上体起こしの平均回数を年齢別・男女別に一覧 スポーツ庁2025年度調査
スポーツ庁が2026年10月に公表した令和7年度体力・運動能力調査から、30秒間の上体起こしの平均回数を6〜79歳の男女別にまとめた。最高は男子17歳の30.24回、女子14歳の23.58回。年齢とともに握力より大きく下がる。得点表と測り方、腹筋の鍛え方への道筋も解説する。
スポーツ庁の令和7年度(2025年度)体力・運動能力調査によると、30秒間の上体起こしの平均は、20〜24歳で男性28.22回、女性21.19回だ。最も多いのは男子17歳の30.24回、女子14歳の23.58回で、75〜79歳では男性12.79回、女性8.47回まで減る。
2026年10月21日 公開|KINNIKU TIMES 編集部
上体起こしは、新体力テストで腹部を中心とした筋力と筋持久力をみる種目だ。握力、長座体前屈とともに、6歳から79歳まですべての年代で測られる。本記事は、スポーツ庁が2026年10月に公表した「令和7年度体力・運動能力調査」報告書の統計数値表「年齢別テストの結果」から、上体起こしの平均値をそのまま写して表にした。調査は2025年5月から10月に行われ、標本数74,194人のうち60,213人分(回収率81.2%)が集計されている。
上体起こしの平均回数は年齢別・男女別でどのくらいか(20〜79歳)
成人と高齢者の上体起こし(30秒間)の平均回数と標準偏差は次のとおりだ。標準偏差は記録のばらつきを表し、平均値から標準偏差1つ分の範囲に、おおよそ全体の3分の2の人が入る。
| 年齢 | 男性 平均(回) | 男性 標準偏差 | 女性 平均(回) | 女性 標準偏差 |
|---|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 28.22 | 5.66 | 21.19 | 6.06 |
| 25〜29歳 | 28.12 | 5.50 | 20.43 | 5.93 |
| 30〜34歳 | 27.27 | 5.57 | 18.89 | 5.83 |
| 35〜39歳 | 26.03 | 5.75 | 17.29 | 5.72 |
| 40〜44歳 | 24.06 | 5.44 | 16.12 | 5.70 |
| 45〜49歳 | 22.63 | 5.40 | 15.47 | 5.81 |
| 50〜54歳 | 21.49 | 5.61 | 14.26 | 5.92 |
| 55〜59歳 | 20.42 | 5.72 | 13.46 | 5.92 |
| 60〜64歳 | 19.22 | 5.96 | 12.65 | 5.71 |
| 65〜69歳 | 16.58 | 6.43 | 10.76 | 6.05 |
| 70〜74歳 | 14.66 | 6.51 | 9.28 | 6.17 |
| 75〜79歳 | 12.79 | 6.71 | 8.47 | 6.58 |
出典:スポーツ庁「令和7年度体力・運動能力調査報告書」統計数値表 表1-1。各年齢区分の標本数は男女それぞれ約780〜1,400人。
成人では、男性は20代の28回台から5歳ごとに1〜2回ずつ減り、60〜64歳で19.22回になる。女性は20〜24歳の21.19回から、40〜44歳で16.12回、60〜64歳で12.65回だ。20〜24歳と75〜79歳を比べると、男性は15.43回(約55%)、女性は12.72回(約60%)少ない。
握力よりも年齢による低下が大きい
同じ調査の握力と比べると、上体起こしの下がり方の大きさが分かる。20〜24歳から75〜79歳にかけて、男性の握力の平均は44.04kgから35.68kgへ約19%下がるのに対し、上体起こしは約55%下がる。握力は30〜40代でピークを迎えて緩やかに下がるが、上体起こしは10代後半から20代前半をピークに、年齢とともにほぼ一直線に減っていく。報告書も、ピーク以後の低下の程度はテスト項目によって大きく異なると説明している。握力の年齢別平均は握力の平均(年齢別)にまとめた。
子ども・10代の上体起こしの平均(6〜19歳)
青少年(6〜19歳)の値は次のとおりだ。男子は17歳の30.24回、女子は14歳の23.58回が最高だった。男子が高校生年代、女子が中学生年代でピークに達するという、報告書が説明する多くの種目に共通する傾向どおりの結果である。
| 年齢 | 男子 平均(回) | 女子 平均(回) |
|---|---|---|
| 6歳 | 11.79 | 10.76 |
| 7歳 | 14.34 | 13.85 |
| 8歳 | 16.66 | 15.58 |
| 9歳 | 18.52 | 17.28 |
| 10歳 | 20.85 | 18.86 |
| 11歳 | 21.69 | 20.25 |
| 12歳 | 24.22 | 20.86 |
| 13歳 | 27.17 | 22.14 |
| 14歳 | 28.96 | 23.58 |
| 15歳 | 27.49 | 21.40 |
| 16歳 | 28.66 | 22.55 |
| 17歳 | 30.24 | 23.07 |
| 18歳 | 28.86 | 22.35 |
| 19歳 | 29.26 | 22.76 |
男女とも15歳で一度記録が下がっている点が目を引く。15歳は高校1年生にあたる年齢だが、この落ち込みの理由について報告書は分析していない。20代前半の男性の平均(28.22回)は、14歳男子の平均(28.96回)とほぼ同じ水準だ。
上体起こしは何回できれば平均以上か、得点表で見る
新体力テストには、記録を1〜10点に換算する項目別得点表がある。スポーツ庁の「新体力テスト実施要項(20歳〜64歳対象)」の上体起こしの得点は次のとおりだ。
