自重トレ大全 › 記事 › 種目

カーフレイズのやり方|ふくらはぎに効かせるコツと回数の目安

FITPEAK編集部 読了目安 7分

カーフレイズ(Calf Raise)は、立ったままかかとを上げ下げして、ふくらはぎをきたえる種目です。「ひざを伸ばしたまま、かかとを高く上げてゆっくり下ろす」ことが効かせるコツで、初めての人は15〜20回×2セットから始めると無理がありません。物足りなくなったら、段差を使う・片脚で行うことで道具なしでも負荷を上げられます。

カーフレイズの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

カーフレイズとは?どこに効くの?

カーフレイズは、ふくらはぎの筋肉(下たい三頭筋)をきたえる種目です。下たい三頭筋は、表側にあるひふく筋と、その奥にあるヒラメ筋からできていて、つま先立ちになる、地面をけって歩く・走る・跳ぶといった動きで働きます。

場所を取らず、壁や椅子があればどこでもできるのが大きな利点です。歯みがきの間や、台所に立っているすき間の時間にも取り入れられます。

キノシタら(2023年)は、トレーニング経験のない成人14人を対象に、片脚はひざを伸ばした立った姿勢、もう片脚はひざを90度曲げた座った姿勢でカーフレイズを12週間行い、MRIで筋肉の量の変化を比べました。その結果、ふくらはぎ全体の筋肉の量の増え方は、立った姿勢で5.6%、座った姿勢で2.1%と、ひざを伸ばして行う立った姿勢のほうが大きかったと報告しています。この研究はおもりを使った条件ですが、ひざを伸ばして行うことの大切さを示す結果として参考になります。

脚全体のトレーニングの組み方は、自重で脚とお尻をきたえる方法にまとめています。

正しいやり方は?手順を確認しよう

基本の手順は次のとおりです。上の3Dアニメーションで、かかとの高さと体の軸を確かめながら行ってください。

  1. 足を腰幅に開いて立ち、つま先はまっすぐ前に向けます。ふらつく人は、壁や椅子の背に軽く手をそえます。
  2. ひざを軽く伸ばし、背すじを伸ばします。体重は足の親指と小指の付け根あたりにのせます。
  3. 息をはきながら、かかとをできるだけ高く上げます。親指の付け根で床を押す意識を持ちます。
  4. 上の位置で1秒止まり、ふくらはぎが縮んでいるのを感じます。
  5. 息をすいながら、2〜3秒かけてかかとをゆっくり下ろします。

動作中は息を止めないでください。 厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の情報シートでも、筋トレ中は血圧の急な上昇をおさえるため、息をこらえないように注意するよう示されています。

効いている感じがしないのはなぜ?よくある間違い

カーフレイズは動きが小さいぶん、ちょっとしたくせで効き方が変わります。次の点を確認してください。

  • かかとが十分に上がっていない: 動く範囲が小さいと刺激が弱くなります。上で1秒止められる高さまで上げます
  • 反動ではずむように動いている: ポンポンと速く上下すると、筋肉ではなくアキレスけんのばねで動いてしまいます。下ろすときは2〜3秒かけます
  • 小指側に体重が流れる: 足首が外側に傾き、ねんざしやすくなります。親指の付け根で押す意識を持ちます
  • ひざが曲がっている: ひざを曲げると、表側のひふく筋が働きにくくなります。ひざは軽く伸ばしたままにします
  • 体が前後に揺れる: 手を壁にそえる、目線を前方の一点に置くと安定します

何回やればいい?レベル別の回数とセット

初めての人は15〜20回×2セットが目安です。ふくらはぎは日常的に体重を支えている筋肉なので、ほかの種目より回数が多めでもかまいません。最後の数回がきつく感じる回数を選びましょう。

レベル 種目 回数 セット 休憩
初心者 両脚カーフレイズ(平らな床) 15〜20回 2セット 45〜60秒
中級者 両脚カーフレイズ(段差) 15〜20回 3セット 60秒
中級者 片脚カーフレイズ(平らな床) 左右10〜15回 2〜3セット 60秒
上級者 片脚カーフレイズ(段差) 左右12〜20回 3セット 60〜90秒

片脚でどのくらいできるかの参考になる研究もあります。フィッサーら(2025年)は、アキレスけんの症状がない500人を対象に、片脚でかかとを上げ下げできる回数を専用の方法で測り、中央値は利き脚25回・反対の脚24回だったと報告しました。女性であること、体格指数(BMI)が高いこと、運動量が少ないことは、回数が少ない傾向と関わっていました。決められたテンポと高さで測った値なので、家で行う回数とそのまま比べることはできませんが、片脚で20回前後を目標にする目安になります。

頻度は週2〜3日が目安です。厚生労働省のガイド2023では、成人と高齢者に筋トレを週2〜3日行うことを勧めており、筋トレには自重で行う運動も含まれるとしています。回数・セット・頻度の考え方は自重トレーニングの回数・セット・頻度でくわしく解説しています。

やさしくする・きつくする方法は?

