筋トレ中の水分補給、目安は体重減少2%以内 公的機関の基準を解説
筋トレや運動時の水分補給は、運動前後の体重減少が2%以内に収まる量が目安になる。日本スポーツ協会と環境省の公的な基準をもとに解説する。
筋トレや運動時の水分補給は、運動前後の体重減少が2%以内に収まる量を目安にするのがよいとされる。公益財団法人日本スポーツ協会(旧・日本体育協会)のガイドブックがこの基準を示しており、環境省も「のどの渇きを感じる前から」こまめに水分をとるよう呼びかけている。
運動時の水分補給、公的機関の基準は
日本スポーツ協会が発行する「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(平成25年4月改訂)は、水分補給の目安として次の3点を示している。第一に、運動前後の体重減少が2%以内に収まるように水分補給を行うこと。第二に、汗には塩分も含まれるため、0.1〜0.2%程度の食塩水で補給するのが望ましいこと。第三に、激しい運動を行う場合は少なくとも30分に1回は休憩を取ることが望ましいという点である。
1日全体で見た水分量の考え方
環境省が展開する「健康のため水を飲もう」推進運動では、食事以外にコップあと2杯程度の水を追加すれば、1日に必要な水分量をおおむね確保できるとしている(出典:武藤芳照ら『水と健康ハンドブック』日本医事新報社、2006年)。運動をする日は汗で失う分が増えるため、この目安に運動時の補給を上乗せして考える必要がある。同運動では、運動の前・中・後を通じて水分をとることの重要性を強調し、糖分や塩分の濃度が高い飲料は吸収が遅れやすいこと、アルコールやカフェインを含む飲料は尿量を増やすため水分補給には不向きなことも指摘している。
海外の考え方との共通点
アメリカスポーツ医学会(ACSM)も1996年のポジションスタンド「Exercise and Fluid Replacement」で、のどの渇きを感じてから飲むのではなく、早期から一定間隔で、耐えられる範囲で水分を摂取するよう推奨している。国内外で表現は異なるものの、「渇きを待たず、こまめに」という基本的な考え方は共通している。
目安をどう使えばよいか
| タイミング | 目安 |
|---|---|
| 運動前 | のどの渇きを感じる前から水分をとっておく |
| 運動中 | 激しい運動では30分に1回程度の休憩で水分補給 |
| 運動後 | 運動前後の体重減少が2%以内に収まっているか確認する |
| 飲料の種類 | 長時間・高強度の場合は0.1〜0.2%程度の食塩水が目安。糖分・塩分濃度の高すぎる飲料やアルコール・カフェイン飲料は避ける |
よくある質問
体重減少2%はどうやって確認すればよいか
運動前後で体重を測り、その差を運動前の体重で割って100を掛けると減少率が出せる。例えば運動前70kgの人であれば、1.4kg以上減っていないかが一つの目安になる。
プロテインやサプリを溶かす水も含めてよいか
公的機関の資料はいずれも飲料全般を対象にした目安であり、プロテインドリンクなどに使う水分も基本的には水分補給の一部として考えてよい。ただし糖分やナトリウム濃度の高い飲料を大量に摂る場合は、その点も考慮する必要がある。
KINNIKU TIMESの視点
水分補給は地味なテーマだが、公的機関が示す「体重減少2%以内」という基準は、特別な機材がなくても運動前後の体重を測るだけで確認できる実用的な目安である。暑い時期のトレーニングだけでなく、屋内ジムでの高強度な筋トレでも汗の量は増えるため、日頃から意識してほしい。持病があり水分摂取量に制限がある場合は、自己判断せず医師に相談してほしい。
出典:日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(平成25年4月改訂)/環境省「健康のため水を飲もう」推進運動/Journal of Sports Science and Medicine(ACSM 1996年ポジションスタンドの引用箇所)/KINNIKU TIMES「筋トレ後の飲酒は筋タンパク質合成を最大37%抑制すると海外研究で判明」
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