【計算式つき】ジムに自販機を設置する方法|手数料・電気代・許可
ジムの自販機の設置は、飲料会社や自販機の運営会社に頼んで、機械の設置・商品の補充・集金を任せる形(いわゆるフルオペレーション)が、手間をかけずに始めやすい方法です。この形ではジムは売上に応じた手数料を受け取り、自分で商品を仕入れる形よりも1本あたりの取り分は小さくなるのが一般的です。缶やペットボトルの飲料を売るだけなら食品の営業許可は要らないことが多い一方、カップ式やその場で作る機械は許可や届出の対象になることがあるため、所轄の保健所に確認してください。
自販機の2つの置き方
- 機械・補充・集金は運営会社
- ジムは場所と電源を出す
- 売上に応じた手数料を受け取る
- 品ぞろえの自由は小さめ
- 機械を買うか借りる
- 商品の仕入れ・補充・集金も自分
- 売上から仕入れを引いた分が残る
- プロテイン飲料などを選べる
運営会社に任せるか、自分で運営するか
自販機の売上は、会員数と来館の回数に比例します。毎日たくさんの会員が来る24時間ジムや総合ジムでは置く意味が大きく、会員の少ないパーソナルジムでは、自販機よりも受付での手渡しのほうが合うこともあります。どちらの置き方にするかは、手間をかけられるか、売りたい商品が決まっているかで考えます。
| 比べること | 運営会社に任せる | 自分で運営する |
|---|---|---|
| 初めにかかるお金 | 小さいことが多い(電源工事などは条件しだい) | 機械の購入・リース、最初の在庫 |
| 毎月の手間 | ほぼない。故障の連絡くらい | 補充・集金・賞味期限の管理・売上の記帳 |
| 1本あたりの取り分 | 手数料なので小さめ | 売価 − 仕入れなので大きめ |
| 品ぞろえ | 会社の扱う商品から選ぶ | プロテイン飲料・スポーツドリンクなど自由に選べる |
| 契約で確かめること | 手数料の計算方法、電気代の負担、契約期間と途中解約 | 機械の保守、リースの期間、売れ残りの扱い |
手数料の割合や、何本売れたら手数料が付くかといった条件は、会社や設置場所の売上の見込みで変わり、公式サイトに一律の数字を出していない会社が多いのが実情です。複数の会社に同じ設置場所の条件(会員数、営業時間、屋内か)を伝えて見積もりを取り、手数料・電気代・契約期間を並べて比べましょう。
売上と利益の考え方:電気代まで入れて計算する
自販機の利益は、売上だけでなく、ジムが負担する電気代を引いて考えます。運営会社に任せる場合でも、電気代を設置した側が持つ契約があります。契約書の負担の欄を確かめ、次の式に入れてみてください。
- 運営会社に任せる場合の月の利益 = 月の売上 × 手数料の割合 − 自販機の電気代
- 自分で運営する場合の月の利益 = 月の売上 −(仕入れ + 機械のリース + 電気代 + 売れ残りの廃棄)
- 月の売上の見込み = 月の延べ来館回数 × 買う人の割合 × 1本の平均価格
たとえば、月の延べ来館が6,000回、そのうち5%の来館で1本150円の飲み物が売れるとすると、月の売上は6,000 × 0.05 × 150 = 4万5,000円です。手数料が売上の2割なら9,000円で、そこから電気代を引いた額が手元に残ります(数字はすべて計算のための例)。
売上を伸ばすには、来館の動線に置くことが一番効きます。入口から更衣室に向かう途中や、有酸素マシンのエリアの近くなど、トレーニングの前後に目に入る場所を選びます。キャッシュレス決済に対応した機械にすると、財布を持たずに来る会員にも買ってもらえます。
会員数・来館の頻度・物販の購入率を入れると、自販機や物販がジム全体の売上と利益にどれだけ効くかを試算できます。設置するかどうかを決める前の見積もりに使ってください。
収益改善シミュレーションを無料で使う許可・届出が必要になる自販機
自販機で食品を売るときの扱いは、食品衛生法の営業許可と営業届出の決まりで分かれます。2021年に見直された制度について、厚生労働省の通知とQ&A、食品衛生法施行令(いずれも2026年10月23日確認)で確かめた内容を表にしました。最後の判断は所轄の保健所が行います。
