【決算短信で確認】フィットネスクラブの売上ランキング|大手3社の規模と読み方
フィットネスクラブの売上ランキングを自分で確かめるなら、各社の決算短信の「売上高」を見ます。2026年10月23日に確認した直近の通期決算では、ルネサンスが約649億円、セントラルスポーツが約489億円、カーブスホールディングスが約434億円でした。ただし決算の時期・事業の範囲・直営かフランチャイズかが会社ごとに違うため、売上高の順位だけで「どこが強いか」は決められません。開業を考える人は、売上の大きさより、利益率と1店舗あたりの数字の読み方を学ぶほうが役に立ちます。
大手3社の連結売上高(直近の通期決算)
決算短信で見る大手3社の規模
上場しているフィットネス企業は、決算のたびに「決算短信」を公表します。会社のIRページや、東京証券取引所の適時開示で読めます。今回は、フィットネスクラブ運営を主な事業とする3社の直近の通期決算を確かめました(2026年10月23日確認)。
| 会社 | 決算期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ルネサンス | 2026年3月期 | 649億33百万円 | 15億65百万円 |
| セントラルスポーツ株式会社 | 2026年3月期 | 488億65百万円 | 26億80百万円 |
| 株式会社カーブスホールディングス | 2026年8月期 | 433億87百万円 | 77億55百万円 |
いずれも連結の数字です。前の期と比べた売上高の増減は次のとおりです。
| 会社 | 売上高の増減 |
|---|---|
| ルネサンス | 1.9%増 |
| セントラルスポーツ | 4.9%増 |
| カーブスホールディングス | 15.5%増 |
業界全体の目安は、経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」のフィットネスクラブの売上高で、2024年は約2,910億円です。
ただし、この数字は次の点に注意が必要です。
- 売上の約7割を占める上位企業の集計である
- 調査は2024年12月分で終わった
- 2025年1月分から総務省の調査に統合されている
なお、24時間ジムのエニタイムフィットネスを国内で展開する株式会社Fast Fitness Japanは、2026年4月20日に東京証券取引所で上場廃止となったと公表しています。上場をやめた会社は決算短信を出さなくなるため、ランキングの記事や資料に載る会社の顔ぶれは年によって変わります。
売上高だけで比べてはいけない3つの理由
売上高の大きさは、そのまま会社の強さや店の数を表すわけではありません。決算短信を読むときは、次の3点を必ず確かめます。
| 確かめる点 | なぜ大事か | 確認した例 |
|---|---|---|
| 直営かフランチャイズか | フランチャイズ店の会費は本部の売上にそのまま入らない | カーブスは国内2,013店舗のうちFC店舗が1,929店舗 |
| 事業の範囲 | フィットネス以外の事業も売上に入る | ルネサンスはスポーツクラブ232施設のほか、介護リハビリ87施設なども運営 |
| 決算の時期 | 同じ年の数字でも、対象の期間がずれる | 3月決算の会社と8月決算の会社では、半年ずれる |
店舗数は、セントラルスポーツが直営187店舗・業務受託70店舗の計257店舗、ルネサンスがスポーツクラブや介護リハビリなどを合わせて計330施設、カーブスは国内2,013店舗です(各社の決算短信)。店舗の数え方も会社ごとに違うため、表の数字は「その会社の数え方で」と読みます。
決算短信の読み方:開業前に見ておく4つの場所
決算短信は数十ページありますが、開業の参考にするなら、見る場所は限られます。
- 1ページ目の経営成績:売上高・営業利益と、前の期からの増減率
- 経営成績の概況:業界の環境についての会社の見方。競争や費用の上昇など、開業前に知っておきたい話が書かれている
- 店舗数・会員数:出店と閉店の数、会員数の増減
- 今後の見通し:会社が次の期をどう見ているか
たとえばカーブスホールディングスの2026年8月期決算短信では、国内の会員数が前の期末の86.3万人から89.5万人に増えたと書かれています。この会員数にはオンラインのサービスの会員も含むと注記されているように、数字の定義は注記まで読んで確かめます。
開業する人が大手の数字から学べること:利益率の違い
売上高に対する営業利益の割合(営業利益率)を計算すると、事業の形の違いが見えてきます。
| 会社 | 営業利益率 | 読み取れること |
|---|---|---|
| ルネサンス | 約2.4% | 大型の直営施設が中心で、光熱費や人件費の影響を受けやすい |
| セントラルスポーツ | 約5.5% | 直営と業務受託の組み合わせ |
| カーブスHD | 約17.9% | フランチャイズ店が多く、本部は店舗の運営費を直接負担しない部分が大きい |
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 で、各社の決算短信の数字から FITPEAK Business が計算しました。ルネサンスは決算短信の今後の見通しで、光熱費や人件費などのコストの高止まりを挙げ、不採算施設の退店を含む対応を決めたとしています。大手でも、大きな施設を直営で回すと利益が残りにくいということです。個人で開業する場合も、同じ売上なら固定費の小さい形のほうが利益は残りやすくなります。
会費で稼ぐ直営型、指導で稼ぐ型、場所を貸す型など、稼ぎ方で利益の残り方は変わります。自分に合う型を選ぶところから始めると、大手の数字も読みやすくなります。
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フィットネスクラブの売上ランキングの1位はどこですか?
確認した3社の直近の通期決算では、ルネサンスの売上高が最も大きい数字でした。ただし決算期や事業の範囲が違い、上場していない会社や事業の一部としてジムを運営する会社は比べられていません。どの会社を入れるかで順位は変わります。
決算短信はどこで読めますか?
各社のIRページの「決算短信」や「IRライブラリ」、東京証券取引所の適時開示で読めます。数字を引用するときは、決算期と公表日をあわせて書いておくと誤解を防げます。
個人のジムでも大手の数字は参考になりますか?
規模は違っても、営業利益率や費用の考え方は参考になります。大手が決算短信で挙げている光熱費や人件費の上昇は、小さなジムにも同じように起こるため、開業前の試算に織り込んでおきます。
出典
- 株式会社ルネサンス 2026年3月期 決算短信(2026年5月8日公表、2026年10月23日確認)
- セントラルスポーツ株式会社 2026年3月期 決算短信(2026年5月13日公表、2026年10月23日確認)
- 株式会社カーブスホールディングス 2026年8月期 決算短信(2026年10月13日公表、2026年10月23日確認)
- 株式会社Fast Fitness Japan「当社株式の上場廃止に関するお知らせ」(2026年4月17日公表、2026年10月23日確認)
- 経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2026年10月23日確認)
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