【年代別の目安】1日の歩数は何歩が目安?国のガイドと研究で確認
1日の歩数の目安は、国の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人で約8,000歩以上、高齢者で約6,000歩以上です。
これは、歩行またはそれと同等以上の身体活動を、成人は1日60分、高齢者は1日40分行った場合に相当するとされています。
研究では、歩数が多いほど死亡リスクが低い関連がみられ、その関連は60歳以上で6,000〜8,000歩、60歳未満で8,000〜10,000歩まで続きました。膝や腰の痛み、持病のある人は、歩く量を増やす前に医師に相談してください。
1日の平均歩数(令和元年)と、国の目標
国のガイドが示す歩数の目安
国のガイドの推奨事項は、歩数ではなく「強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上」という書き方です。一般の人にわかりやすくするため、ガイドは「1日60分以上の身体活動」「1日8,000歩以上」という言い換えを示しています。
| 対象 | 身体活動の目安 | 歩数の目安 | 歩数の内訳 |
|---|---|---|---|
| 成人 | 歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上 | 約8,000歩以上 | 60分の歩行が約6,000歩、3メッツ未満の生活活動(家事など)が約2,000歩 |
| 高齢者 | 歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上 | 約6,000歩以上 | 40分の歩行が約4,000歩、3メッツ未満の生活活動が約2,000歩 |
つまり、歩数の目安は「運動として歩く分」と「家事や移動など生活の中で動く分」の合計です。8,000歩の全部を、ウォーキングの時間にしなくても構いません。
ガイドのQ&Aには、「20分以上続けなければ効果がない」「週3回以上でなければ効果がない」といった最低の時間や頻度はない、と書かれています。短い時間の積み重ねでも、健康増進の効果は得られるとされています。
「毎日6,000歩も歩けそうにありません」という疑問には、毎日の目安に届かなくても、少しでも身体活動をしたほうが健康によいことがわかっている、と答えています。まずは今より10分多く身体を動かすことを勧めています。
ガイドの「60分の歩行は約6,000歩」という関係から、時間を歩数に直すと次のようになります。
| 歩いた時間 | 歩数の目安 |
|---|---|
| 10分 | 約1,000歩 |
| 30分 | 約3,000歩 |
| 40分 | 約4,000歩 |
| 60分 | 約6,000歩 |
この表は、ガイドの数字をもとにFITPEAKが1分あたり約100歩として換算した目安です。実際の歩数は、歩幅や歩く速さで変わります。
日本人の今の歩数と、年代別の現在地
ガイドが引用する令和元年の国民健康・栄養調査では、20歳以上の1日の歩数の平均は6,278歩(男性6,793歩、女性5,832歩)でした。歩数は男女ともに年々低下する傾向にあると書かれています。
| 区分 | 男性の平均 | 女性の平均 | 国の目標(令和14年度) |
|---|---|---|---|
| 20〜64歳 | 7,864歩 | 6,685歩 | 男女とも8,000歩 |
| 65歳以上 | 5,396歩 | 4,656歩 | 男女とも6,000歩 |
目標との差をFITPEAKが計算すると、20〜64歳の男性は約140歩、女性は約1,300歩です。65歳以上は男性が約600歩、女性が約1,300歩です。1,300歩は、歩く時間にすると13分ほどに当たります。
高齢者では、1日6,000歩以上歩いている人の割合が、年齢とともに下がります。ガイドに載っている2017〜2019年の3年間の累積では、次のとおりでした。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 65〜74歳 | 45% | 38% |
| 75〜84歳 | 32% | 22% |
| 85歳以上 | 11% | 5% |
歩数と死亡リスク:研究でわかっていること
「1日1万歩」は広く知られた目安ですが、Paluchら(2022年)は、その根拠が乏しいことを研究の動機に挙げています。18歳以上の47,471人を含む15のコホート研究のデータをまとめ、歩数と全死亡の関係を調べました(追跡の中央値は7.1年、死亡は3,013人)。掲載誌はLancet Public Healthです。
| 歩数の群(4分位) | 1日の歩数の中央値 | 全死亡のハザード比(95%信頼区間) |
|---|---|---|
