【品目別の目安表】パーソナルトレーナーの経費にできるもの|ウェア・交通費・器具
パーソナルトレーナーの経費にできるのは、指導の売上を得るために必要な支出です。レンタルジムの利用料、お客様のもとへ行く交通費、指導で使う器具、集客の広告費などは経費にしやすく、ウェアや自宅の家賃・通信費のように私生活と重なるものは、業務で使った部分を区分できる範囲だけが経費になります(国税庁「必要経費の知識」、2026年10月23日確認)。10万円以上の器具は、原則として減価償却で数年に分けて経費にします。
トレーナーの経費:判断しやすいものと、注意がいるもの
- レンタルジム・スタジオの利用料
- お客様のもとへの交通費
- 指導用の器具・消耗品
- 予約・決済サービスの手数料
- 集客の広告費・Webサイト代
- 賠償責任保険の保険料
- ウェア・シューズ(私服と兼用か)
- スマホ・通信費(私用と兼用)
- 自宅の家賃・光熱費(自宅で仕事をする場合)
- 資格の受験料・更新料
- 自分のトレーニング用のジム会費
- プロテインなどの飲食物
経費にできるものの考え方:国税庁の基準
国税庁のタックスアンサー「必要経費の知識」(2026年10月23日確認)では、必要経費にできるのは、売上原価など収入を得るために直接かかった費用と、その年に生じた販売費・一般管理費などの業務上の費用です。また、その年に支払ったかどうかではなく、その年に債務が確定した金額が必要経費になると説明されています。
トレーナーにとって大事なのは「家事関連費」の考え方です。私生活と業務の両方にかかわる支出は、取引の記録などにもとづいて、業務に必要な部分を明らかに区分できる場合に、その部分だけが必要経費になります。区分できない分は経費になりません。
- 業務に使った日・時間・距離などを記録しておく
- 領収書には、何のために使ったかを書き添える
- 私用と兼ねるものは、どの割合を業務とするかの根拠を残す
ここで紹介するのは一般的な考え方で、同じ品目でも使い方で判断が変わります。迷うものは税務署か税理士に確認してください。
品目別:トレーナーの経費の目安と記録のコツ
トレーナーによくある支出を、判断の目安と記録のコツに分けました。目安は「経費にしやすい」「区分がいる」「要確認」の3段階です。
| 品目 | 目安 | 記録のコツ |
|---|---|---|
| レンタルジム・スタジオの利用料 | しやすい | 予約記録とお客様の名前・日付をひもづける |
| 交通費・駐車場代 | しやすい | 日付・行き先・目的(どのお客様か)を記録。ICカードは利用履歴を保存 |
| 指導用の器具・消耗品 | しやすい | 10万円以上は減価償却になるため、購入日と金額を固定資産台帳に |
| ウェア・シューズ | 区分がいる | 指導の時だけ使う物か、私服と兼ねるかを分けて考える |
| スマホ・通信費 | 区分がいる | 業務で使う割合の根拠(通話・予約連絡の量など)を残す |
| 自宅の家賃・光熱費 | 区分がいる | 仕事に使う部屋の広さや時間で割合を決め、根拠を残す |
| 資格の受験料・更新料、講習会 | 要確認 | 今の仕事に直接必要か、新しく資格を得るためかで扱いが変わることがある |
| 自分のトレーニング用のジム会費 | 要確認 | 自分の健康のためか、指導の研究のためかで判断が分かれる |
レンタルジムを使って指導するトレーナーにとって、利用料は売上に直接ひもづく大きな経費です。予約サービスの明細を毎月保存し、どのお客様の指導で使ったかがわかるようにしておくと、確定申告のときに迷いません。
高い器具は「減価償却」:金額ごとの扱い
パワーラックやベンチなど高い器具は、買った年に全額を経費にできるとは限りません。国税庁「減価償却のあらまし」(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月23日確認)では、金額ごとに次のように扱います。
| 取得価額 | 扱い | 条件など |
|---|---|---|
| 10万円未満(または使える期間が1年未満) | 使い始めた年に全額を経費 | — |
| 10万円以上20万円未満 | 一括して3年間で3分の1ずつ経費にできる | 一定の要件のもとで選べる |
| 10万円以上40万円未満 | 使い始めた年に全額を経費にできる特例(年間合計300万円まで) | 一定の要件を満たす青色申告者。平成18年4月1日から令和11年3月31日までに取得したもの。令和8年3月31日までに取得した場合は30万円未満 |
| 上の特例を超えるもの | 耐用年数に応じて毎年少しずつ経費 | 償却方法の届出がなければ法定の方法 |
たとえば15万円のパワーラックを一括償却にすると、3年間で毎年5万円ずつ経費にする計算です(計算のための例)。取得価額に消費税を含めるかは、税込経理か税抜経理かで変わります。器具を人に貸すことが主な業務でない場合の扱いなど細かな条件があるため、税理士に確認してください。
独立して自分のスタジオを持つと、器具・内装・家賃などの費用が一気に増えます。物件の坪数・家賃・マシンの台数を入れて、初期費用と月の費用を計算してみてください。
開業費用・収支シミュレーションを無料で使うよくある質問
トレーニングウェアは経費になりますか?
指導のときだけ使うウェアなら業務の支出として説明しやすい一方、普段も着るものは私生活と重なるため、業務で使う部分を区分できる範囲だけが対象です。何枚を業務用にしているかなど、説明できる記録を残しておきましょう。
資格の取得費用は経費になりますか?
今の仕事に直接必要なものか、新しく資格を得て仕事の幅を広げるものかなどで扱いが変わることがあります。受験料・講習費・交通費をまとめて記録し、税理士に確認してください。
プロテインやサプリメントは経費になりますか?
お客様に販売する商品として仕入れたものは、売上原価として扱えます。自分で飲む分は私生活の支出と考えられるため、経費にするのは難しいと考えておくのが安全です。
領収書がない交通費はどうすればいいですか?
電車やバスの運賃は、日付・区間・金額・目的を帳簿やメモに記録しておきます。ICカードの利用履歴を保存しておくと、あとから確かめやすくなります。
出典
- 国税庁 タックスアンサー「必要経費の知識」(2026年10月23日確認)
- 国税庁 タックスアンサー「減価償却のあらまし」(2026年10月23日確認)
- 国税庁 タックスアンサー「事業所得の課税のしくみ(事業所得)」(2026年10月23日確認)
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