【2つの使い方】フォームローラーをピラティスで使うには?種目と注意点
「ピラティスのクラスでフォームローラーが出てきたけれど、何に使うのだろう」と迷っていませんか。この記事では、ピラティスでの2つの使い方と、研究でわかっていること、基本の種目と注意点をまとめました。
結論:フォームローラーは、筋肉をほぐす使い方と、体を不安定にしてバランスをとる使い方の2つがあります。
- 転がす「フォームローリング」は、続けると関節の動く範囲(可動域)が広がったという研究があります
- 一方、運動の成績への効果は小さいとされています
- 骨の上や痛む場所は転がさず、持病がある人は医師に相談してから使いましょう
ピラティスでのフォームローラーの2つの使い方
- 筋肉の上でゆっくり転がす
- レッスンの前後に使うことが多い
- 太もも・ふくらはぎ・背中の上の方など
- 強く押しつけすぎない
- 縦に置いて背骨に沿ってあお向けに寝る
- 足や手を乗せてブリッジなどを行う
- 体幹で安定させる練習になる
- 落ちにくい場所・低い高さで
この記事でわかること
- ピラティスでのフォームローラーの2つの使い方
- 長さ・かたさの選び方
- フォームローリングの研究でわかっていること
- 基本の種目と、使うときの注意点
フォームローラーとは?ピラティスでの役割
フォームローラーは、発泡素材などでできた筒形の道具です。ジムやスタジオでは、筋肉をほぐすセルフケアの道具として使われます。
ピラティスでは、体の下に置いて不安定さをつくり、体幹で体を支える練習にも使われます。選ぶときのポイントは、次の表のとおりです。
| 選ぶポイント | 目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 長さ(長いもの) | 頭からお尻まで乗せられる長さ | 縦に置いて寝る種目、ブリッジ |
| 長さ(短いもの) | 脚や腕の一部をほぐせる長さ | セルフマッサージ、持ち運び |
| かたさ(やわらかめ) | 押したときに少し沈む | 初めての人、背中に乗せる種目 |
| かたさ(かため) | 押してもほとんど沈まない | 慣れた人のセルフマッサージ |
| 表面 | なめらか/凹凸あり | 寝る種目はなめらかな方が使いやすい |
FITPEAK編集部では、次のように選び分けています。
- はじめて買う人:長めで、やわらかめ、表面がなめらかなもの。縦に寝る種目にも、ほぐしにも使えます
- ほぐし中心の人:短めのものを、持ち運び用にそろえる
- 慣れてきた人:かためのものを、セルフマッサージ用に足す
ほかの小道具との違いは、ピラティスリングの使い方でも解説しています。
研究でわかっていること(フォームローリング)
フォームローラーで筋肉の上を転がす「フォームローリング」については、いくつかの系統的レビューがあります。
| 研究 | 内容 | わかったこと |
|---|---|---|
| Konradら, 2024(85件の研究) | 静的ストレッチとフォームローリングを続けたときの可動域を比較 | どちらも対照より可動域が広がったという結果。全体では差は見られなかったが、4週間以下の短期間では静的ストレッチのほうが効果が大きかった |
| Wiewelhoveら, 2019(21件の研究) | 運動の前後に転がしたときの影響 | 運動前では柔軟性やスプリントがわずかに改善、運動後では筋肉の痛みの感じ方が少し軽くなったという結果。全体として効果は小さいとされた |
出典:Konradら, 2024、Wiewelhoveら, 2019
つまり、フォームローラーは「体をほぐす準備や整理の道具の一つ」と考えるのが現実的です。ピラティスのレッスンそのものの代わりになるものではありません。
ピラティスで使うフォームローラーの基本種目
クラスでよく行われる使い方の例です。最初は低い姿勢・小さな動きから始め、落ちたときに危なくない場所で行いましょう。
- ローラーに縦に寝る(準備):ローラーを縦に置き、頭からお尻までを乗せてあお向けになる。ひざを曲げ、足裏を床につけて、左右にゆれないように呼吸します。
- 腕の上げ下ろし:縦に寝た姿勢で、両腕を天井に上げてから頭の方へ下ろし、また戻します。肋骨が浮かない範囲で行います。
- 片脚の持ち上げ:縦に寝た姿勢で、片足ずつ床から少し浮かせます。体がゆれる人は、手を床について支えましょう。
- ブリッジ:あお向けで、ローラーを横向きに置いて足裏を乗せ、お尻をゆっくり持ち上げて下ろします。ローラーが転がらないよう、足で操ります。
- 太ももの前・横をほぐす:うつぶせや横向きでローラーを太ももの下に置き、ひじで支えて、ゆっくり転がしてください。
ブリッジの基本の動きは、ローラーを使わない自重トレの「グルートブリッジ」と同じです。まずはローラーなしの形を、3D種目図鑑で確かめられます。
グルートブリッジの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)
詳しいやり方はグルートブリッジのやり方にあります。
種目の名前や手順はスタジオによって違います。マシンのスタジオでも、レッスンの前後にフォームローラーを使うことがあります。
フォームローラーを使うときの注意点
強く押しつけすぎたり、骨の上を転がしたりすると、けがのもとになります。次の点を守りましょう。
| 注意点 | 理由・対処 |
|---|---|
| 骨や関節の上を転がさない | ひざのお皿、背骨の出っぱり、腰の骨などには当てない |
| 痛い場所・けがをした場所に使わない | 腫れ・あざ・強い痛みがある場所は避ける |
| 強く押しつけすぎない | 息が止まるほどの痛みは強すぎる。呼吸できる強さで |
| 首の下で転がさない | 首は細かい構造が多いため避ける |
| 寝る種目は落ちても危なくない場所で | 周りに物を置かず、マットの上で行う |
次に当てはまる人は、使う前に医師に相談してください。
- 骨粗しょう症と言われている人
- 血管の病気や血栓の心配がある人
- 皮膚の病気がある人
- 妊娠中の人
- 腰や首の痛み・しびれがある人
使っている途中で痛みやしびれが強くなったら、すぐにやめましょう。
よくある質問
フォームローラーは毎日使ってもいいですか?
痛みが出なければ、短い時間で使う人も多いです。同じ場所を長く強く転がしすぎないようにし、痛みが残る場合は間隔をあけましょう。
フォームローラーとストレッチ、どちらがいいですか?
可動域については、続けたときの効果に全体として差は見られなかったというレビューがあります。ただし4週間以下の短い期間では、静的ストレッチのほうが効果が大きかったという結果でした。好みや目的で組み合わせるとよいでしょう。
家でピラティスをするならフォームローラーは必要ですか?
必須ではありません。マットだけでも多くの種目ができます。
ローラーに寝るとふらついて怖いです。
手を床について支える、ひざを曲げて足幅を広げる、やわらかめのローラーを使うなどで安定しやすくなります。不安があるうちはインストラクターのいるレッスンで練習しましょう。
まとめ
- ピラティスでは、ほぐす使い方と、体を不安定にしてバランスをとる使い方の2つがあります
- フォームローリングは、続けると可動域が広がったという研究があります
- 運動の成績への効果は小さいとされ、レッスンの代わりにはなりません
- 骨の上や痛む場所は転がさず、強く押しつけすぎないようにします
- 持病がある人や妊娠中の人は、使う前に医師に相談してください
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出典
- Konrad A, et al. Static Stretch Training versus Foam Rolling Training Effects on Range of Motion: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Med. 2024(2026年10月確認)
- Wiewelhove T, et al. A Meta-Analysis of the Effects of Foam Rolling on Performance and Recovery. Front Physiol. 2019(2026年10月確認)
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