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自重スクワットの正しいやり方|回数の目安と膝を痛めないフォーム

FITPEAK編集部 読了目安 7分

自重スクワットは、足を腰幅に開き、お尻を後ろへ引きながら太ももが床と平行になる深さまで下げ、足裏全体で床を押して立ち上がる種目です。初心者は10〜15回を2〜3セット、週2〜3日から始め、楽にできるようになったら回数やテンポで負荷を上げていきます。

自重スクワットの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

自重スクワットとは?どこが鍛えられる?

自重スクワットは、道具を使わずに自分の体重だけで行うスクワットで、太ももの前(大腿四頭筋)、お尻(大殿筋)、太ももの内側(内転筋群)を中心に、下半身をまとめて使う種目です。立つ・座る・階段を上るといった日常の動きにそのままつながるため、自重トレーニングの基本種目として扱われます。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、筋力トレーニングに自分の体重を負荷にする運動(例として腕立て伏せやスクワット)も含まれるとしたうえで、成人と高齢者に週2〜3日の筋トレを勧めています。自重スクワットは、この推奨を自宅で満たしやすい種目の一つです。

なお、バーベルを担いで行うスクワットのやり方は、KINNIKU TIMES のスクワットの正しいやり方で詳しく解説しています。この記事では、道具なしの自重スクワットに絞って説明します。

自重スクワットの正しいやり方は?

基本は「お尻を後ろへ引きながら、しゃがむ」動きです。上の3Dアニメーションで、膝とお尻が同時に動く様子を確かめながら進めてください。

  1. 足を腰幅から肩幅くらいに開き、つま先をやや外側(15〜30度ほど)に向けて立ちます。
  2. 腕は胸の前で組みます(前に伸ばす形は、ピストルスクワットなどバランスを取りたいときの別の形です)。胸を軽く張り、背中をまっすぐ保ちます。
  3. 息を吸いながら、椅子に座るようにお尻を後ろへ引き、膝を曲げていきます。膝はつま先と同じ向きに曲げます。
  4. 太ももが床と平行になるくらいまで下げます。かかとが浮かない範囲で止めます。
  5. 息を吐きながら、足裏全体で床を押して立ち上がります。立ち上がったときに膝を伸ばし切って反動をつけないようにします。
  6. 下げる動きに2〜3秒、上げる動きに1〜2秒を目安に、一定のテンポで繰り返します。

膝はつま先より前に出てもいい?

膝が少しつま先より前に出るのは自然な動きです。フライらの研究(2003年、Journal of Strength and Conditioning Research)では、トレーニング経験のある男性7人がバーベルスクワットを行い、板で膝が前に出ないように制限すると、膝にかかる力は減った一方で、股関節にかかる力が大きく増え、上体の前傾も強くなりました。研究者は、膝を無理に止めると負担が股関節や腰に移る可能性があると述べています。

大切なのは、膝の位置を固定することより、膝とつま先の向きをそろえ、かかとを床につけたまま動くことです。

よくある間違いは?

よく見られる間違いは、膝が内側に入る、かかとが浮く、背中が丸まる、の3つです。

  • 膝が内側に入る: 膝とつま先の向きがずれると、膝に余計なねじれがかかります。つま先と同じ方向に膝を押し出す意識を持ちます。
  • かかとが浮く: 体重がつま先に乗りすぎています。お尻を後ろに引く動きを先に行い、足裏全体で床を踏みます。
  • 背中が丸まる・反りすぎる: 深く下げようとして腰が丸まる場合は、丸まらない深さで止めます。胸を張りすぎて腰が反るのも避けます。
  • しゃがむ深さが浅すぎる: 膝を少し曲げるだけでは、お尻や太ももへの刺激が小さくなります。痛みのない範囲で、太ももが床と平行になる深さを目標にします。
  • 反動で速く繰り返す: 勢いで上下すると、筋肉が働く時間が短くなります。下げる動きをゆっくり行います。
  • 息を止める: 厚生労働省のガイドでは、血圧の急な上昇を抑えるため、息をこらえないように注意を呼びかけています。

何回・何セットやればいい?

