【支える・はさむ・押す】ピラティスボールの使い方|基本5種目と注意点
「ピラティスボールを買ったけれど、どう使えばいいかわからない」と迷っていませんか。この記事では、ボールの使い方の分け方、初心者向けの基本5種目、よくある間違いと注意点をまとめました。
結論:ピラティスボールは「支える・はさむ・押す」の3つに分けて使い、強くつぶさずに形を保ちます。
- 支える:背中や骨盤の下に置く
- はさむ:ひざや太ももの間にはさむ
- 押す:手や足で軽く押しつぶす
- 腰・首・ひざに痛みがある人、妊娠中の人は、始める前に医師に相談してください
ピラティスボールの使い方(基本の3つ+のせる)
- 背中・骨盤・頭の下に置く
- 姿勢をとりやすくする
- 例:ボールの上で背中をゆるめる
- ひざや太ももの間にはさむ
- 脚の内側を意識しやすい
- 例:ブリッジでひざにはさむ
- 手のひらや足で軽く押す
- 腕・胸まわりを使う感覚をつかむ
- 例:胸の前で両手ではさむ
- 足やふくらはぎをのせる
- 不安定さで体幹を意識しやすい
- 例:足をのせてヒップリフト
この記事でわかること
- ピラティスボールの種類と、バランスボールとの違い
- 初心者向けの基本5種目のやり方
- 意識したい場所別の置き方と、よくある間違いの直し方
- 空気の量や痛みがあるときなど、安全に使うための注意点
ピラティスボールとは?大きさと種類
「ピラティスボール」と呼ばれるものには、主に2つの種類があります。
- 両手で抱えられるくらいの、小さくやわらかいボール(ソフトボール、ミニボールとも呼ばれます)
- 座ったり寝転んだりできる、大きなバランスボール(スタビリティボール)
レッスンで「ボール」と言うときは、小さいやわらかいボールを指すことが多いです。この記事でも、主に小さいボールの使い方を紹介します。
ピラティスは、筋力・体幹の安定・柔軟性・筋肉のコントロール・姿勢・呼吸を意識する運動です(Wellsら, 2012)。
マットだけで行う方法と、専用の器具を使う方法があります。ボールは「どこに力を入れるか」「体のどこが動いているか」を感じやすくする補助の道具です。
| 種類 | 特徴 | 主な使い方 |
|---|---|---|
| 小さいやわらかいボール | 空気を少なめに入れて使うことが多い。軽く押すとへこむ | 背中や骨盤の下に置く、ひざにはさむ、手で押す |
| 大きいバランスボール | 座ったり、あお向けで足をのせたりできる。不安定になりやすい | 座ってバランスをとる、足をのせてヒップリフト |
| (参考)マジックサークル | 輪の形の道具。ボールと同じく「はさむ」「押す」に使う | ひざや手ではさむ。考案者ジョセフ・ピラティスが作った器具の一つとされる |
マジックサークルは、ジョセフ・ピラティスが作った器具の一つです。リフォーマーやワンダチェアと並んで紹介されています(Pilates Method Alliance)。
小さいボールは、それと似た目的で使える、手に入りやすい道具と考えてください。
ピラティスボールの基本の使い方5種目(支える・はさむ・押す)
ボールを使った種目はたくさんあります。初めての人は、次の5つから始めると感覚をつかみやすくなります。どれも10回前後を目安に、形がくずれない範囲で行いましょう。
- 背中の下に置いて呼吸する(支える):あお向けになり、ボールを肩甲骨の下あたりに置きます。ひざを曲げて足裏を床につけ、両手は頭の後ろか体の横に置きます。息を吸いながら胸を広げ、吐きながら肋骨を下ろす感覚を確かめます。
- 骨盤の下に置いて脚を動かす(支える):お尻の上の平らな骨(仙骨)の下に、ボールを置きます。片脚ずつひざを持ち上げて下ろし、骨盤が左右にゆれないように意識します。
- ひざにはさんでブリッジ(はさむ):あお向けでひざの間にボールをはさみます。息を吐きながらお尻を持ち上げ、吸って下ろします。ボールは強くつぶさず、落ちない程度の力ではさみます。
- 胸の前で両手ではさむ(押す):座るかあお向けで、胸の前でボールを両手ではさみます。息を吐きながら軽く押し、肩がすくまないよう、わきの下を意識します。
- 頭の下に置いて上体を起こす(支える):ボールを頭と首の後ろに置き、息を吐きながら頭・肩を少し持ち上げます。首だけで持ち上げず、ボールに頭をあずけるようにします。
3つ目のブリッジは、ボールをはさむ以外は自重トレの「グルートブリッジ」と同じ動きです。お尻を上げる形は、下の3Dで確かめられます。
グルートブリッジの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)
ボールなしのやり方と注意点は、グルートブリッジのやり方にまとめています。
あわせて、次の点を確かめながら行いましょう。
| 確かめるところ | 目安 |
|---|---|
| 呼吸 | ボールを押すときも止めない。押すときに吐くと続けやすい |
| 力の強さ | ボールが落ちない程度。思いきりつぶさない |
| 首・肩 | すくめない。あごを軽く引く |
| 腰 | 大きく反らない。反るときはボールの位置を変えるか、外す |
| 回数 | 回数より形。くずれたら休む |
目的別のピラティスボールの使い方とよくある間違い