| 最も少ない群 | 3,553歩 | 基準(1.00) |
| 2番目 | 5,801歩 | 0.60(0.51〜0.71) |
| 3番目 | 7,842歩 | 0.55(0.49〜0.62) |
| 最も多い群 | 10,901歩 | 0.47(0.39〜0.57) |
歩数が多い群ほど、全死亡のリスクが低い結果でした。60歳以上では6,000〜8,000歩まで、60歳未満では8,000〜10,000歩まで、歩数が増えるほどリスクが下がり続けたと報告されています。国のガイドの目安(成人8,000歩、高齢者6,000歩)は、この範囲に重なります。
Banachら(2023年)は、17のコホート研究(226,889人)をまとめました。掲載誌はEuropean Journal of Preventive Cardiologyです。1,000歩増えるごとに全死亡のリスクが15%低い関連(ハザード比0.85、95%信頼区間0.81〜0.91)がありました。心血管死亡では、500歩増えるごとに7%低い関連(ハザード比0.93)でした。
これらは観察研究のまとめで、歩数が多いことが原因で死亡リスクが下がったとは言い切れません。歩数が少ない人の中には、もともと健康状態がよくない人が含まれている可能性があります。また、死亡リスクの研究であり、体重が減るかどうかを調べたものではありません。
歩数を増やす方法と、ダイエットとの関係
今の歩数がわからない場合は、スマートフォンや歩数計で数日間の平均を見てみましょう。そのうえで、ガイドが勧める「今より10分多く」(約1,000歩)から始めると、続けやすくなります。
| 場面 | 増やし方の例 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 通勤・通学 | ひと駅分を歩く、バス停を1つ手前にする | 時間に余裕を持つ。足に合う靴を選ぶ |
| 仕事・家事のすきま | 電話や休憩のときに立って歩く。ガイドは、家事や仕事のすきま時間に体操などで体を動かすことも勧めています | 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないようにする |
| 買い物 | 遠回りして歩く距離を増やす | 荷物が重いときは、片側に偏らせない |
| 運動として | 息が弾む程度の速さで歩く時間をつくる | 話せないほど苦しいときはペースを落とす |
歩数を増やすと体重が減るかは、別の話です。歩くだけでは体重の変化が小さいという研究の結果は、ウォーキングでダイエットはできる?で紹介しています。食事と運動を一緒に組み立てたい人は、ダイエット向けパーソナルジムのおすすめで食事指導の違いを比べると、自分に合う進め方が見えてきます。
歩いていて胸の痛み、強い息切れ、めまいが出たときは、すぐにやめて医師に相談してください。膝や腰の痛みが続くときも、無理に歩かず医師に相談しましょう。
よくある質問
1日1万歩は必要ですか?
国のガイドの目安は、成人で約8,000歩以上です。Paluchらのまとめでは、60歳未満で8,000〜10,000歩まで、歩数が多いほどリスクが低い関連がありました。1万歩に届かない日があっても、前の日より少し増やすことから始められます。
30分歩くと何歩ですか?
ガイドの「60分の歩行は約6,000歩」から換算すると、約3,000歩です。歩幅や速さで変わるため、あくまで目安です。
高齢者は1日何歩を目安にすればよいですか?
国のガイドでは、高齢者は歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上、約6,000歩以上です。体力や持病に応じて無理のない量から始め、不安があれば医師に相談してください。
歩数計とスマートフォンで、歩数が違うのはなぜですか?
機器によって数え方に差が出ることがあります。数字の高さを比べるより、同じ機器で続けて、前の週との変化を見るのが現実的です。
歩数を増やせばダイエットになりますか?
歩数の目安は、健康づくりのためのものです。歩くだけの減量は小さいという研究の結果があり、食事の見直しと組み合わせて考えるのが現実的です。
出典
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」。成人・高齢者の推奨事項、歩数の内訳、Q&A、令和元年国民健康・栄養調査の歩数(2026年10月確認)
- Paluch AE ほか(2022)Lancet Public Health 7(3):e219-e228(2026年10月確認)
- Banach M ほか(2023)Eur J Prev Cardiol 30(18):1975-1985(2026年10月確認)
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