【蛍光灯の規制も確認】ジムの照明の選び方|トレーニングとスタジオ
ジムの照明は、トレーニングエリアは「明るさのむら」と「まぶしさ」を抑えること、スタジオはレッスンに合わせて明るさや色を変えられることを優先して選びます。ベンチに寝る・懸垂で見上げるなど、ジムは天井を見る姿勢が多いので、照明の真下にベンチを置かない配置が大切です。居抜き物件で蛍光灯が残っている場合は、環境省の案内で一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入が種類ごとに2026年〜2028年1月1日から禁止されることも考えて、LEDへの入れ替えを計画しましょう(2026年10月23日確認)。
エリア別:照明で優先すること
- むらのない明るさ
- ベンチの真上を避ける
- 鏡に映り込んでまぶしくない
- 明るさを変えられる(調光)
- レッスンで色を変える演出
- 寝る種目でまぶしくない
- 外から見て明るく入りやすい
- 防犯カメラに顔が映る明るさ
- 身支度で顔が暗くならない
- 湿気に強い器具
トレーニングエリアの照明の選び方
トレーニングエリアの照明で起きやすい困りごとは、「明るさのむら」「まぶしさ」「鏡への映り込み」の3つです。器具を選ぶ前に、マシンとベンチの配置を決め、それに合わせて照明の位置を決めます。
| 困りごと | 起きる理由 | 対策 |
|---|---|---|
| 明るさのむら | 器具の数が少なく、間隔が広い | 器具を小さくして数を増やす、配光の広い器具を選ぶ |
| 寝たときのまぶしさ | ベンチやマットの真上に照明がある | ベンチの位置を照明の間にずらす、まぶしさを抑えたカバー付きの器具 |
| 鏡への映り込み | 鏡の正面の天井に照明がある | 照明を鏡と平行に並べる、鏡に近い天井は間接照明にする |
| 暗い隅 | 柱・ラックの影 | ラックの中に補助の照明を付ける、壁を明るい色にする |
スタッフが事務作業をする受付や事務所は、働く人のための明るさの基準があります。事務所衛生基準規則第10条では、室の作業面の照度を一般的な事務作業で300ルクス以上、付随的な事務作業で150ルクス以上とし、明暗の対照が著しくなく、まぶしさを生じさせない方法にすること、照明設備を6か月以内ごとに1回、定期に点検することとしています(e-Gov法令検索、2026年10月23日確認)。どこまで当てはまるかは社会保険労務士に確認してください。
スタジオの照明の選び方
スタジオは、レッスンの内容で求める明るさが変わります。明るく元気なレッスンと、落ち着いたヨガ・ストレッチの両方をするなら、明るさを変えられる照明(調光)にしておくと使い分けられます。
- 調光: 明るさを段階的、または細かく変えられる器具とスイッチ。器具と調光器の組み合わせが合うかを確かめる
- 色の切り替え: 白っぽい光と暖かい光を切り替えられる器具。レッスンの雰囲気づくりに使える
- 演出照明: 色の付いた照明やライン状の照明。メインの照明とは別の回路にすると、演出だけ消せる
- 寝る種目: ヨガやストレッチで上を向いたときにまぶしくないよう、間接照明やまぶしさを抑えた器具を選ぶ
- スイッチの場所: 先生がレッスン中に操作しやすい位置に。タブレットやスマホで操作できる製品もある
壁・床・天井の仕上げを選んで坪数を入れると、ジムの内装の見た目と費用の目安を確かめられます。照明を含めた内装の雰囲気を考えるときに使えます。
内装シミュレーションを無料で使う蛍光灯からLEDへ:居抜き物件で確かめること
居抜き物件では、前のテナントの蛍光灯の器具が残っていることがあります。環境省の「一般照明用の蛍光ランプの規制」(2026年10月23日確認)では、水銀に関する水俣条約にもとづき、一般照明用の蛍光ランプの製造と輸出入が種類ごとに次のとおり禁止されます。
| 種類 | 製造・輸出入の禁止 |
|---|---|
| 電球形 | 2026年1月1日から(30Wを超えるものは2027年1月1日から) |
| コンパクト形 | 2027年1月1日から |
| 直管形 | 2028年1月1日から(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を用いたものは2027年1月1日から) |
| 環形 | 2028年1月1日から(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を用いたものは2027年1月1日から) |
同じ案内では、蛍光ランプの使用・販売・購入は禁止されないとしています。それでも、開業後に交換用のランプが手に入りにくくなることを考えると、内装工事のときにLEDの器具へ入れ替えておくと、営業中の工事を避けられます。器具ごと替えるか、ランプだけ替えられる器具か(器具の配線の工事がいるか)は、電気工事の業者に確かめてください。
照明の電気代の考え方
照明の電気代は、次の式で見積もれます。
- 照明の電気代(月)= 器具の消費電力(kW)× 台数 × 1日の点灯時間 × 営業日数 × 電気の単価(円/kWh)
例として、消費電力0.03kWの器具を40台、1日24時間、30日つけ、電気の単価を30円/kWhとすると、0.03 × 40 × 24 × 30 × 30 = 25,920円です(数字はいずれも計算のための例)。24時間ジムは点灯時間が長いぶん、器具の消費電力の差が電気代に出やすくなります。ジム開業ナビの試算モデル(2026年10月)では、24時間ジム30坪の電気代は月9.7万円で、照明の費用(初期費用)は79.7万円です。実際の費用は物件・地域・見積もり・電力会社の料金で変わります。
人のいないゾーンの照明を自動で落とすセンサーや、時間帯で明るさを変える設定にすると、点灯時間を減らせます。ただし、真っ暗になると防犯カメラに映らなくなる場所もあるので、最低限の明るさは残しましょう。
よくある質問
ジムの照明は何ルクスあればよいですか?
トレーニングエリアの明るさを一律に決めた法令の基準は、今回の確認では見当たりませんでした。スタッフが事務作業をする場所は、事務所衛生基準規則で一般的な事務作業300ルクス以上とされています。トレーニングエリアは照明の設計者と、器具の配光から決めましょう。
照明の色はどう選べばよいですか?
白っぽい光は明るく活動的な印象、暖かい光は落ち着いた印象になります。トレーニングエリアとスタジオで色を変えたり、切り替えられる器具にしたりする方法があります。
蛍光灯のままでも営業できますか?
環境省の案内では、蛍光ランプの使用・販売・購入は禁止されないとされています。ただし製造・輸出入が終わると交換用が手に入りにくくなるため、入れ替えの時期を計画しておくと安心です。
照明の工事はいつ決めればよいですか?
マシンとベンチの配置が決まってからです。配置より先に照明の位置を決めると、ベンチの真上に照明が来ることがあります。内装の図面の段階で一緒に決めましょう。
出典
- 環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制」(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「事務所衛生基準規則」第10条(2026年10月23日確認)
- ジム開業ナビ「ジム開業の費用」試算モデル(2026年10月)
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