背中の日の合トレメニュー|引く種目を2人で回すコツ
結論:背中の日の合トレは、「握力を使う種目を後ろに回す」「相手の背中側からフォームを見合う」「マシンの重量はピン1つで替える」の3点を押さえると、無駄なく回せます。背中は自分で動きを見ることができない部位なので、2人で組む価値が大きい日です。種目は縦に引く種目と横に引く種目を交互に入れ、休憩中の相手のセットをよく見るようにしましょう。
背中の日は、ラットプルダウン、ローイング、懸垂、デッドリフトなど、引く種目がたくさんあって、何から回すかで迷いやすい日です。さらに、握力が先に尽きて背中まで追い込めない、フォームを確認できず腕で引いてしまう、といった悩みもよく聞きます。2人で行くと、お互いの背中を後ろから見られる利点があります。この記事では、背中の合トレで種目をどう組み、どう見合うかを順に説明します。
背中の日を2人で行う利点と落とし穴
背中は、体の後ろ側にある大きな筋肉の集まりです。胸や腕と違って、鏡で動きを確かめにくいため、「効いている感覚」がつかみにくい部位でもあります。合トレで組む利点は、相手に自分の背中を見てもらえることです。肩がすくんでいないか、体が反りすぎていないか、引ききったところで胸が開いているかといった点は、後ろに立つ人のほうがよく分かります。
一方で、2人で行うときの落とし穴もあります。
- 見合うことに夢中でセットの間が延びる:アドバイスの会話が長くなり、休憩が長引く
- 握力が先に尽きる:引く種目はどれも手でバーを握る。握る力が早く落ちると、背中が余っていても種目を終えてしまう
- 同じマシンの取り合い:ラットプルダウンのマシンは1台のことが多く、2人とも同じ種目をしたがる
この記事の組み方は、この3つの落とし穴を避けることを目的にしています。
引く種目の分け方:縦引きと横引き
背中の種目は、引く方向で大きく2つに分けると組みやすくなります。
| 方向 | 種目の例 | 主に使う器具 |
|---|---|---|
| 縦に引く(上から下へ) | ラットプルダウン、懸垂(アシスト付き) | ラットプルダウンマシン、懸垂バー |
| 横に引く(前から体へ) | シーテッドロー、ワンハンドダンベルロー、ベントオーバーロー | ローイングマシン、ベンチ、ダンベル、バーベル |
| 腰・背面全体 | デッドリフト、バックエクステンション | バーベル、ベンチ、専用台 |
2人で回すときは、「Aさんが縦引き、Bさんが横引き」のように方向を分けると、器具の取り合いがなくなります。セットが終わったら交代し、同じ方向の種目をもう一方の人がやります。ラットプルダウンとシーテッドローを2人で回す具体的な方法は ラットプルダウンとシーテッドローを2人で でも扱っています。
握力を温存する順番の決め方
引く種目は、ほとんどが手で握ることで成り立っています。そのため、握力を先に使い切ってしまうと、背中を狙った種目の質が落ちます。握力を後ろまで残す順番を考えましょう。
- 握力の負担が大きい種目を先に:デッドリフトや懸垂のように、体全体を支える種目は、握力が元気なうちに行う
- マシン系の種目を真ん中に:ラットプルダウンやシーテッドローは、重さを調整しやすく、握る力も一定
- 最後に軽い種目:ワンハンドロー、ストレートアームプルダウンなど、握りの負担が小さい種目で仕上げる
握力がどうしても先に尽きるという人は、リストストラップ(手首にバーを巻き付ける補助具)を使う方法もあります。ただし、使うと握る練習にはならないので、ストラップを使う種目と使わない種目をあらかじめ決めておくのがよいでしょう。ジムによっては、チョーク(滑り止めの粉)を禁止していることがあります。持ち込む前に、店舗のルールを確認しておきましょう。
- デッドリフトや懸垂などの大きな種目を先に
- マシン種目を中盤に置く
- 軽い片手種目で最後に仕上げる
- ローイングを何セットも続けたあとにデッドリフト
- ストラップなしで全種目を限界まで追い込む
- 休憩中に別の握力種目をしてしまう
背中側からフォームを見合う方法
背中の合トレでいちばんの強みが、「相手の背中側から動きを見られる」ことです。ただし、何を見ればいいか分からないと、見るだけで終わってしまいます。見るポイントを決めておきましょう。
- 肩の位置:引くときに肩がすくんで耳に近づいていないか。すくむと首や肩に力が入り、背中に効きにくくなる
- 体の反り:引き込むときに、腰が反って体が後ろに倒れすぎていないか
- 引ききったときの肩甲骨:左右の肩甲骨が、背骨のほうへ寄っているか
- 左右差:片方の肘だけ先に曲がっていないか、バーが傾いていないか
- 戻す動き:引いたあと、重りを一気に落としていないか。ゆっくり戻せているか
声かけの仕方も決めておくと、アドバイスが短く済みます。たとえば「肩すくんでます」「ちょっと反ってます」「肘から引いてください」のように、見たことを事実として短く伝えます。長い説明はセットの間ではなく、休憩のあとにまとめて話しましょう。
次の動画は、背中に定評のある選手との合トレを扱った動画です。2人でフォームを見合う雰囲気の参考にしてください(動画の内容は題名とチャンネル名に基づく紹介です)。
相手のフォームに触れて直したいときは、必ず「肩に触っていいですか」と先に聞きましょう。背中を指で軽く示す、手のひらを近くに置いて「ここを動かして」と伝える、という方法もあり、触れずに伝えることもできます。触られるのが苦手な人もいるので、確認は欠かさないようにします。
60分で回す組み方の例
ここでは、ラットプルダウンマシン1台、ローイングマシン1台、ダンベルとベンチが空いているジムを想定した例を示します。時間は目安です。
