形外科学会「変形性膝関節症」症状・病気をしらべる(2026年10月確認)
- Fransen M, McConnell S, Harmer AR, Van der Esch M, Simic M, Bennell KL(2015)Cochrane Database Syst Rev 2015(1):CD004376「Exercise for osteoarthritis of the knee」(2026年10月確認)
あわせて読む
このジムの近くで、一緒にトレーニングする仲間を探せます
同じジムに通う人どうしで、補助やフォームチェックをし合える合トレ相手を見つけられます。写真・レベル・自己紹介を登録すると、同じ県の仲間と「合トレしたい」でつながり、チャットで日時を決められます。連絡先はお互いが承認するまで出ません。
公式LINEを友だち追加すると、合トレナビのURLが届きます(無料)。18歳以上・合トレ目的の方のみ。