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JPA(日本パワーリフティング協会)とは 登録・大会・代表選考の仕組み

公開 ・ KINNIKU TIMES 編集部 ・ 読了目安 12分
JAPANのスーツでスクワットのバーを担ぐ日本代表の男子選手と補助員
SUMMARY|この記事の要約

日本パワーリフティング協会(JPA)は、47都道府県協会を束ね、選手登録・大会公認・全日本選手権の主催・日本代表の派遣を担う。公式資料から組織、登録料、登録者数の推移、ドーピング検査と講習会、代表選考の手順をまとめた。

JPA(公益社団法人日本パワーリフティング協会)は、日本のパワーリフティング競技を統括する団体である。全国47の都道府県協会を束ねて選手登録と大会の公認を行い、全日本選手権を主催し、IPFなどの国際大会に日本代表を派遣する。

2026年10月21日 公開|KINNIKU TIMES 編集部

JPAの英文名はJAPAN POWERLIFTING ASSOCIATIONで、主たる事務所は兵庫県赤穂市にある。JPAは自らを、日本スポーツ協会と日本オリンピック委員会に加盟している国内唯一のパワーリフティング統括団体と説明している。本記事は、JPA公式サイトの協会概要、登録案内、よくある質問、定款、競技規則(2026年4月14日改訂)、ドーピング防止規程、国際大会派遣選手選考規程(2026年3月10日改訂)、会員登録数の統計を10月21日時点で確認してまとめた。

日本パワーリフティング協会の公式サイトを見る

JPA(日本パワーリフティング協会)とはどんな団体か

定款第3条は、JPAの目的を「我が国におけるパワーリフティング競技を統括し、かつ代表する団体としてパワーリフティング競技の普及及び振興を図り、もって国民の体力の向上と心身の健全な発達に寄与すること」と定めている。事業としては、普及・振興の事業、全日本選手権などの競技会の開催、競技力向上や審判講習、指導員養成の講習会などを挙げる。

項目 公式の記載(10月21日時点)
名称 公益社団法人日本パワーリフティング協会(JAPAN POWERLIFTING ASSOCIATION, JPA)
所在地 兵庫県赤穂市加里屋98-16(2F)
加盟する上部団体 日本スポーツ協会、日本オリンピック委員会(JPAの説明による)
国際大会 国際パワーリフティング連盟(IPF)とアジアパワーリフティング連盟(APF)が主催・公認する大会に日本代表を派遣
加盟団体 47都道府県協会、全日本学生パワーリフティング連盟、全日本高等学校パワーリフティング連盟、全日本実業団パワーリフティング連盟
協力団体 日本パラ・パワーリフティング連盟、日本プッシュプル・フィットネス連盟、パワーリフティング全日本教職員ネットワーク
理事 15人(13人は都道府県協会と加盟団体の代表者から、2人は学識経験者から選任。任期2年)

JPAのよくある質問によると、役員は全員が非常勤のボランティアである。弁護士や公認会計士の資格を持つ外部理事と監事だけは有償だが、報酬は「有償ボランティア」の範囲だという。各ブロックから選ばれる理事の数は選手などの登録数に比例しており、選手の意見を運営に反映させる仕組みと説明している。理事の在任は通算10年を超えられない。

都道府県協会とブロックはどう組織されているのか

JPAの公式サイトには、8つのブロックに分かれた47都道府県協会が掲載されている。競技規則は、大会をJPA主催の「全国大会」、ブロック単位の「ブロック大会」、都道府県や市区町村の「地方大会」に分けており、ブロック大会と地方大会は加盟団体が開き、JPAが公認する。

ブロック 都道府県協会の数 2025年度の選手登録数(JPA統計)
北海道・東北 7 600人
関東(山梨を含む) 8 2,647人
北信越 5 364人
東海 4 565人
近畿 6 781人
中国 5 284人
四国 4 207人
九州・沖縄 8 539人
学生連盟・高校連盟 - 676人
合計 47 6,663人

関東ブロックだけで2,647人と、全体の約4割を占める。都道府県別では東京都協会が988人で最も多く、神奈川県協会536人、千葉県協会419人、埼玉県協会384人と続く(2026年2月28日現在の統計)。住んでいる県に協会がない場合は、ブロック長が所属する都道府県の扱いになるとJPAは案内している。

