【医師の許可が前提】妊婦はピラティスをしていい?研究とクラスの選び方
妊娠中もピラティスを続けたい、始めてみたいと思っても、「おなかの赤ちゃんに影響はない?」と不安になりますよね。この記事では、専門家の見解と研究、クラスの選び方、レッスン中の注意点をまとめました。
結論:妊婦のピラティスは産科の医師に確かめることが前提で、許可が出ればマタニティ向けのレッスンを選びます。
- 米国産科婦人科学会(ACOG)は、合併症などがなければ妊娠中の運動は安全で望ましいとしています
- 研究では、妊娠中のピラティスで筋肉や関節の痛みが軽くなったという結果があります
- マタニティクラスか、妊娠中の指導に慣れたインストラクターを選びます
- 出血やおなかの張り、めまいなどが出たら、すぐに中止して産科に連絡します
妊娠中にピラティスを始めるまでの流れ
この記事でわかること
- 妊娠中の運動についての専門家の見解
- 医師やインストラクターに確かめたい5つのこと
- 妊娠中のピラティスを調べた研究の結果
- クラスの選び方と、グループ・マンツーマンの料金の目安
- レッスン中に中止すべき症状
妊婦はピラティスをしていい?専門家の見解と医師に確かめること
米国産科婦人科学会(ACOG)は、妊娠中の運動はリスクが小さく、多くの人によい影響があるとしています(出典)。
妊娠の経過や持病などで問題がなければ、運動を続けたり始めたりすることがすすめられています。一方で、妊娠による体の変化に合わせて内容を変える必要があるともされています。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」も、世界保健機関(WHO)のガイドラインを紹介しています。妊婦や産後の女性を含むすべての人が、身体活動による健康上のよい影響を得られるという内容です(厚生労働省)。
ただし、これは「誰でも同じ運動をしてよい」という意味ではありません。妊娠の経過は一人ひとり違います。運動してよいか、どの程度ならよいかは主治医に確かめましょう。聞いておきたいことは次の5つです。
| 確かめること | 医師やインストラクターに聞く内容の例 |
|---|---|
| 運動してよいか | 今の妊娠の経過で、ピラティスのような運動をしてよいか |
| 避ける動き | あお向けやうつ伏せの姿勢、おなかに力を入れる動き、ねじる動きで注意することはあるか |
| 強さ | 息が上がる強さの運動はどこまでよいか |
| 持病・合併症 | 血圧・血糖・切迫早産などの指摘があるときにどうするか |
| 中止の目安 | どんな症状が出たら運動をやめて連絡すべきか |
妊娠中のピラティスの研究でわかっていること
妊娠中のピラティスを調べた研究のまとめは、主に次の2つです。どちらも、痛みが軽くなったという結果でした。
| 研究 | 対象 | 結果 |
|---|---|---|
| 系統的レビューとメタ分析(Songら, 2026) | 13件の研究 | 通常のケアと比べて、筋肉や関節の痛みが軽くなった(中程度の確かさ)。睡眠の質ははっきりした差なし |
| 系統的レビュー(Mérida-Téllezら, 2025) | 10件の研究・妊婦499人 | 8件で腰や骨盤まわりの痛みが軽くなった。1件は差が見られなかった |
研究の数はまだ多くなく、研究ごとの内容や対象もさまざまです。研究で行われたのは、妊婦を対象にしたプログラムです。一般のクラスにそのまま参加してよいという意味ではない点に注意しましょう。
妊娠中のピラティスのクラスの選び方と料金の目安
妊娠中は、妊娠中の受け入れを前提にしたクラスを選ぶのが基本です。3つの選び方を比べました。
| 選び方 | よい点 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| マタニティ向けクラス | 妊娠中を前提に種目が組まれている | 開講しているスタジオが限られる |
| マンツーマン(個人レッスン) | その日の体調や週数に合わせて内容を変えてもらいやすい | グループより料金が高くなりやすい |
| 一般のグループクラス | 通いやすく料金を抑えやすい | 妊娠中の参加を受け付けていない場合がある。必ず事前に確認する |
グループとマンツーマンの料金の目安(FITPEAK調べ)
FITPEAKは、マシンピラティスの公式料金を集計しました。月4回の中央値は、グループが14,495円、マンツーマンが37,300円です。
両方あるブランドでは、マンツーマンはグループの約1.8〜2.7倍です(ピラティスのグループとマンツーマンの違い)。