ボールを置く場所によって、意識しやすくなる体の場所が変わります。「どこを感じたいか」から選ぶと、ボールを使う意味がはっきりします。
| 意識したいところ | 置き方の例 | よくある間違い | 直し方 |
|---|---|---|---|
| 背中・胸まわり | 肩甲骨の下に置いてあお向け | 腰まで反ってしまう | ボールの位置を少し頭側にずらし、肋骨を下ろす |
| おなかまわり | 頭・首の下に置いて上体を起こす | 首の力で持ち上げる | 頭をボールにあずけ、目線をおなかへ |
| 脚の内側・お尻 | ひざの間にはさんでブリッジ | ボールを強くつぶして腰が反る | はさむ力を弱め、お尻を上げる高さを低くする |
| 骨盤の安定 | 仙骨の下に置いて片脚を動かす | 骨盤が左右にゆれる | 脚を上げる高さを低くし、ゆっくり動かす |
| 腕・胸 | 胸の前で両手ではさむ | 肩がすくむ | ひじを軽く曲げ、肩を耳から遠ざける |
ボールを使うと「効いている感じ」が強くなることがあります。ただし、それだけで特定の部分が引きしまるわけではありません。
おなかの運動を6週間続けた研究では、腹筋の持久力は上がりました。一方で、おなかの脂肪には差が見られませんでした(Visputeら, 2011)。ボールは、正しい形を身につける手助けとして使いましょう。
体脂肪を減らしたいなら、まず食事の量を確かめます。TDEE・PFC計算ツールで、自分の1日の目安を出せます。
ピラティスボールの選び方と安全に使うための注意点
ボールは空気の量で使いやすさが変わります。使う前に、次の5点を確かめましょう。
- 空気の量:小さいボールは、軽く押すとへこむくらいが使いやすいとされます。パンパンだと、背中の下に置いたときに転がりやすくなります。
- 大きさ:背中や骨盤の下に置くとき、高すぎると腰が反りやすくなります。迷ったら空気を減らして高さを調整しましょう。
- 床の環境:すべりにくいマットの上で使います。周りに家具など、ぶつかるものがないか確かめます。
- 痛みがあるとき:腰・首・ひざに痛みがある人は、始める前に医師に相談してください。途中で痛みやしびれが出たら、すぐに中止しましょう。
- 妊娠中・産後:あお向けの姿勢やおなかに力を入れる動きは、医師に相談してから行いましょう。
厚生労働省のガイドでは、ピラティスは3.0メッツの運動です(身体活動・運動ガイド2023)。
同じガイドは、筋力トレーニングを週2〜3日行うことをすすめています。ボールを使ったピラティスも、無理のない頻度で続けましょう。
よくある質問
ピラティスボールとバランスボールは同じですか?
同じではなく、大きさと使い方が違います。ピラティスのレッスンで使う小さいボールは、体の下に置いたり、はさんだりして使います。大きいバランスボールは、座ったり足をのせたりして、姿勢を保つ練習に使うことが多い道具です。
ピラティスボールがないときは何で代用できますか?
はさむ使い方なら、たたんだバスタオルやクッションで代わりにできることがあります。背中の下に置く使い方は、高さが合わないと腰が反りやすくなります。薄めのクッションから試しましょう。
ボールを使うと痩せますか?
ボールを使うことだけで体重が減るとは言えません。体重を減らしたいときは、食事と全身の運動を合わせて考えることが大切です。ピラティスと体重の研究についてはピラティスで痩せる?にまとめています。
毎日使ってもいいですか?
痛みや強い疲れが出なければ、短い時間で毎日行う人もいます。疲れが翌日まで残るときは、回数や頻度を減らしましょう。
腰が痛いときにボールで背中を伸ばしてもいいですか?
痛みがあるときは、自己判断で行わず、まず医師に相談してください。痛みの原因によって、避けたほうがよい動きがあります。
まとめ
- ピラティスボールは「支える・はさむ・押す」の3つに分けて使います
- 初心者は基本の5種目を、10回前後から始めましょう
- 強くつぶさず、呼吸を止めずに形を保つことを優先します
- ボールだけで特定の部分が引きしまるわけではありません
- 痛みがある人や妊娠中の人は、始める前に医師に相談してください
形を見てもらいながら練習したい人は、インストラクターのいるスタジオで教わる方法もあります。マシンを使うスタジオはマシンピラティスのおすすめで比べています。
出典
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012(2026年10月確認)
- Vispute SS, et al. The effect of abdominal exercise on abdominal fat. J Strength Cond Res. 2011(2026年10月確認)
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(2026年10月確認)
あわせて読む
このジムの近くで、一緒にトレーニングする仲間を探せます
同じジムに通う人どうしで、補助やフォームチェックをし合える合トレ相手を見つけられます。写真・レベル・自己紹介を登録すると、同じ県の仲間と「合トレしたい」でつながり、チャットで日時を決められます。連絡先はお互いが承認するまで出ません。
公式LINEを友だち追加すると、合トレナビのURLが届きます(無料)。18歳以上・合トレ目的の方のみ。