国際大会の会場で記念撮影をする日本代表の選手とスタッフ
画像:日本パワーリフティング協会 公式サイト「JPA概要・加盟団体情報」より

JPAへの会員登録はどうするのか、登録料はいくらか

JPAの公認大会と国際大会に出るには、選手登録が必要である。登録は4月から翌年3月までの年度制で、会員システム「シクミネット」から行う。新規登録は前年度の3月1日から受け付け、2月に登録した場合の有効期間は3月末までの2か月となる。二重登録はできず、支払った登録費は返金されない。

登録の種別 年間の登録料
個人選手 9,000円
団体選手(所属団体に加入している場合に選択可) 6,000円
大学生(専門学校生を含む) 3,000円
中学生・高校生(満14歳以上) 2,000円
所属団体(ジム、クラブ、部活動など) 10,000円
公認審判員(1級/2級/3級) 10,000円/6,000円/4,000円

登録先は、住まい、勤務先・学校、所属ジムのある都道府県協会から選ぶ。国民スポーツ大会への出場を目指す場合は、住まいか勤務先のある都道府県協会を選ぶよう求められている。学生連盟・高校連盟に属する学校の学生・生徒はその連盟に登録する。JPAは、登録費の半額を交付金として都道府県協会に配分していると説明している。

選手登録は増え続けている。統計によると、選手登録は2018年の3,361人から2025年には6,663人になった。内訳は男性5,696人、女性967人で、所属団体は357団体、審判員は786人である。

年 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
選手登録数 3,361 3,612 2,010 3,365 3,920 4,728 5,678 6,663

公認大会と全日本選手権、どんな大会があるのか

競技規則は、JPAが主催する全国大会として、男子・女子・ジュニア・サブジュニア・マスターズの全日本パワーリフティング選手権、ジャパンクラシックパワーリフティング選手権とそのマスターズ大会、全日本ベンチプレス選手権(マスターズ・ジュニア・サブジュニアを含む)、国民スポーツ大会の公開競技、日本グランプリ、ザ・グレートゲームズを挙げている。このほか、学生連盟、高校連盟、実業団連盟がそれぞれの全国大会を主催する。

全国大会に出るには、決められた期間内に公認大会で標準記録を突破し、JPAのアンチ・ドーピング講習会を受講しておく必要がある。全国大会ではIPFの規則に沿った用具(ラップ類、ニースリーブ、ベンチシャツ、スーツはIPF公認品)が求められる。大会の日程はパワーリフティング大会日程2026、今週末の全国大会は日本グランプリ2026、12月の招待大会はザ・グレートゲームズ2026で扱っている。

ドーピング検査と講習会はどうなっているのか

JPAのドーピング防止規程(2025年12月12日改訂)は、世界アンチ・ドーピング規程(WADA規程)と日本アンチ・ドーピング規程(JADA規程)を守ることを第1条に掲げ、JADAなどが行う検査と分析結果を受け入れると定めている。これとは別に、JPAは独自の「簡易検査」を導入した。簡易検査はWADA規程・JADA規程に準拠するものではなく、陽性でもそれだけで規則違反として扱わない。陽性の場合は聞き取り調査と教育的指導を行う。正当な理由なく協力を拒めば、その大会の出場要件を満たさないものとされる。

技術委員会の通達によると、JPA主催の全国大会では2026年1月1日から、通常のドーピング検査に加えて簡易検査を行っている。最初の適用は1月16〜18日の全日本ベンチプレス選手権で、どちらの検査も対象者は当日抜き打ちで選ばれ、拒否すると当日の記録は公認されない。

項目 内容(JPA公式)
2026年度のWEB講習会 4月17日、5月8日、6月20日、7月24日、8月29日、9月11日、10月10日、11月20日、12月18日、1月9日、2月12日
時間 金曜日は19時〜20時、土曜日は14時〜15時
申し込み シクミネットのマイページのイベント欄から。募集は月初に掲載
受講証明書の有効期限 受講日から1年間(ドーピング防止規程)

JPAは、体調が悪いときに飲む薬が問題ないか迷ったら、Global DROで禁止物質かどうかを調べるよう呼びかけている。治療のために禁止物質を使う必要がある場合の手続き(TUE)は、JADAのページを参照するよう案内している。

