【初期費用1,305万円】パーソナルジムの開業資金は防音と運転資金が鍵
パーソナルジムの開業資金は、ジム開業ナビの試算モデル(2026年10月)で15坪・マシン4台の場合、初期費用1,305万円です。24時間ジムより広さもマシンも少ない一方、個室の防音・内装と、トレーナーの人件費を含む月の費用(187万円)が重く、回収は32か月目と長めです。そのため、初期費用と同じくらい、会員が46人の損益分岐に届くまでの運転資金を厚めに見ておくことが大切です。マシンはリース、税・借入の返済は含まず、実際の費用は物件・地域・見積もりで変わります。
パーソナルジムと24時間ジムの開業資金の比べ方(試算モデル)
| 比べること | パーソナル 15坪 | 24時間 30坪 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 1,305万円 | 2,370万円 |
| 1坪あたりの初期費用 | 約87万円 | 約79万円 |
| 月の費用 | 187万円 | 202万円 |
| 損益分岐 | 46人 | 232人 |
| 回収 | 32か月目 | 17か月目 |
パーソナルジムの開業資金の内訳と、業態ならではの理由
パーソナルジムは、少ない会員に高い単価で指導を売る業態です。お金のかけどころも、たくさんの人を受け入れる24時間ジムとは違います。試算モデルではパーソナルジムの項目ごとの内訳は出していないため、下の表は項目と考え方の整理です。
| 項目 | パーソナルジムで大きくなりやすい理由 | 見積もりで確かめること |
|---|---|---|
| 物件(保証金・仲介) | 広さは小さいが、駅からの近さや入りやすさを重視すると家賃が上がる | 保証金の月数、ジムとしての使用の可否 |
| 内装(防音・床・鏡) | 1対1の個室で、声・落下音が隣や下の階に響かないようにする | 防音の仕様、床の補強、個室の数 |
| 更衣・シャワー | 少人数でも、仕事前後の利用者は着替え・シャワーを求める | シャワーの数、給排水の工事費 |
| マシン(試算は4台・リース) | 台数は少なくても、パワーラックやケーブルなど1台の値段が高いものが多い | リース料、搬入経路、床の耐荷重 |
| 予約・決済・カルテのシステム | セッションの予約、回数券の残り、指導の記録を管理する | 月額、キャンセル規定の設定 |
| 開業前の広告・体験 | 体験セッションで入会につなげる業態のため、開業前の集客が大切 | 体験の予約をどこで受けるか |
| トレーナーの採用・研修 | 指導の質がそのまま売上になる | 開業前の給与・研修の期間 |
1坪あたりの初期費用は、パーソナルジムが約87万円、24時間ジムが約79万円です(試算モデルから計算)。狭い面積に防音・個室・更衣室を詰め込むため、坪あたりで見るとパーソナルジムのほうが高くなります。
月の費用187万円:人件費が中心になる
パーソナルジムの月の費用は、試算モデルで187万円です。15坪で24時間ジム30坪(202万円)に近い額になるのは、指導するトレーナーの人件費が入っているためです。1坪あたりに直すと、パーソナルジムは約12.5万円、24時間ジムは約6.7万円です(試算モデルから計算)。
- 損益分岐の会員数 = 毎月の固定費 ÷(月会費 − 会員1人あたりの変動費)
- 試算モデルでは、187万円 ÷ 46人 ≒ 約4.1万円。会員1人から、変動費を引いて月に約4.1万円残る料金設計が損益分岐の目安になる
オーナー自身がトレーナーとして指導するなら、人件費の一部は自分の取り分になり、損益分岐の人数も下がります。逆に、トレーナーを雇って始めるなら、開業前の研修期間から給与がかかるため、運転資金に入れておきます。
運転資金:回収32か月目を前提に厚めに用意する
パーソナルジムは会員の数が少ないぶん、1人の入会・退会の影響が大きく、損益分岐に届くまでの期間が読みにくい業態です。試算モデルの回収は32か月目で、24時間ジム(17か月目)より長くなっています。
| 用意する月数(例) | 運転資金(例) | 初期費用と合わせた額(例) |
|---|---|---|
| 3か月分 | 561万円 | 1,866万円 |
| 6か月分 | 1,122万円 | 2,427万円 |
| 9か月分 | 1,683万円 | 2,988万円 |
上の表は、売上がまったく無い前提で月の費用187万円を何か月分用意するかを計算した例です。実際は開業月から売上が入るため、必要な額は小さくなります。オーナーが自分で指導して人件費を抑える、体験の予約を開業前から集める、といった工夫で必要な月数を減らせます(数字は計算のための例)。
坪数・家賃・マシンの台数・トレーナーの人数を入れると、自分の条件での初期費用と月の費用を計算できます。オーナーが指導する場合と、トレーナーを雇う場合を並べて比べてみてください。
開業費用・収支シミュレーションを無料で使う開業資金の集め方と、小さく始める選択肢
自己資金だけで足りない場合は、創業向けの融資を使う方法があります。日本政策金融公庫の創業向け融資は「新規開業・スタートアップ支援資金」(2026年10月23日確認)で、審査があり、事業計画書が求められます。補助金は年度ごとに変わるため、公式で確認してください。
| 始め方 | 開業資金 | 向いている人 |
|---|---|---|
| レンタルジムで指導を始める | 小さい(場所代は使った分だけ) | まず会員を集めたい人 |
| 小さな個室で1人で開く | 中くらい(内装と防音が中心) | 自分で指導し、人件費を抑えたい人 |
| 15坪前後でトレーナーを雇う | 試算モデルで初期費用1,305万円 | 複数のトレーナーで枠を増やしたい人 |
融資の審査では、なぜその場所で、何人の会員を、いくらの料金で集められるかの根拠が問われます。レンタルジムなどで先に指導の実績と会員の記録をつくっておくと、事業計画書の数字に説得力が出ます。
よくある質問
パーソナルジムの開業資金はいくら必要ですか?
ジム開業ナビの試算モデル(2026年10月)では、15坪・マシン4台で初期費用1,305万円です。これに会員が集まるまでの運転資金が加わります。物件・地域・見積もりで変わるため、自分の条件で計算し直してください。
パーソナルジムは自己資金なしで開業できますか?
融資を使う場合も、自己資金をどれだけ用意できるかで借りる額と毎月の返済が変わります。融資の条件や審査で見られる点は、日本政策金融公庫や金融機関に確認してください。
マンションの一室でパーソナルジムを開くと安くなりますか?
家賃や保証金は抑えやすい一方、管理規約で事業での使用が認められているか、床の強さや音が問題にならないかを先に確かめる必要があります。貸し主・管理会社に確認してください。
開業資金の中でいちばん削ってはいけないものは?
防音と床の工事、そして運転資金です。防音を削ると苦情で営業時間が限られ、運転資金が足りないと会員が集まる前に資金が尽きます。
出典
- ジム開業ナビ「ジム開業の費用」試算モデル(2026年10月)
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」(2026年10月23日確認)
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