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【ロコトレ】高齢者の自重トレは2種目|片脚立ち1分とスクワット5〜6回

FITPEAK編集部 読了目安 8分

親の足腰が心配で調べている人や、自分の脚の衰えが気になり始めた人に向けて、道具なしでできる自重トレをまとめました。根拠は、日本整形外科学会のロコトレ、厚生労働省の運動ガイド、2026年の臨床試験です。

トップ画像:Dandekarら PLOS One(2026年)Fig 2より(CC BY 4.0)

高齢者の自重トレは、ロコトレの2種目(片脚立ち左右1分、スクワット5〜6回)から始めるのが目安です。

  • 片脚立ち:左右とも1分を1セット、1日3セット
  • スクワット:5〜6回を1セット、1日3セット
  • できないときは、椅子に座って机に手をついて立ち座り
  • どちらも息を止めず、つかまる場所で行う

日本整形外科学会のロコトレ公式ページで手順を見る
公式サイトに移動します(2026年10月確認)

ロコトレの2種目 早見表

種目 ねらい 1セット 1日の量
片脚立ち バランス 左右とも1分 3セット
スクワット 下半身の筋力 5〜6回 3セット

※出典:日本整形外科学会 ロコモONLINE「ロコトレ」(2026年10月確認)

ロコトレとは?高齢者の自重トレに向いている理由

日本整形外科学会のロコモONLINEは、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)を「たった2つの運動」と紹介しています。バランスをつける片脚立ちと、下半身の筋力をつけるスクワットです。

自重トレが向いているのは、特別な道具がいらず、家で毎日の生活に組み込みやすいからです。

厚生労働省の情報シートでは、筋トレには腕立て伏せやスクワットなど、自分の体重を使う運動も含まれると説明しています。そのうえで、成人と高齢者に筋トレを週2〜3日行うことを勧めています。

項目 厚生労働省の説明
対象 成人と高齢者
頻度 筋トレを週2〜3日
自重の例 腕立て伏せ、スクワット

※出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 情報シート(最終更新2024年2月、2026年10月確認)

同じシートでは、国際的なレビューの結果も紹介しています。筋力や身体機能、骨密度が改善します。高齢者では、転倒や骨折のリスクが下がります。筋肉は年齢に関係なく鍛えられる、とも書かれています。

40代から始める場合の考え方は、自重トレーニングは40代・50代からも参考になります。

片脚立ちは左右1分が目安|やり方と支えの使い方

片脚立ちは、バランス能力をつける運動です。転びやすい場面を減らすために、まず安全な場所を用意します。

  1. 転倒しないように、必ずつかまるものがある場所で行います。
  2. 床につかない程度に、片脚を上げます。
  3. 左右とも1分間保ちます。これが1セットです。
  4. 1日3セット行います。

支えが必要な人は、十分に注意して、机に手や指をついて行います。支えを使うのは、失敗ではありません。安全に続けるための工夫です。

支え方 向いている人
机に手をつく ふらつきが気になる人
机に指だけ添える 少し不安が残る人
支えなし 安定して1分保てる人

※段階分けは編集部の整理です。公式は「机に手や指をついて行う」と案内しています。

1分が難しいときは、保てる時間から始めて、少しずつ伸ばします。痛みやめまいがあるときは中止してください。

脚の力をさらに使う種目は、ウォールシット(空気椅子)も選べます。血圧の注意点も書いてあります。

スクワットは5〜6回を3セット|2〜3秒かけて下げる

スクワットは、下半身の筋力をつける運動です。急がず、ゆっくり行うのが約束です。

自重スクワットの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)

  1. 足を肩幅に広げて立ちます。
  2. お尻を後ろに引くように、2〜3秒かけて膝を曲げます。
  3. ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
  4. 5〜6回で1セット。これを1日3セット行います。
  • 動作中は息を止めない
  • 膝の曲がりは90度を大きく超えない
  • 膝が前に出すぎないように注意する
  • 支えが必要な人は、机に手をついて行う

