【医師への相談が先】ピラティスは70代からでもできる?研究と始め方
70代でピラティスを始めたい人や、70代の親にすすめたい家族に向けて、研究でわかっていることと、安全な始め方をまとめます。
結論:ピラティスは70代からでも始められます。ただし、先に医師へ相談し、最初はマンツーマンや少人数で始めるのが安心です。
- 60歳以上を対象にした39件の研究の分析では、バランス・筋力・転倒リスクの指標によい変化が見られました
- 研究の多くは比較的元気な高齢者が対象で、持病のある人にそのまま当てはまるとは限りません
- 厚生労働省は高齢者に、多要素な運動を週3日以上すすめています。歩く時間も合わせて考えましょう
70代でピラティスを始めるまでの流れ
この記事でわかること
- 厚生労働省の高齢者向けの運動の目安と、ピラティスとの関係
- 60歳以上を対象にした研究でわかっていること
- 始める前に医師に相談したいこと
- マンツーマンや少人数をすすめる理由と、体験で確かめること
70代からピラティスを始めてもいい?
年齢だけで「もう遅い」と考える必要はありません。厚生労働省のガイドは、高齢者にも、今より少しでも多く体を動かすことをすすめています。
筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた「多要素な運動」を、週3日以上推奨しています。筋力トレーニングは週2〜3日です(健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023)。
| ガイドの推奨(高齢者) | ピラティスとの関係 |
|---|---|
| 歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日40分以上(1日約6,000歩以上に相当) | ピラティスだけでは足りないので、歩く時間も合わせて考える |
| 筋力・バランス・柔軟性など多要素な運動を週3日以上 | ピラティスは体幹の安定・筋力・柔軟性などを含む運動とされ、その一部になりうる |
| 筋力トレーニングを週2〜3日 | マシンのばねや自分の体重を使う種目で負荷をかけられる |
| 身体機能が低下している人は安全に配慮し、転倒などに注意 | 寝起きや乗り降りの動作も含め、見守りのある環境が安心 |
ガイドは、多要素な運動を主体としたプログラムで、転倒リスクが12〜32%低くなったという研究を紹介しています。転倒・骨折のリスクは15〜66%の低減です。ただし、これはピラティスに限った数字ではありません。
研究でわかっていること(60歳以上)
60歳以上を対象にピラティスを調べた39の研究をまとめた分析があります。ふだんどおりの生活や運動をしないグループと比べて、次のような結果でした(Fernández-Rodríguezら, 2021)。
| 項目 | 結果 | 結果の確かさ |
|---|---|---|
| バランス | 中くらいの改善 | 低い |
| 筋力 | 中くらいの改善 | 中程度 |
| 柔軟性 | 中くらいの改善 | 低い |
| 日常の動作(機能) | 中くらいの改善 | 低い |
| 転倒リスクの指標 | 大きな改善 | 中程度 |
研究の多くは比較的元気な高齢者が対象です。持病のある70代にそのまま当てはまるとは限りません。
また、「ピラティスがほかの運動より優れている」ことを示した結果でもありません。続けやすい運動の選択肢の一つとして考えましょう。
始める前に医師に相談したいこと
厚生労働省のガイドは、運動で悪化するおそれのある病気や痛みがある場合は、事前に医師に相談することを示しています。低い強度・短い時間から始めることもすすめています。
70代で運動を始めるときは、次のような点を確かめておきましょう。
- 心臓・血圧の病気:運動してよいか、強さの目安、症状が出たときの対応。
- 骨粗しょう症:背中を強く丸める・ひねる動きなど、避けたほうがよい動き。
- 人工関節や関節の痛み:股関節やひざの動かしてよい範囲。
- 服薬:血圧や血糖の薬など、運動中のふらつきや低血糖に注意が必要な薬がないか。
- めまい・ふらつき:寝た姿勢から起き上がるときの注意。
運動中に胸の痛み、強い息切れ、めまい、関節の強い痛みなどが出たら、すぐに中止してください。
マンツーマンや少人数をすすめる理由
70代は、同じ年齢でも体力や持病の状態が大きく違います。グループレッスンでは、一人ひとりに合わせた調整が難しいことがあります。最初はマンツーマンや少人数のレッスンを選ぶと安心です。
| 比べるところ | マンツーマン・少人数 | 大人数のグループ |
|---|---|---|
| 体調や持病への配慮 | その日の体調に合わせて内容を変えやすい | 全員同じ流れで進むことが多い |
| マシンの乗り降り | そばで補助してもらいやすい | 自分で行う場面が多い |
| フォームの確認 | 細かく見てもらえる | 見てもらえる時間が限られる |
| 料金 | 1回あたりは高くなりやすい | 1回あたりは安くなりやすい |
FITPEAK編集部では、体験レッスンで次の4点を確かめることをすすめます。
- 医師の指示を伝えたとき、内容を変えてもらえるか
- マシンの乗り降りを、そばで補助してもらえるか
- 寝起きの動作に無理がないか
- 終わった後と翌日の体調を見て、回数や強さを調整してもらえるか
グループとマンツーマンの違いはピラティスのグループとマンツーマンの違いもご覧ください。
よくある質問
70代でもマシンピラティスはできますか?
できる場合が多いですが、マシンの乗り降りや、あお向けから起き上がる動作に注意が必要です。最初は補助してもらえる環境で行い、持病がある人は医師に相談してから始めましょう。
どのくらいの頻度で通えばいいですか?
決まった頻度はありません。厚生労働省は高齢者に、多要素な運動を週3日以上、筋力トレーニングを週2〜3日すすめています。ピラティスは週1〜2回にして、ほかの日は歩くなど、組み合わせて考えると続けやすくなります。
膝や腰が痛くても大丈夫ですか?
痛みがある場合は、自己判断で始めず、医師に相談してください。許可が出たら、痛む場所に負担がかからない種目を選んでもらいましょう。
家族が申し込んでも大丈夫ですか?
体験の予約は家族がしても問題ないことが多いです。ただし、当日は本人の体調や持病を直接インストラクターに伝えることが大切です。医師から言われた注意点はメモにして持っていくと伝えやすくなります。
まとめ
- ピラティスは70代からでも始められます。先に医師へ相談しましょう
- 60歳以上の研究では、バランス・筋力・転倒リスクの指標によい変化が見られました
- ただし研究の多くは比較的元気な高齢者が対象で、持病のある人にそのまま当てはまるとは限りません
- 最初はマンツーマンや少人数で、乗り降りや寝起きの補助を受けながら始めると安心です
- 胸の痛み、強い息切れ、めまい、関節の強い痛みが出たら、すぐに中止してください
マンツーマンのスタジオを比べたい人は、マンツーマンのマシンピラティスおすすめで選び方をまとめています。料金はマシンピラティス料金比較で確かめられます。
出典
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(2026年10月確認)
- Fernández-Rodríguez R, et al. Pilates improves physical performance and decreases risk of falls in older adults: a systematic review and meta-analysis. Physiotherapy. 2021(2026年10月確認)
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
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