【聞く12項目の表つき】ジムのカウンセリングの流れと話し方
ジムのカウンセリングの流れは「あいさつと同意 → 目的を聞く → 運動歴・生活・健康状態を聞く → 目標を一緒に言葉にする → プランと料金を説明する → 決めてもらう」の6段階が基本です。大事なのは、売り込む前に相手の話を聞き切ることと、健康状態を安全のために確かめることです。病歴などは取り扱いに配慮が必要な情報なので、聞く理由を伝えて同意をもらってから記録します。
入会前カウンセリングの6段階(目安30〜40分)
カウンセリングの流れ:6段階で何をするか
カウンセリングは「入会の説得」ではなく、相手の目的と体の状態を知り、合うかどうかを一緒に判断する時間です。最初に流れを伝えておくと、相手は安心して話せます。
| 段階 | スタッフがすること | やりがちな失敗 |
|---|---|---|
| 1. あいさつと同意 | 所要時間・質問の中身・記録の使いみちを伝える | 説明なしに問診票を渡す |
| 2. 目的を聞く | 「きっかけ」「困っていること」を聞く | こちらから目的を決めつける |
| 3. 運動歴・健康状態 | 頻度・時間帯・持病や痛みを確認する | 「特にないです」で終わらせる |
| 4. 目標を言葉にする | 期間と頻度を本人に決めてもらう | 無理な期間で大きな目標を約束する |
| 5. プランと料金 | 目標に合うものを1〜2つにしぼる | 全プランを並べて迷わせる |
| 6. 決めてもらう | 持ち帰りも選べると伝える | 「今日だけ」と急がせる |
相手が話す時間を全体の半分以上にするつもりで組み立てると、段階3までで必要な情報がそろいます。話の途中で料金の質問が出たら「目的をうかがってから合うものをお出しします」と順番を伝えると、話が散らばりません。
聞くこと12項目と、聞き方のコツ
質問は「続けられるか」と「安全か」の2つを判断するためのものです。目的がはっきりしていない人ほど、生活の様子から聞くと答えやすくなります。
| 分類 | 聞くこと | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 目的 | きっかけ | 「ジムを探そうと思ったきっかけは何ですか」 |
| 目的 | なりたい状態 | 「半年後、どうなっていたらうれしいですか」 |
| 目的 | 優先すること | 「見た目・体力・気分転換なら、どれが一番ですか」 |
| 運動歴 | 今の運動量 | 「ふだん、1日にどれくらい歩きますか」 |
| 運動歴 | 過去のジム経験 | 「以前のジムをやめた理由を教えてください」 |
| 生活 | 通える頻度・時間帯 | 「週に何回、何時ごろなら来られそうですか」 |
| 生活 | 仕事・家庭の事情 | 「急に予定が変わることは多いですか」 |
| 健康 | 治療中の病気・服薬 | 「通院中の病気や、飲んでいる薬はありますか」 |
| 健康 | 痛み・けが | 「動かすと痛むところはありますか」 |
| 健康 | 健康診断 | 「最近の健康診断で指摘されたことはありますか」 |
| 不安 | 心配なこと | 「続けるうえで心配なことはありますか」 |
| 判断 | 決め方 | 「ご家族と相談して決めますか」 |
「以前のジムをやめた理由」は特に大切です。「混んでいて使いたいマシンが空かない」「何をすればよいかわからなかった」など、答えがそのまま自分のジムで退会を防ぐための手がかりになります。
健康状態の確認と、個人情報の扱い
運動を安全に始めてもらうために、健康状態の確認は欠かせません。厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」(2026年10月23日確認)では、指導する側が自己申告の「病気がない」をうのみにしないこと、運動を始めるときに健診結果を持参してもらったり治療中の病気を共有してもらったりして健康状態を把握することが書かれています。同じ資料には、病気があると運動施設の会員になれないというイメージをなくしていくことも大切だとあります。
一方で、病歴は個人情報保護法で「要配慮個人情報」に当たります(第2条第3項)。要配慮個人情報は、法令に基づく場合などを除き、あらかじめ本人の同意を得ないで取得してはいけません(第20条第2項)。また、申込書や問診票など書面で本人から直接個人情報を受け取るときは、あらかじめ利用目的をはっきり示す必要があります(第21条第2項)。いずれも e-Gov法令検索で2026年10月23日に確認しました。