| 時間 | Aさん | Bさん |
|---|---|---|
| 0〜8分 | 軽い重さのラットプルダウン(ウォームアップ) | 軽いワンハンドロー(ウォームアップ) |
| 8〜26分 | ラットプルダウン(本番3セット) | ワンハンドダンベルロー(3セット) |
| 26〜44分 | シーテッドロー(3セット) | ラットプルダウン(3セット) |
| 44〜56分 | ストレートアームプルダウン(2〜3セット) | シーテッドロー(2〜3セット) |
| 56〜60分 | ストレッチ | ストレッチ |
デッドリフトを入れる日は、冒頭のウォームアップのあとに2人で入れ替えながら行い、そのあとにマシン種目を続けます。デッドリフトを2人で行う手順は デッドリフトを2人で行うやり方 で別に解説しています。
自分のセットでないときは、休憩をただ待つだけにせず、相手の背中側に回って、先ほどの5つのポイントを見ます。目で見て分かったことを、セットが終わった直後に短く伝える。これだけで、1人のときより質の高いセットを積み重ねられます。
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マシンの共有と重量交換
ラットプルダウンやシーテッドローのようなマシンは、重さをピンで替えるタイプが多く、プレートの付け外しはありません。それでも、次のような小さな手間で時間が伸びることがあります。
- シートの高さ・ももパッドの位置:体格が違う2人は、交代のたびに調整が必要。調整後の目盛りを覚えておくと、次の交代が早い
- ピンの差し替え:ピンを抜いて差し直す際、隣の重さの穴に入れてしまうことがある。入れたあとに、目盛りを目で確認する
- バーやハンドルの付け替え:ラットプルダウンのバー、ロープ、V字ハンドルなど、種目に合わせて付け替える。次の人が使いやすい位置に戻しておく
- ベンチやダンベルの戻し:ワンハンドローで使ったダンベルは、毎回ラックに戻す。置きっぱなしは、ほかの利用者のじゃまになる
高さの調整や目盛りは、2人の体格に合わせて、スマートフォンのメモに残しておくと便利です。次回の合トレでも、同じメモを見ながら素早く準備できます。
安全面と初対面の相手との進め方
背中の種目は、前かがみの姿勢で重さを扱うものが多いため、腰に負担がかかりやすい種目です。特にデッドリフトやベントオーバーローは、背中を丸めずに行うことが前提で、余裕のない重量は避けましょう。腰に違和感があるとき、痛みがあるときは、種目を替えるか中止し、続くようであれば医師や専門家に相談してください。
初めて組む相手の場合は、背中側に立って見る行為が、相手にとって「後ろに立たれる」ことでもあるのを意識しましょう。立つ前に「後ろから見てもいいですか」と一声かけます。初対面の相手とは、人の多い時間帯のジムの中で合流し、トレーニング以外の場所へは誘わない・応じないことが基本です。連絡先はすぐに交換せず、掲示板の中でやり取りしてください。物品の販売や勧誘、お金の貸し借りは断り、違和感があれば中止してスタッフに相談します。詳しくは 初対面の合トレで気をつけること と 合トレナビの安全ガイド をどうぞ。
次の動画は、背中のトレーニングのコツを選手どうしで共有している合トレ動画です。進め方のイメージづくりに使ってください(題名とチャンネル名に基づく紹介です)。
よくある質問
Q. 背中の日に、懸垂ができなくても合トレはできますか?
できます。アシスト付きの懸垂マシンやラットプルダウンで代用できます。2人の中で懸垂ができる人がいても、できない人に合わせてラットプルダウンを中心にすれば、同じ時間帯で回せます。
Q. 握力が先に尽きてしまいます。どうすればいいですか?
握力を使う種目を前半に置き、後半は握りの負担が軽い種目にします。リストストラップを使う方法もありますが、使う種目と使わない種目を分けておくのがおすすめです。
Q. 相手のフォームを直したいとき、どう声をかければいいですか?
見たことを事実として、短く伝えます。「肩がすくんでいます」「反っています」のように、ダメ出しにならない言い方を選びましょう。相手に触れる場合は、必ず先に聞いてください。ジムでのマナー全般は 合トレのマナー10か条 にまとめています。
Q. 背中とほかの部位を同じ日にまとめてもいいですか?
できます。上半身の日として組む方法は 上半身の日の合トレ で扱っています。引く種目と押す種目を組み合わせると、器具の取り合いも減ります。
Q. マシンの目盛りを覚えるコツはありますか?
シートの高さやパッドの位置を、スマートフォンのメモに残しておくと便利です。自分の分と相手の分を並べて書いておけば、交代のたびに迷うことがなくなります。
まとめ
- 縦に引く種目と横に引く種目を、2人で分けて回すと器具の取り合いが減る
- 握力を使う種目は前半、握りの負担が軽い種目は後半に置く
- 背中は自分で見えないので、相手の背中側から肩・反り・左右差を見合う
- マシンの高さと重さは、メモに残して交代を早くする
- 腰に違和感があるときは、中止して専門家に相談する
背中の日は、2人で行う価値が特に大きい日です。次回は「後ろから見合う」ことを意識して、いつもと違うセットの質を試してみてください。
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この記事はFITPEAK合トレナビ編集部が公開情報をもとにまとめたものです。ジムのルールは店舗ごとに異なることがあるため、最新の情報は各ジムでご確認ください。
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