【ラダーバレルとスパインコレクター】ピラティスのバレルとは?種目と注意
「ピラティスのバレルって、どんな器具?」と気になる人に向けて、種類と代表的な種目、注意点をまとめました。
ピラティスのバレルは、たるを半分に切ったような丸い面に体をあずけて、背骨を反らす・曲げる動きを支える器具です。
- 代表は、大型の「ラダーバレル」と、床に置く小型の「スパインコレクター」です
- どちらも考案者のジョセフ・ピラティスが作った器具とされています
- 背骨を反らす・丸める・横に曲げる動きを、支えを感じながら練習できます
- 腰や首に痛みがある人、骨の病気がある人は、行う前に医師に相談してください
ラダーバレルとスパインコレクターの違い
- はしごと大きな丸い台がつながった大型の器具
- はしごに足をかけ、体を丸い面にあずける
- 反らす・横に曲げる・脚の種目など幅広い
- 床やマットの上に置く小型の器具
- 段の部分に座り、丸い面に背中をあずける
- 背中を反らす・脚の種目などに使う
この記事でわかること
- バレルの種類と、ラダーバレル・スパインコレクターの違い
- バレルで行う代表的な種目
- 向いている人と、医師に相談したい人
- 体験前にスタジオへ確かめたいこと
バレルとはどんな器具?
ジョセフ・ピラティスは、リフォーマーのほかにも多くの器具を考案しました。米国の団体 Pilates Method Alliance が、その例を挙げています。トラピーズテーブル、ワンダチェア、マジックサークル、スパインコレクター、ラダーバレルなどです(Pilates Method Alliance「The History of Pilates」)。
同じ団体の説明では、ピラティスはこうした器具を、姿勢や呼吸を整えるための道具として使っていたとされています。
バレルの丸い面は、背骨のカーブに沿って体を支えるのが特徴です。マットの上では難しい「背中を大きく反らす」「体を横に曲げる」動きも、支えを感じながら練習しやすくなります。
| 器具 | 形 | 置いてあるスタジオ |
|---|---|---|
| ラダーバレル | はしご+大きな丸い台。間の距離を調整できるものが多い | 複数の器具をそろえたスタジオ、マンツーマン中心のスタジオ |
| スパインコレクター | 段のついた小型の丸い台。床に置いて使う | マシンのスタジオ、マットクラスの補助として |
| アークバレルなど小型のもの | さらに低く小さい丸い台 | スタジオによって置いていることがある |
リフォーマーだけのスタジオも多いため、バレルを使いたい人は、事前にどの器具があるか確かめましょう。
バレルで行う代表的な種目
バレルで行う種目は多くありますが、代表的なものは次のとおりです。名前や形はスタジオによって違います。
| 種目の例 | 器具 | 背骨・体の動き |
|---|---|---|
| バックエクステンション(反らす種目) | ラダーバレル、スパインコレクター | 丸い面に背中をあずけて、胸を開くように反らす |
| サイドストレッチ | ラダーバレル | 体の横を丸い面にあずけ、横に曲げる |
| スワン | ラダーバレル | うつぶせで丸い面に乗り、上体を持ち上げる |
| ショートボックス系の種目 | ラダーバレル | 座った姿勢で背中を丸める・ひねる |
| レッグ種目(脚を回す・開く) | スパインコレクター | 背中を丸い面に乗せたまま、脚を動かす |
どの種目も、丸い面に体を「あずける」ことと、自分の体幹で「支える」ことのバランスが大切です。体を落とすようにあずけきってしまうと、腰や首に負担がかかりやすくなります。
どんな人に向いている?注意したい人
- 向いている人:背中を反らす・横に曲げる動きが苦手な人、マットだけでは支えが足りない人、器具をいろいろ試したい人。
- 注意したい人:腰や首に痛みやしびれがある人、骨粗しょう症など骨の病気がある人、背骨の手術を受けたことがある人です。反らす・丸める動きを行ってよいか、医師に相談してください。
- 妊娠中・産後の人:おなかを丸い面に乗せる種目や、あお向けの種目について医師に相談しましょう。
| 安全のために確かめること | 理由 |
|---|---|
| 器具の高さ・はしごとの距離 | 体格に合わないと、無理な姿勢になりやすい |
| 足をかける位置 | はしごから足が外れると、バランスをくずしやすい |
| 反らす範囲 | 腰だけで反ると負担が集中しやすい |
| 終わったあとの起き上がり方 | 急に起き上がると、ふらつくことがある |
バレルは、器具の調整や体の支え方を一人で判断するのが難しい器具です。最初はインストラクターについてもらうと安心です。
FITPEAK編集部では、体験を申し込む前に、次の3点をスタジオへ確かめることをすすめています。
- ラダーバレルやスパインコレクターが置いてあるか
- バレルを使うレッスンが、マンツーマンかグループか
- 腰や首に不安があるとき、種目を変えてもらえるか
料金はスタジオごとに違います。マシンピラティス料金比較で目安を確かめてから選ぶと、比べやすくなります。
研究でわかっていること
ピラティスは、マットで行う方法と専用の器具を使う方法があります。筋力・体幹の安定・柔軟性・姿勢・呼吸などを意識する運動と整理されています(Wellsら, 2012)。一方で、バレルという特定の器具だけの効果を比べた研究は多くありません。
腰痛とピラティスの研究をまとめた報告があります。ほとんど運動しない場合と比べて、痛みが軽くなったという結果でした。一方で、ほかの運動より優れるとは言えないとされています(Yamatoら, 2015)。
「バレルを使えば姿勢がよくなる」と考えるより、器具の支えで苦手な動きを安全に練習する道具と考えるのが現実的です。
よくある質問
バレルは初心者でも使えますか?
初心者でも使えますが、スタジオによって違います。スパインコレクターを使った簡単な種目は、初心者のレッスンに入ることもあります。ラダーバレルは足をかけて体を支える種目が多いため、インストラクターについてもらいながら始めましょう。
自宅用にバレルを買う必要はありますか?
必ずしも必要ではありません。まずはスタジオで使い方を教わり、自分に合うか確かめてから考えるのがおすすめです。自宅で使う場合も、使い方は購入した製品の説明書に従ってください。
バランスボールで代わりになりますか?
代わりにはなりません。丸い面に体をあずけるという点は似ていますが、ボールは転がるため安定しにくく、バレルと同じ使い方はできません。それでも試すなら、転倒に注意し、無理な姿勢をとらないようにしましょう。
キャデラックやチェアとの違いは?
キャデラックはばねやバーを使う大型の器具、チェアは座面とペダルの器具です。バレルはばねを使わず、丸い面で体を支えるのが主な違いです。
まとめ
- バレルは、丸い面に体をあずけて背骨の動きを支える器具です
- 代表は、大型のラダーバレルと小型のスパインコレクターです
- どちらも考案者のジョセフ・ピラティスが作った器具とされています
- 最初はインストラクターについてもらうと安心です
- 腰や首の痛み、骨の病気、妊娠中は、行う前に医師に相談してください
バレルのあるスタジオを探すときは、マシンピラティスのおすすめで料金とサポート内容を比べられます。
出典
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
- Yamato TP, et al. Pilates for low back pain. Cochrane Database Syst Rev. 2015
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