最初の答えは「10〜15回を2〜3セット、週2〜3日」です。米国スポーツ医学会(ACSM)の2009年の指針では、筋トレの経験がない初心者の頻度として週2〜3日が勧められています。

自重スクワットは負荷を重さで調整できないため、回数とテンポで調整します。シェーンフェルドら(2017年、Journal of Strength and Conditioning Research)が21件の研究をまとめた分析では、すべてのセットを限界近くまで行った場合、軽い負荷(最大挙上重量の60%以下)でも重い負荷と同じくらい筋肉が大きくなりました。一方で、最大筋力の伸びは重い負荷の方が大きいという結果でした。自重でも、限界に近い回数まで行えば、筋肉への刺激は十分に得られると考えられます。

レベル 回数 セット 休憩
初心者(はじめて〜1か月) 10〜15回 2セット 60〜90秒
中級者(20回が楽にできる) 15〜25回(下げる動き3秒) 3セット 60〜90秒
上級者(30回以上できる) 限界の2〜3回手前まで、または上の段の種目へ 3〜4セット 60〜120秒

休憩の長さは、KINNIKU TIMES のセット間休憩の記事も参考にしてください。回数・セット・頻度の考え方全体は、自重トレーニングの回数・セット・頻度にまとめています。

やさしくする方法・きつくする方法は?

自重スクワットは、姿勢や動きを少し変えるだけで、難しさを段階的に調整できます。

やさしくする

  • 椅子スクワット: 後ろに椅子を置き、お尻が座面に軽く触れたら立ち上がります。深さの目安になり、怖さも減ります。
  • 手すりスクワット: 机や壁に手を添えてバランスを補助します。
  • 浅めのスクワット: 痛みが出ない深さで行い、慣れたら少しずつ深くします。

きつくする

  • テンポを遅くする: 下げる動きを3〜5秒にすると、同じ回数でもきつくなります。
  • 一番下で2秒止める: 反動を使えなくなり、太ももとお尻の負担が増えます。
  • ワイドスクワット(Wide Squat): 足幅を広げ、内ももとお尻を使う割合を変えます。やり方はワイドスクワットで解説しています。
  • ジャンプスクワット(Jump Squat): 立ち上がる勢いでジャンプし、瞬発力を高めます。詳しくはジャンプスクワットへ。
  • ブルガリアンスクワット(Bulgarian Split Squat): 片脚に負荷を集中させる種目です。KINNIKU TIMES のブルガリアンスクワットのやり方を参照してください。

負荷の上げ方の全体像は、自重で負荷を上げる方法で詳しく紹介しています。ほかの脚の種目の動きは3D種目図鑑で確かめられます。

膝や腰、股関節に痛みが出たら、すぐに中止してください。持病のある人、妊娠中の人、けがをしている人は、始める前に医師に相談してください。運動中に胸の痛み、息苦しさ、めまいを感じたら、すぐに中止してください。

よくある質問

自重スクワットは毎日やってもいいですか?

軽い回数であれば毎日行う人もいますが、限界近くまで追い込む場合は、同じ部位に休養日をはさむのがおすすめです。厚生労働省のガイドでも、休息日を念頭に置いた週2〜3日の実施が勧められています。毎日続けたい場合の考え方は自重トレーニングは毎日やっていい?を参照してください。

何回できれば十分ですか?

決まった回数はありません。正しいフォームで20回以上が楽にできるようになったら、テンポを遅くする、片脚種目に進むなど、負荷を上げる段階です。

膝が痛いときはどうすればいいですか?

痛みが出る場合は中止し、続くようであれば医療機関で相談してください。痛みのない範囲で行う場合は、浅めのスクワットや椅子スクワットから始め、膝とつま先の向きがそろっているかを確かめます。

スクワットだけで脚は太くなりますか?

自重スクワットだけで、短期間に脚が大きく太くなることは考えにくいです。筋肉の発達には、負荷・回数・食事・休養など多くの条件が関わります。自重で筋肉を大きくする考え方は自重で筋肥大はできる?で解説しています。

効果はどのくらいで出ますか?

体感できる変化の時期には個人差があります。目安の考え方は KINNIKU TIMES の筋トレの効果が出るまでの期間にまとめています。脚とお尻のほかの種目は自重で脚とお尻を鍛える、全体の入り口は自重トレ大全のトップから探せます。

出典

この記事は一般的な情報です。痛みが出たら中止し、持病・けががある人や妊娠中の人は、医師に相談してから行ってください。