| 自販機の種類 | 確かめたこと(2026年10月23日確認) | 確認先 |
|---|---|---|
| 缶・ペットボトルなど包装済みの飲料 | 施行令第35条の2は、冷凍・冷蔵しなくても衛生上の危害のおそれがない包装済みの食品の販売を、届出の対象外の営業に挙げている | 所轄の保健所 |
| カップ式など調理機能のある自販機 | 部品が食品に直接触れる機種は営業許可の対象。自動洗浄などの「高度な機能」がある機種として国のリストに載ったものを屋内に置く場合は、営業届出の対象 | 所轄の保健所・機械のメーカー |
| 冷蔵が必要な食品 | 冷蔵しないと品質が落ちる食品は上の対象外の範囲に入らないことがある | 所轄の保健所 |
プロテイン飲料の自販機も、包装済みで常温保存できる商品だけを売るのか、粉と水をその場で混ぜる機械なのかで扱いが変わります。設置する前に、機械の型番と売る商品の保存方法を保健所に伝えて確かめてください。
あわせて、物件の賃貸借契約や管理規約で自販機を置いてよいか、専用のコンセントや電気容量が足りるかも確かめます。共用の廊下や建物の外に置く場合は、貸し主や管理組合の承諾が要ることがあります。
プロテイン自販機を置くときの注意
トレーニングのあとにすぐ飲めるプロテイン飲料は、ジムらしい商品です。ただ、ふつうの飲料よりも1本の値段が高めで、買う人が限られることもあります。置く前に次の点を確かめましょう。
- 賞味期限:飲料ごとに違う。売れる本数に対して長さが足りるか
- 保存方法:常温保存できる商品か、冷蔵が必要か(上の表の扱いが変わる)
- 商品の表示:栄養成分表示やアレルゲンの表示がある包装済みの商品を選ぶ
- 広告の言葉:自販機に貼るPOPで、効果を言い切る書き方をしない
- 受付販売との関係:受付で売るプロテインと値段や種類がぶつからないようにする
受付でプロテインを手渡しで売っているジムなら、自販機は「スタッフがいない時間の売り場」と考えると役割が分かれます。無人の時間帯がある24時間ジムでは、とくに相性がよい置き方です。
よくある質問
ジムに自販機を置くと手数料はいくらもらえますか?
手数料の割合は会社や設置場所の売上の見込みで変わり、一律の数字は公式に出ていないことが多いです。複数の会社に同じ条件で見積もりを頼み、電気代の負担と合わせて比べてください。
自販機の設置に営業許可は要りますか?
常温で保存できる包装済みの飲料だけを売るなら、食品衛生法施行令で届出も要らない営業に挙げられています(2026年10月23日確認)。カップ式など調理機能のある機械は許可や届出の対象になるため、所轄の保健所に確認してください。
自販機の電気代は誰が払いますか?
契約によります。運営会社に任せる形でも、設置した側が電気代を持つ契約があります。契約書の負担の欄で確かめ、利益の計算に入れましょう。
小さなジムでも自販機を置く意味はありますか?
売上は来館の回数に比例するため、会員の少ないジムでは手数料が小さくなりがちです。月の延べ来館回数で売上を見積もり、受付販売や冷蔵庫での販売と比べて決めてください。
出典
- e-Gov法令検索「食品衛生法施行令」第35条の2(2026年10月23日確認)
- 厚生労働省「食品衛生法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係府省令の制定について」(生食発1227第2号)(2026年10月23日確認)
- 厚生労働省「営業許可制度の見直し及び営業届出の創設に関するQ&A」(2026年10月23日確認)
- 厚生労働省「営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報」(2026年10月23日確認)
あわせて読む
このジムの近くで、一緒にトレーニングする仲間を探せます
同じジムに通う人どうしで、補助やフォームチェックをし合える合トレ相手を見つけられます。写真・レベル・自己紹介を登録すると、同じ県の仲間と「合トレしたい」でつながり、チャットで日時を決められます。連絡先はお互いが承認するまで出ません。
公式LINEを友だち追加すると、合トレナビのURLが届きます(無料)。18歳以上・合トレ目的の方のみ。