| 得点 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 10点 | 33回以上 | 25回以上 |
| 9点 | 30〜32回 | 23〜24回 |
| 8点 | 27〜29回 | 20〜22回 |
| 7点 | 24〜26回 | 18〜19回 |
| 6点 | 21〜23回 | 15〜17回 |
| 5点 | 18〜20回 | 12〜14回 |
| 4点 | 15〜17回 | 9〜11回 |
| 3点 | 12〜14回 | 5〜8回 |
| 2点 | 9〜11回 | 1〜4回 |
| 1点 | 8回以下 | 0回 |
最新の平均値を当てはめると、20代の平均(男性28回、女性20〜21回)は8点にあたる。40〜44歳の平均(男性24.06回、女性16.12回)は男性7点、女性6点、60〜64歳の平均(男性19.22回、女性12.65回)は男女とも5点だ。得点表は年齢で区別されていないため、同じ点数でも年代によって意味が違う。30秒で男性33回、女性25回の満点は、20代の平均を5回ほど上回る水準である。
新体力テストの上体起こしの測り方
実施要項によると、マットの上で仰向けになり、両手を軽く握って両腕を胸の前で組み、両膝の角度を90度に保つ。補助者が両膝を押さえて固定し、「始め」の合図で両肘と両太ももがつくまで上体を起こし、すばやく仰向けに戻る。これを30秒間できるだけ多く繰り返し、両肘と両太ももがついた回数を記録する。仰向けに戻ったときに背中がマットにつかなければ回数に数えない。実施は1回だけだ。
要項は、仰向けに戻るときは背中(肩甲骨)がマットにつくまで倒すこと、補助者は下肢が動かないよう両腕で両膝をしっかり固定することを求めている。また、腰痛の自覚症状がある人はこのテストを実施しないと明記している。自宅で記録を取るなら、同じ姿勢と同じ判定で数えないと、平均と比べる意味がなくなる。
上体起こしの記録は昔と比べて上がっているのか
握力とは逆に、上体起こしは長い目で見ると向上している。報告書は、新体力テストが始まった1998年(平成10年)ごろと2025年度を比べ、青少年(6〜19歳)では男女ともほとんどの年代で2025年度の方が高いとしている。成年(20〜64歳)でも、男性はいずれの年代でも、女性はほとんどの年代で2025年度の方が高い。
| 区分 | 1998年ごろとの比較 | 最近10年間の傾向 |
|---|---|---|
| 青少年(6〜19歳) | 男女ともほとんどの年代で2025年度の方が高い | 男女とも過半数の年代で低下傾向 |
| 成年(20〜64歳) | 男性はいずれの年代でも、女性はほとんどの年代で2025年度の方が高い | 過半数の年代で低下した項目には含まれていない |
| 高齢者(65〜79歳) | 男女ともいずれの年代でも2025年度の方が高い | 男女とも多くの年代で向上傾向 |
出典:スポーツ庁「令和7年度体力・運動能力調査結果の概要」。高齢者の1998年ごろとの比較は、男性は長座体前屈以外の項目、女性はすべての項目で2025年度の方が高いとの記載による。
ただし、青少年では最近10年間に限ると、上体起こしは男女とも過半数の年代で低下傾向にある。長期的には上がってきたものの、子どもの記録はここ10年で下向きに転じている。
よくある質問
20代男性の上体起こしの平均は何回か
令和7年度の調査では、20〜24歳の男性が28.22回、25〜29歳が28.12回だ。女性は20〜24歳が21.19回、25〜29歳が20.43回である。いずれも30秒間の回数だ。
上体起こしの回数が多いと腹筋が割れるのか
上体起こしの回数は腹部の筋力と筋持久力の目安で、腹筋が見えるかどうかは主に体脂肪の量で決まる。回数を伸ばすことと、おなかの脂肪を減らすことは分けて考える必要がある。
上体起こしで腰が痛くなるのはなぜか
原因はさまざまで、記事で特定することはできない。実施要項は、腰痛の自覚症状がある人はこのテストを実施しないとしている。痛みがある場合は無理に回数を追わず、医療機関に相談してほしい。
30秒の上体起こしの回数はどうすれば伸びるか
腹部の筋力と、短時間で動きを繰り返す筋持久力の両方が要る。腹直筋や体幹の種目で筋力をつけたうえで、正しい姿勢で30秒間の練習を繰り返すと、動きにも慣れて回数が伸びやすい。
KINNIKU TIMESの視点
上体起こしの平均を見て分かるのは、腹部の筋力・筋持久力は年齢とともに大きく落ちやすい一方で、鍛えれば十分に戻せる能力だということだ。1998年ごろより大人や高齢者の記録が上がっているのは、その裏付けといえる。40代の男性なら、30秒で24回できれば年代の平均並み、29回以上なら20代の平均(28回台)を上回る。
初心者への助言は3つだ。第一に、まず要項どおりの姿勢で30秒間の回数を測り、自分の年代の平均と比べる。第二に、回数を伸ばしたいなら、上体起こしだけを繰り返すより、腹直筋・腹斜筋・体幹をそれぞれ鍛える種目を組み合わせる。具体的な種目と回数は腹筋の鍛え方で解説している。自宅で道具を使うなら腹筋ローラーのやり方も参考になる。第三に、おなかを引き締めたい目的なら、体脂肪を減らす取り組みも並行する。体脂肪率の目安と減量ペースは腹筋を割る方法にまとめた。
体力テストの数字は、自分の体の変化を測る物差しになる。握力や上体起こしなど複数の項目を同年代と比べたい人は、筋トレ偏差値で筋力の位置も確かめてほしい。
出典
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