【ACSM上位10つき】海外のフィットネストレンドは?HYROXやハイブリッドの使い方
海外のフィットネストレンドは、アメリカスポーツ医学会(ACSM)が毎年まとめる世界のトレンド調査で全体像をつかめます。2026年版では1位がウェアラブル端末、2位が高齢者向けのプログラムでした(2026年10月23日確認)。現場の動きとしては、HYROXのようなフィットネスレース、目的を絞った小さなブティックスタジオ、店舗とオンラインを組み合わせるハイブリッドが目立ちます。日本で取り入れるときは、そのまま持ち込まず、日本の運動習慣のデータと自分の商圏に合うかを確かめてから選びます。
ACSMが発表した2026年のフィットネストレンド上位10
| 順位 | トレンド(原文) | 日本語にすると |
|---|---|---|
| 1 | Wearable Technology | ウェアラブル端末 |
| 2 | Fitness Programs for Older Adults | 高齢者向けのプログラム |
| 3 | Exercise for Weight Management | 体重管理のための運動 |
| 4 | Mobile Exercise Apps | 運動アプリ |
| 5 | Balance, Flow, and Core Strength | バランス・流れる動き・体幹 |
| 6 | Exercise for Mental Health | 心の健康のための運動 |
| 7 | Traditional Strength Training | 昔ながらの筋力トレーニング |
| 8 | Data-Driven Technology | データを使う技術 |
| 9 | Adult Recreation and Sport Clubs | 大人のレクリエーション・スポーツクラブ |
| 10 | Functional Fitness Training | ファンクショナルトレーニング |
ACSMの2026年トレンドを読む:「技術」「年齢」「体の土台」
ACSMの発表では、この調査は臨床の専門家・研究者・運動指導の専門家など約2,000人へのアンケートにもとづいています。上位10を見ると、大きく3つの流れに分けられます。
| 流れ | 入っている項目 | 日本のジムでの使い方の例 |
|---|---|---|
| 技術 | ウェアラブル端末、運動アプリ、データを使う技術 | 会員の心拍や歩数を記録し、面談で振り返る |
| 年齢と目的 | 高齢者向け、体重管理、心の健康 | 年代や目的別のクラス・コースを分ける |
| 体の土台 | バランス・体幹、筋力トレーニング、ファンクショナル | 基本の動きを教える初心者向けの時間をつくる |
5位の項目について、ACSMの発表ではピラティス・ヨガ・体幹トレーニングが世代を超えて受け入れられているという専門家の声が紹介されています。また、筋力トレーニングやファンクショナルの説明の中では、始めるときの心理的な壁を下げる「ハイブリッド」な形にも触れています。HYROXやブティックという言葉は、この上位10の説明には出てきません。トレンド調査と現場で流行している業態は、分けて見るのが安全です。
フィットネスレース:HYROXの広がり
海外の現場で目立つ動きの一つが、ランと運動を組み合わせるフィットネスレースです。代表的なHYROXの公式サイト(2026年10月23日確認)では、1kmのランと1つの運動ステーションを8回くり返す形で、2017年にドイツ・ハンブルクで始まったと紹介されています。日本向けの公式サイトでは、2026年は世界で100を超える大会があると案内しています。
- ゴールの制限時間がなく、出場資格も問わない(公式サイトの説明)
- 大会という「目標の日」があるため、ジムに通う目的をつくりやすい
- 決まった種目を練習するため、設備とクラスの内容がはっきりする
ジムに取り入れるときは、レースに出る人だけを相手にすると会員が限られます。ふだんの運動の目標として、短い模擬練習から入れるのが現実的です。
ブティックとハイブリッド:小さく絞り、店の外ともつなぐ
ブティックスタジオは、ピラティス・サイクリング・ボクシングなど1つの運動に絞った小さなスタジオを指す言い方です。決まった定義はありませんが、空間の雰囲気やクラスの体験を売りにする点が共通しています。ハイブリッドは、店舗での運動とオンラインのレッスンなどを組み合わせる形です。
| 形 | 中身 | 日本で取り入れるときの注意 |
|---|---|---|
| ブティックスタジオ | 1つの運動に絞った少人数のクラス | 単価を上げられる指導の質と、クラスの埋まり方 |
| 店舗+オンライン | 来られない日は自宅でレッスンを受ける | 配信の音楽の扱い、通信の安定 |
| 店舗+アプリ | 記録や予約をアプリでまとめる | 会員の個人情報の取り扱い |
日本でもハイブリッドの例はあります。カーブスホールディングスの2026年8月期決算短信(2026年10月13日公表、2026年10月23日確認)では、会員数の説明の中で、オンラインフィットネスと「店舗とオンラインのハイブリッドサービス」の会員を含めると注記しています。大手が店舗の外とのつながりを会員数の一部として扱っていることがわかります。
海外の業態をまねる前に、自分の店がどの稼ぎ方に向いているかを確かめておくと、取り入れるものを選びやすくなります。業態と提供の形を選んで、合いそうな収益モデルを診断できます。
7つの収益モデル診断を無料で使う日本に応用するときは、日本の運動習慣のデータで確かめる
海外で伸びている形でも、日本の人の運動の仕方に合うとは限りません。スポーツ庁の令和7年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(2026年3月11日公表、2026年10月23日確認)では、20〜50代の女性の1週間の運動時間は30〜40分程度と短く、同じ世代の男性の半分程度にとどまるとされています。長いクラスより、短い時間で区切る工夫が合う層があるということです。
- 取り入れたいトレンドを1つに絞る(例:体幹とバランスのクラス)
- 日本のデータで、ねらう人の運動時間や実施率を確かめる
- 商圏の競合に同じものがあるかを調べる
- 既存の会員に試してもらい、続く人の割合を見る
- 反応がよければ時間割や料金に組み込む
よくある質問
ACSMのトレンド調査とは何ですか?
アメリカスポーツ医学会(ACSM)が毎年発表している、フィットネス業界の動きを予想する調査です。2026年版は約2,000人の専門家へのアンケートにもとづくと説明されています。アメリカを中心とした見方なので、日本にそのまま当てはまるとは限りません。
海外のトレンドは何年くらいで日本に来ますか?
決まった年数はなく、確かめられるデータも見当たりません。トレンドの到来を待つより、自分の商圏で求められているものを調べるほうが確実です。
海外のブランドのプログラムを導入するときの注意は?
ブランド名やロゴを使う条件、費用、店で使う音楽の扱いを、そのブランドの公式窓口で確かめます。公開されていない条件は直接問い合わせ、契約書は弁護士に確認しましょう。
出典
- ACSM「The Future of Fitness: ACSM Announces Top Trends for 2026」(2026年10月23日確認)
- HYROX「The Fitness Race」・「The History」(2026年10月23日確認)
- HYROX Japan 公式サイト(2026年10月23日確認)
- 株式会社カーブスホールディングス 2026年8月期 決算短信(2026年10月13日公表、2026年10月23日確認)
- スポーツ庁 令和7年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」の結果(2026年10月23日確認)
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