【見直す時期つき】ジムの固定費削減|家賃・電気・システム・リースの下げ方
ジムの固定費削減は、金額の大きい家賃・人件費・マシンリースから順に、「いつなら下げられるか」を契約ごとに確かめるのが近道です。家賃は更新や交渉の時期、リースは満了と再リースの時期、電気は契約の見直しと設備の入れ替え、システムは機能の重なりの整理で下げられます。会員の満足に直結する清掃や設備まで削ると退会が増えるため、削る前に「会員に見える費用か」を分けて考えます。
24時間ジム30坪の固定費と下げやすさ(試算モデル)
| 費用 | 月額 | 下げやすさ | 下げられる時期 |
|---|---|---|---|
| 家賃・共益費 | 42.2万円 | 中 | 契約の更新・交渉の時 |
| 人件費 | 40万円 | 中 | シフトの見直し時 |
| マシンリース | 34.3万円 | 低 | リース期間の満了時 |
| 清掃 | 15万円 | 中 | 委託契約の更新時 |
| 電気代 | 9.7万円 | 高 | 契約の見直し・設備の入れ替え時 |
| システム月額 | 5.3万円 | 高 | 契約の更新・機能の整理時 |
削る前に固定費を3つに分ける
固定費を一律に削ると、会員が気づく部分まで質が下がり、退会で売上が減って逆効果になることがあります。見直しの前に、固定費を次の3つに分けます。
| 分け方 | 主な費用 | 見直しの考え方 |
|---|---|---|
| 会員に見える費用 | 清掃、マシン、空調、照明、シャワー | 削るより、同じ質をより安く買えないかを探す |
| 会員に見えない費用 | システムの重なり、使っていない契約、保険の重複 | まず削ってよい。年に1回は全契約を並べて確かめる |
| 契約で動かせない費用 | 家賃、リース期間中のリース料 | 動かせる時期を一覧にして、その前に準備する |
固定費が1万円下がると、損益分岐の会員数も「1万円 ÷ 1人が残すお金」の分だけ下がります。1人が月に7,500円を残すジムなら、約1.3人分です(計算のための例)。小さな見直しでも、積み重ねると黒字に必要な人数が目に見えて下がります。
家賃と人件費:大きい2つの下げ方
家賃と人件費は金額が大きく、少しの見直しでも効果が出ます。ただし一度に大きく下げるのは難しいため、時期と順番を決めて進めます。
- 家賃: 更新の時期に、周辺の家賃の相場と自分の入居の長さをもとに相談する。共益費・看板の使用料も合わせて見る
- 家賃: 面積が余っているなら、一部を返す・別の事業者に貸すなどを貸し主と相談する(転貸は契約で認められているかを確かめる)
- 人件費: 時間帯ごとの来館者数とスタッフの配置を並べ、来館の少ない時間の配置を見直す
- 人件費: 入会手続き・予約・決済をシステムに任せ、受付の作業時間を減らす
人件費の見直しでは、最低賃金の改定も前提に入れます。賃金を下げるのではなく、作業の時間を減らす方向で考えると、スタッフの離職も防ぎやすくなります。
今の固定費と会員数を入れ、「固定費の削減」の欄に下げられそうな金額を入れると、値上げや退会の改善と並べて利益の増え方を比べられます。固定費を下げるのと売上を伸ばすのと、どちらが効くかを確かめてください。
収益改善シミュレーションを無料で使う電気代とシステム:すぐ見直せる2つ
電気代とシステムの月額は、契約の縛りが比較的弱く、早く手をつけやすい費用です。
| 費用 | 見直す点 | 確かめること |
|---|---|---|
| 電気の契約 | 電力会社や料金のメニューを比べる | 契約期間・解約金、基本料金の決まり方 |
| 照明・空調 | 古い照明や空調を省エネの機器に入れ替える | 入れ替えの費用を何か月で取り戻せるか |
| 営業時間と空調の運転 | 人の少ない時間の空調・照明の設定を見直す | 会員の快適さ、熱中症の対策 |
| システム | 予約・決済・入退館・会員管理で機能が重なる契約をまとめる | データの移し替え、解約の時期 |
資源エネルギー庁の案内(2026年10月23日確認)では、2016年4月1日から電気の小売りが全面自由化され、家庭や商店などの「低圧」の区分でも電力会社や料金メニューを選べるようになったとされています。物件によっては建物全体でまとめて電気を受けていて、テナントが自分で電力会社を選べないこともあるため、貸し主や管理会社に確かめてから比べましょう。
マシンリース:満了の時期に効く見直し
マシンリースは、期間の途中で下げるのが難しい費用です。リース事業協会の「リース契約書の主な条項」(2026年10月23日確認)では、リース契約は契約に定める場合を除き解除できないとされ、期間の満了前に同じ物件で新たに契約する再リースの考え方も示されています。
- 満了が近いマシンは、再リースの料金・買い取り・新しい機種への入れ替えを比べる
- 使用率の低いマシンは、満了時に台数を減らすか、人気の機種に入れ替える
- 新しく入れる設備は、リースと購入を比べる。購入なら、青色申告の中小企業者等が令和8年4月1日以後に取得した1個40万円未満の資産は、少額減価償却資産の特例で取得した年の費用にできる場合がある
マシンの台数を減らすと、混雑やピークの待ち時間で退会が増えることがあります。時間帯ごとの使用状況を確かめてから決め、税務上の扱いは税理士に確認しましょう。
よくある質問
ジムの固定費で、最初に見直すべきものは何ですか?
使っていない契約や重なっているシステムなど、会員に見えない費用からです。次に、契約の更新が近い順に、電気・清掃・家賃・リースを見直します。
家賃の値下げ交渉はいつするのがよいですか?
契約の更新の前が一般的です。周辺の家賃の相場や、自分の入居の長さ・支払いの実績を材料にして相談します。契約の内容は不動産会社や弁護士に確認してください。
マシンリースを途中でやめることはできますか?
リース事業協会が示す主な条項では、契約に定める場合を除き解除できないとされています。途中で返す場合の扱いは自分の契約書で確かめ、リース会社に相談してください。
出典
- 資源エネルギー庁「電力の小売全面自由化って何?」(2026年10月23日確認)
- 公益社団法人リース事業協会「リース契約書の主な条項」(2026年10月23日確認)
- 国税庁 タックスアンサーNo.2100「減価償却のあらまし」(2026年10月23日確認)
- ジム開業ナビ「ジム開業の費用」試算モデル(2026年10月)
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