やさしくする方法

  • 椅子に座って行う: 座ったままかかとを上げ下げします。体重がかからないぶん楽になり、ヒラメ筋が主に働きます
  • 壁や机に両手をついて行う: 体を支えられるので、ふらつきが気になる人も安心して行えます
  • 上げる高さを低めにする: 足首に不安がある人は、無理のない高さから始めます

きつくする方法

  • 段差を使う: 階段の一段目などにつま先をのせ、かかとを段より下まで下ろしてから上げます。ふくらはぎが伸びた位置から動くので、動く範囲が広がります
  • 片脚で行う: 体重を片脚で支えるため、負荷が大きくなります。浮かせた脚は反対の足首にかけます
  • 下ろす動作を4秒かける: ゆっくり下ろすだけでも負荷が上がります
  • 上で2〜3秒止める: 筋肉が縮んだ状態を長く保ちます

段差を使うときは、転ばないよう手すりや壁に手をそえてください。キノシタら(2023年)の研究は、筋肉が伸びた状態で行うトレーニングが筋肉を大きくするのに役立つ可能性も示しており、段差を使ってかかとを深く下ろす方法は理にかなった工夫といえます。負荷の上げ方全体は自重トレで負荷を上げる方法を参考にしてください。

ほかの種目とどう組み合わせる?

カーフレイズは、スクワットやランジなど脚全体を使う種目のあとに行うと組み立てやすくなります。大きな筋肉を使う種目を先に行い、ふくらはぎのような小さな筋肉の種目をあとに回すのが一般的な順番です。アメリカスポーツ医学会(ACSM)の2009年の指針でも、大きな筋肉の種目を小さな筋肉の種目より先に行う順番が勧められています。

たとえば、自重スクワット15回×2セットのあとに、カーフレイズ20回×2セットを加えると、10分ほどで脚全体をきたえられます。時間がない日のメニューは自宅でできる10分の自重メニューも参考にしてください。

安全に行うための注意点は?

痛みが出たらすぐに中止してください。足首やアキレスけんにけがや持病がある人、妊娠中の人は、始める前に医師に相談してください。運動中に胸の痛み・息苦しさ・めまいを感じたら、すぐに中止して休んでください。

段差や片脚で行う方法はバランスをくずしやすいので、手すりや壁のそばで行いましょう。ふくらはぎがつりやすい人は、始める前に足首を回したり、ふくらはぎを軽く伸ばしたりしてから行ってください。

よくある質問

カーフレイズは毎日やってもいいですか?

強い筋肉痛があるときは休みましょう。基本は週2〜3日で、軽い負荷であれば日常の習慣として続けてもかまいません。毎日行う場合の考え方は自重トレーニングは毎日やってもいい?を参考にしてください。

つま先の向きを変えると効く場所は変わりますか?

つま先を外や内に向けると、ふくらはぎの内側・外側の使われ方が変わるといわれますが、まずはつま先をまっすぐ前に向けて、正しいフォームで行うことを優先しましょう。極端に向きを変えると、ひざや足首に負担がかかることがあります。

ふくらはぎが太くなりすぎませんか?

自重のカーフレイズで急に太くなることは考えにくく、筋肉の量の変化には食事や体質、個人差が大きく関わります。気になる場合は回数を多めにし、セット後にふくらはぎを伸ばす時間を取りましょう。

40代・50代からでも始められますか?

はい。壁に手をついて行う方法なら、体力に自信がない人でも始めやすい種目です。年齢に合わせた全体のメニューは40代・50代からの自重トレーニングで紹介しています。

ほかの脚の種目の動きも見られますか?

はい。3D種目図鑑で、スクワットやランジなどの動きを3Dで確認できます。自重トレ全体の情報は自重トレ大全のトップからご覧ください。

出典

この記事は一般的な情報です。痛みが出たら中止し、持病・けががある人や妊娠中の人は、医師に相談してから行ってください。