- 問診票に「何のために聞くか」(安全な運動プランを作るため、など)を書き、同意欄を設ける
- 答えたくない項目は空欄でよいと伝える
- 医師から運動を止められている、胸の痛みがあるなどの答えがあれば、主治医に相談してもらってから始める
- 問診票は鍵のかかる場所か、閲覧できる人を限ったシステムで保管する
ジムのスタッフは診断や治療をしません。「この症状なら大丈夫」と判断せず、医療の相談は医療機関へつなぎます。問診票の書式や同意の取り方は、弁護士や個人情報保護委員会の案内で確認してください。
カウンセリングが変わると、体験からの入会と、入会後の退会の両方に表れます。今の会員数・月の新規入会・退会率を入れると、新規を増やした場合と退会を減らした場合で利益がどれだけ変わるかを比べられます。
収益改善シミュレーションを無料で使うプランと料金の伝え方:約束しすぎない
段階5では、聞いた目的と通える頻度に合わせて、プランを1〜2つにしぼって出します。料金は月額だけでなく、入会金・初月の費用・解約の条件まで含めた総額で説明すると、後のトラブルを防げます。
- 結果や期間を約束する
- 「今日だけの値段です」と急がせる
- 他のジムを根拠なく悪く言う
- 解約の条件を聞かれるまで話さない
- 「週2回を3か月続けた方の進め方をご説明します」
- 「持ち帰ってご検討いただいて大丈夫です」
- 「ほかのジムと比べるなら、ここを見てください」
- 「やめるときの手続きも先にお伝えします」
消費者契約法第4条(e-Gov法令検索、2026年10月23日確認)では、事業者が勧誘のときに重要事項について事実と違うことを告げたり、将来の変動が不確実なことについて断定的な判断を示したりして、消費者が誤認して契約した場合、消費者は契約を取り消せると定めています。体の変化は人によって違うため、結果を約束する説明は避け、「進め方」と「通う頻度」を約束の中心にします。勧誘の言い方に不安があれば弁護士に確認してください。
その場で決めなかった人には、次の連絡の時期と方法を本人に選んでもらいます。カウンセリングで聞いた「以前のジムをやめた理由」を、入会後の最初の1か月のフォローに生かすと、話した内容が入会後にもつながります。
よくある質問
ジムのカウンセリングは何分くらいが目安ですか?
決まりはありません。この記事では6段階を30〜40分で組み立てる例を示しました。体験トレーニングと続けて行う場合は、全体が長くなりすぎないよう、健康状態の確認を先に、目標とプランの話を体験の後に分ける方法もあります。
カウンセリングシート(問診票)には何を書いてもらえばよいですか?
目的・運動歴・通える頻度・治療中の病気や服薬・痛み・健康診断での指摘・連絡先が基本です。病歴は要配慮個人情報に当たるため、聞く目的を書き、同意欄を設けます。書式は弁護士などに確認してください。
無料カウンセリングだけで帰る人が多いときは?
帰った人に理由を聞ける範囲で聞き、記録しておきます。料金・時間帯・設備など理由ごとに数えると、変えるべきところが見えてきます。その場で決めさせようとすると、入会後の退会が増えることもあるので、次の約束を決めて帰ってもらうほうが後につながります。
持病がある人の入会は断るべきですか?
一律に断る必要はありません。厚生労働省のガイドでも、病気があると会員になれないというイメージをなくすことが大切だとされています。主治医に運動してよいか相談してもらい、その内容に合わせてプランを考えます。判断に迷うときは医療機関に確認してもらいましょう。
出典
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(参考情報「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」)(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」第2条・第20条・第21条(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「消費者契約法」第4条(2026年10月23日確認)
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