日本代表はどう選ばれるのか

国際大会派遣選手選考規程によると、日本代表の選考大会は、JPAが主催する全日本選手権(エクイップ部門とクラシック部門のパワーリフティング、ベンチプレス)である。技術委員会は毎年12月までに国際大会ごとの選考大会を指定し、理事会の承認を経て翌年1月1日付で選考基準を公表する。

手順 内容(選考規程の要旨)
1. 出場権 指定された選考大会の出場階級で優勝した選手が、対応する国際大会の出場権を得る
2. 辞退時 優勝者が辞退すると、同じ大会・同じ階級で次の順位の選手に権利が移る
3. 欠員の補充 なお枠が空く場合、出場権のない次順位の選手からIPFが定める係数(フォーミュラ)の高い順に権利を与えられる
4. 国籍 原則として日本国籍。日本国籍でない場合は、日本に住み選手登録を1年度以上続けていること、前の所属国で出場停止処分を受けていないことが条件
5. 健康状態 JPAが定める方法で健康診断を受け、結果を提出する
6. 意思確認と承認 国際委員会が参加の意思を確認して候補を選び、理事会の承認を経て公式発表する

選考に不服がある場合は、日本スポーツ仲裁機構のスポーツ仲裁規則に従った仲裁で解決するとされている。サブジュニア、ジュニア、マスターズは、国際大会が翌年に開かれる場合、派遣時の年齢区分に繰り上げて選考する。選ばれた選手は、パスポート、JPA指定の健康診断書、誓約書のほか、国際的なアンチ・ドーピング教育(ADEL)の受講証などを提出する必要がある。

公益社団法人日本パワーリフティング協会のロゴ
画像:日本パワーリフティング協会 公式サイトより

JPAの選手登録・各種手続き(公式)を見る

よくある質問

JPAに登録しないと大会に出られませんか

JPAの公認大会と国際大会に出るには選手登録が必要である。JPAは「公認大会、国際大会へ出場する際は必ず選手登録を行ってください」と案内している。

パワーリフティングの団体はJPA以外にもありますか

国内には、JPAとは別の団体が開く大会もある。JPAは、日本スポーツ協会と日本オリンピック委員会に加盟する国内唯一のパワーリフティング統括団体だと説明している。JPAには、登録選手が非公認大会に参加する場合の届出の窓口がある。

ドーピング講習会はどれくらいの頻度で受ければいいですか

受講証明書の有効期限は受講日から1年間である。全国大会ごとに有効な受講期間が要項で定められるため、出たい大会の要項を確認して計画的に受講するとよい。

日本代表になるには何をすればいいですか

選考大会に指定された全日本選手権で、自分の階級で優勝することが基本である。全日本選手権に出るには、まず公認大会で標準記録を突破する必要がある。

審判になるにはどうすればいいですか

競技規則によると、3級公認審判員は18歳以上(カレンダーイヤー)で、競技歴2年以上またはパワーリフティングの3種目を実践するウエイトトレーニング歴3年以上の人が対象で、講習会と学科試験(80点以上で合格)を受ける。資格を持つ人は毎年審判登録が必要である。

KINNIKU TIMESの視点

JPAの数字で目を引くのは、選手登録が7年でほぼ2倍になったことだ。役員がボランティアで運営し、登録費の半額が都道府県協会に配られる仕組みは、地方の大会を支える土台になっている。今年の日本グランプリでパワーリフティングの受付が開始9分で定員に達したように、大会の枠が需要に追いついていない面もあり、運営の担い手を増やすことが次の課題になるだろう。

これから始める人がまずやるべきことは3つある。①住まいか所属ジムのある都道府県協会を調べ、シクミネットで選手登録をする。②全国大会を目指すなら、アンチ・ドーピング講習会を早めに受け、サプリメントや薬の成分をGlobal DROで確認する習慣をつける。③地方大会で公式記録を作り、標準記録との差を把握する。自分のBIG3が全国でどのくらいかは筋トレ偏差値で確かめられる。

競技の全体像はパワーリフティングとは、初めての大会の流れはパワーリフティング大会の初出場ガイド、階級はパワーリフティングの階級一覧、2027年に北九州で予定されるIPF世界選手権はIPF世界選手権2027北九州で解説している。

出典

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