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テキサスメソッドとは何か 中級者向けの週3日ストレングス計画

公開 ・ KINNIKU TIMES 編集部 ・ 読了目安 6分
バーベルでスクワットのトレーニングをする様子(イメージ)
SUMMARY|この記事の要約

「テキサスメソッド」は、米テキサス州の重量挙げクラブで生まれ、指導者マーク・リペトー氏が体系化した週3日構成の筋力強化プログラムである。月曜に量を積み、水曜は軽めに動かし、金曜に新しい5RMを狙う構成が特徴である。

対象は基本種目のフォームを習得した中級者で、原典どおりの実施は40歳以上には勧められていない。

「テキサスメソッド(Texas Method)」は、米テキサス州の自由練習クラブ、ウィチタ・フォールズ・アスレチック・クラブ(Wichita Falls Athletic Club)の重量挙げ選手たちの間で生まれ、米トレーニング指導者マーク・リペトー氏(Mark Rippetoe)が体系化して広めた、週3日構成の筋力強化プログラムである。月曜に量を積む「Volume Day」、水曜に軽めに動かす「Light Day(Recovery Day)」、金曜に新しい5RM(5回挙げられる最大重量)を狙う「Intensity Day」の3日構成を取り、米フィットネスメディアFitness Volt、リペトー氏が共同設立したコーチング団体Barbell Logicの解説記事で、その仕組みが紹介されている。

トップ画像:Unsplashより

バーベルトレーニングのイメージ
写真はイメージです(Unsplash)

考案の経緯:「週1回の5RM」が広まった理由

Barbell Logicの解説によると、テキサスメソッドはウィチタ・フォールズ・アスレチック・クラブの重量挙げ選手たちの間で生まれた。もともとはスクワットのフルセットをこなしたくない選手に「その週のうちに新しい5RMを出せば、量をこなすセットを省略してよい」という選択肢を与えたのが始まりだったという。その結果、毎週新しい5RMを出していた選手のほうが成長していたため、この方法がチーム全体の方針として採用されたと紹介されている。

週3日の構成:Volume Day・Light Day・Intensity Day

Fitness Voltの解説では、月・水・金(間に休息日を挟む)の3日構成として次のように説明されている。

曜日 名称 内容
月曜 Volume Day(量の日) スクワット5×5、ベンチプレスまたはスタンディングプレス5×5、デッドリフト1×5。スクワットと上半身種目は現在の5RMの約90%が目安
水曜 Light Day/Recovery Day(回復の日) スクワット2×5(月曜の重量の約80%)、反対側の上半身種目3×5(軽め)、チンアップ、バックエクステンションまたはグルートハムレイズ
金曜 Intensity Day(強度の日) スクワット1×5、月曜と同じ上半身種目1×5で新しい5RM(またはその約2%以内)を狙う。Fitness Voltはここにパワークリーン5×3またはパワースナッチ6×2を加える構成を紹介している

水曜の呼び方は出典によって異なり、Fitness Voltは「Recovery Day」、Barbell Logicは「Light Day」と表記している。Barbell Logicは月曜の構成について、スクワット5×5と上半身種目に続けてパワー系のプル種目を行うと説明しており、金曜のパワークリーン/パワースナッチの扱いまでは明記していない。

どんな人に向いているか

Fitness Voltは、これを「中級者向け」の3日間プログラムと位置づけている。毎回のトレーニングで重量を伸ばせる初心者には、より単純なプログラムを勧めるとしており、1回ごとの漸進が難しくなったが週単位ではまだ重量を伸ばせる段階の人に向いているという。金曜の強度日が進歩の主な節目で、Fitness Voltは「Friday is the main progression point」と説明している。前週の出来が良ければ、5レップで小さな記録更新を試み、月曜の重量はこの金曜の新しい強さが確認された後に引き上げる。

Barbell Logicは、回復に必要な時間や資源を確保できることが前提だとし、40歳以上の人が原典どおりの構成をそのまま行うことは勧めていない。ただし総負荷を適切な水準に抑えれば、中高年の競技者(マスターリフター)でも週単位の構成自体は使えるとしている。トレーニングと回復に十分な時間・資源を割けない人には向かないとも述べている。

停滞したときの調整と注意点

Fitness Voltによると、金曜に新しい5RMが出せず停滞した場合は、月曜のボリュームを減らす、または重量を80〜85%程度に下げるといった調整が示されている。良い結果を出すのに7日以上かかるようになった場合は、標準的なテキサスメソッドの段階を超えた可能性があるとも述べられている。なお同記事は、このプログラムが他の方法より優れていることを示す対照試験はないと明記している。Barbell Logicも、これを万人向けの基本テンプレートとして使うのは適切ではなく、コーチをつけることを強く勧めると述べている。

よくある質問

テキサスメソッドは筋トレを始めたばかりの人でもできるのか

スクワット・ベンチプレス・デッドリフトなど基本種目のフォームを習得した「中級者」向けの設計である。毎回のトレーニングで重量が伸びる初心者には、Fitness Voltはより単純な初心者向けプログラムを勧めている。

年齢に制限はあるのか

Barbell Logicは、回復条件が整っていることを前提に、40歳以上の人が原典どおりに行うのは勧めていない。総負荷を調整すれば中高年の競技者でも週単位の構成自体は使えるとしている。自己判断で無理に負荷を上げず、持病がある場合や不安がある場合は医師やトレーナーに相談したうえで取り組むのが安全である。

KINNIKU TIMESの視点

テキサスメソッドは、5/3/1と同じく中級者の伸び悩みを想定した体系だが、トレーニングマックスを基準に3週サイクルで漸進する5/3/1とは異なり、「毎週金曜に新しい5RMを出す」という1週間単位の指標を軸にしている点が特徴である。コンジュゲート法のように専用器具でローテーションを組む体系と比べると、必要な器具は少ないが、水曜の呼び方や金曜の補助種目の扱いなど出典間で細部が統一されていない。Fitness Volt・Barbell Logicのいずれも、これを万人向けの既製テンプレートとしてではなく、自分の回復力を見ながら調整する、またはコーチの指導を受けることを勧めている点は共通しており、独学で取り入れる場合もまずは保守的な重量設定から始めるのが現実的だろう。


出典

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