スクワットがまだ難しい人は、椅子を使います。公式の案内は次のとおりです。

段階 やり方
1 椅子に座り、机に手をついて立ち座り
2 机に手をつかず、手をかざして立ち座り
3 立った姿勢で、ゆっくりスクワット

※1と2は公式の案内。3は編集部が順番に並べた目安です。

フォームの細かい確認は、自重スクワットの正しいやり方で詳しく解説しています。

回数は5〜6回と1分から|毎日か週2〜3日かの考え方

ロコトレの公式ページは「毎日続けましょう」と案内しています。一方、厚生労働省は、筋トレの頻度を週2〜3日としています。

この2つは、運動の目的が少し違います。足腰の衰えを防ぐ軽い運動は、毎日の習慣にしやすいです。筋力をしっかり上げたいなら、休む日も入れます。

場面 頻度の目安
ロコトレを習慣にしたい 公式の案内は毎日
筋トレとして行う 週2〜3日と休息日
疲れや痛みが残る 休む日を入れる

※出典:日本整形外科学会、厚生労働省。3行目は編集部の補足です。

厚生労働省のシートは、慣れてきたら負荷を少しずつ高める原則を示しています。人によって力が違うため、目標を一律にしないことも勧めています。

ロコトレの公式ページも、楽にできる人は回数やセット数を増やしてよいとしています。自宅では「できなくなるところまで行う」が最も簡単な目安です。

物足りない人のプラス種目

公式ページには、ロコトレに足す運動も載っています。

種目 ねらい 1日の目安
ヒールレイズ ふくらはぎの筋力 10〜20回を2〜3セット
フロントランジ 柔軟性・バランス・筋力 5〜10回を2〜3セット

ヒールレイズは、踵を上げすぎると転びやすくなります。バランスを崩しそうなら、壁や机に手をつきます。

フロントランジは、大きく踏み出しすぎないようにします。やり方はランジのやり方も参考になります。ヒールレイズに近い種目はカーフレイズで解説しています。

回数とセットの考え方は自重トレーニングの回数・セット・頻度にもまとめています。

研究では?1日4分の自重トレで椅子立ち上がりが4.2回増

ロコトレそのものを調べた研究ではありませんが、短い自重トレの効果を調べた試験があります。米ペンシルベニア州立大学などの研究チームが、2026年3月に学術誌PLOS Oneで発表しました。

対象は、運動習慣がなく、歩くことに難しさがある65歳以上の97人です。運動群は44人、対照群は53人でした。

1日4分の筋トレ試験で、415人から97人が無作為に2群へ分けられた参加者の流れ図
画像:Dandekarら PLOS One(2026年)Fig 1「Participant flow」より(CC BY 4.0、改変なし)

運動群は、毎日4分の運動を12週間続けました。種目は腕立て伏せ、椅子からの立ち上がり、ゴムバンドを使った座位のロー、階段の昇り降りです。各30秒を行い、間に30秒休みました。

腕立て伏せは、壁や台に手をつく形に変えられました。椅子の立ち上がりは、手を膝に置く形も選べました。ビデオ通話で、フォームの確認と調整も受けています。

高齢者97人の1日4分の筋トレ群と対照群で、椅子立ち上がり・片脚立ちなどの12週間の変化を比べた図
画像:Dandekarら PLOS One(2026年)Fig 2より(CC BY 4.0、改変なし)
測定 対照群との差
5回の椅子立ち上がり 2.3秒短くなった
片脚立ちの時間 3.6秒長くなった
30秒の椅子立ち上がり 4.2回多くなった

※12週間後の変化の差。出典:Dandekarら PLOS One(2026年)の要旨。

運動をした日は、指示された日の81%でした。論文の要旨には、重大な有害事象は報告されなかったとあります。

注意点もあります。この試験は、ロコトレとは種目が違います。参加者はインターネットが使える英語話者で、人数も97人と小さいです。参加者と評価者は、どの群かを知っていました。

それでも、短い時間でも毎日続ければ足腰の動きが変わる可能性を示す、一つの根拠です。くわしい紹介は、KINNIKU TIMESの1日4分の筋トレで高齢者の足腰は変わる?にあります。

安全のために

痛みが出たら、すぐに中止してください。持病のある人、けがをしている人、妊娠中の人は、始める前に医師に相談してください。胸の痛み、息苦しさ、めまいを感じたら、運動をやめて休んでください。

  • 必ず、つかまれる机や手すりのそばで行う
  • 不安が強いときは、家族がそばにいる時に行う
  • 息を止めない。数を声に出して数える
  • 疲れや痛みが残る日は休む

よくある質問

ロコトレは毎日やってもいいですか?

公式ページは「毎日続けましょう」と案内しています。ただし、疲れや痛みが残る日は休んでください。筋トレとして負荷を上げるときは、週2〜3日と休息日を入れる考え方もあります。

片脚立ちで1分もたないときはどうしますか?

机に手をついて、保てる時間から始めてください。慣れたら、少しずつ時間を伸ばします。ふらつきが強い場合は、医師や運動の専門家に相談してください。

スクワットで膝が痛いときはどうしますか?

痛みが出たら、すぐに中止してください。膝の曲がりは90度を大きく超えないのが公式の注意点です。痛みが続くときは、医療機関に相談してください。

筋肉をつけたいときは、回数を増やしていいですか?

公式ページは、楽にできる人は回数やセット数を増やしてよいとしています。増やすときは、フォームを崩さない範囲で、少しずつ行います。

運動のほかに、気をつけることはありますか?

日本整形外科学会のサイトには「食生活でロコモ対策」のページもあります。たんぱく質の考え方は、プロテインナビのシニア世代のたんぱく質摂取とプロテインの活用が参考になります。

ほかの自重トレも知りたいです。

毎日続けるときの考え方は自重トレーニングは毎日やっていい?にあります。ほかの種目は自重トレ大全のトップから探せます。

まとめ

  • 高齢者の自重トレは、片脚立ちとスクワットの2種目から
  • 片脚立ちは左右1分、スクワットは5〜6回で、どちらも1日3セット
  • 難しいときは、机に手をついて椅子の立ち座りから
  • 痛みやめまいがあれば中止し、持病があれば医師に相談

ロコトレの公式ページで、図つきの動きを確かめる
公式サイトに移動します。内容は変わることがあります(2026年10月確認)

出典

この記事は一般的な情報です。痛みが出たら中止し、持病・けががある人や妊娠中の人は、医師に相談してから行ってください。