FITPEAK編集部では、妊娠中は次のように選び分けることをすすめています。
- 近くにマタニティクラスがある人:まずマタニティクラスを選ぶ
- 体調の波が大きい人:料金は上がっても、日ごとに内容を変えやすいマンツーマン
- 一般のグループクラスに通っている人:続けてよいかを医師とスタジオの両方に確かめる
申し込み前のチェックリスト
- 妊娠中であること、妊娠週数、医師から言われていることを伝えた
- 妊娠中の受け入れや指導の経験があるかを確かめた
- 予約の変更やキャンセルのルールを確かめた(体調が日によって変わりやすいため)
妊娠中のピラティスで気をつけることと中止のサイン
許可が出たあとも、レッスン中は次の4つを守りましょう。
- 無理をしない:妊娠前にできていた種目でも、今の体で同じようにできるとは限りません。
- 姿勢の注意を守る:あお向けやうつ伏せの姿勢、おなかを強く縮める動きに注意します。医師やインストラクターから避けるよう言われた動きは行いません。
- 水分をとり、暑さを避ける:室温の高い環境での運動は避け、こまめに水分をとりましょう。
- いつもと違う症状が出たら中止:出血、おなかの張りや痛み、めまい、息苦しさなどがあれば中止します。すぐに産科に連絡してください。
産後にピラティスを再開・開始する時期についても、医師への相談が必要です。詳しくは産後のピラティス・パーソナルジムを始める時期にまとめています。
よくある質問
妊娠初期からピラティスをしてもいいですか?
まず主治医に相談してください。時期によって判断が変わることがあるためです。許可が出た場合も、マタニティ向けの内容や、妊娠中の指導に慣れたインストラクターのレッスンを選びましょう。
妊娠前からピラティスをしていた場合は続けられますか?
ACOGは、妊娠前から運動していた人は妊娠中も続けられるとしています。ただし、体の変化に合わせた調整が必要で、医師への確認が前提です。続けてよいか、どう変えるかを医師とインストラクターに確認しましょう。
マシンピラティスとマットピラティスはどちらがいいですか?
どちらがよいかを比べた研究は確かめられませんでした。マシンは補助を使って姿勢を調整しやすい一方、乗り降りの動作もあります。体調とスタジオの対応で選びましょう。
ピラティスで安産になりますか?
ピラティスで出産が楽になると言える根拠は確かめられませんでした。目的は、妊娠中の体を無理なく動かすことと考えましょう。
まとめ
- 妊婦がピラティスをしてよいかは、まず産科の医師に確かめます
- ACOGは、合併症などがなければ妊娠中の運動は安全で望ましいとしています
- 研究では、妊娠中のピラティスで痛みが軽くなったという結果があります
- マタニティクラスか、妊娠中の指導に慣れたインストラクターを選びます
- いつもと違う症状が出たら、すぐに中止して産科に連絡しましょう
体調に合わせて内容を変えてもらいやすいのはマンツーマンです。マンツーマンのマシンピラティスおすすめで、12ブランドの料金を比べています。
出典
- ACOG Committee Opinion No. 804: Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period. Obstet Gynecol. 2020(2026年10月確認)
- Song C, et al. Pilates during pregnancy for maternal musculoskeletal pain and discomfort: a systematic review and meta-analysis. BMJ Open. 2026(2026年10月確認)
- Mérida-Téllez JM, et al. Effects of Pilates on the quality of life of pregnant women during pregnancy: A systematic review. Medicine (Baltimore). 2025(2026年10月確認)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(2026年10月確認)
- FITPEAK「ピラティスのグループとマンツーマンの違い」(2026年10月、公式料金をFITPEAKが集計)
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