【会費が92.0%】ジムの売上構成は?統計の内訳と自分の店の分解式
ジムの売上構成は、多くの店で月会費が柱になり、そこにパーソナル指導・スクール・物販・ビジター利用などが上乗せされる形です。経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」の2024年の値では、調査対象のフィットネスクラブの売上約2,910億円のうち会費収入が92.0%、利用料金収入が4.3%、食堂・売店が3.7%でした(上位企業中心の調査で市場全体ではありません)。自分のジムでは、売上を「会員数 × 客単価」と「会費以外の売上」に分けて記録すると、どこを伸ばせば利益が増えるかが見えてきます。
フィットネスクラブの売上の内訳(2024年)
統計で見るジムの売上構成:会費が9割を超える
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」は、フィットネスクラブの売上を会費収入・利用料金収入・食堂や売店の売上に分けて集計しています。この調査は2024年12月分で終わり、2025年1月分から総務省「サービス産業動態統計調査」に統合されました。上位の企業(売上の約7割)を対象にした調査のため、市場全体の値ではない点に注意してください。
| 項目(2024年) | 金額 | 売上に占める割合 |
|---|---|---|
| 売上高の合計 | 2,910億3,800万円 | 100% |
| 会費収入(フィットネスクラブ) | 1,868億5,800万円 | 64.2% |
| 会費収入(スクール) | 810億3,500万円 | 27.8% |
| 利用料金収入 | 124億9,300万円 | 4.3% |
| 食堂・売店の売上(直営) | 106億5,200万円 | 3.7% |
調査の区分には「パーソナル指導」という項目はありません。大型の総合クラブ(プール・スタジオ・スクールを持つ店)が多く含まれるため、24時間ジムやパーソナルジムの売上構成とはずれます。業界全体の「形」をつかむ参考として使い、自分の店の目標は自分の数字で立ててください。
業態で変わる売上の柱
同じジムでも、業態によって売上の柱が違います。下の表は売上の項目と、どの業態で柱になりやすいかの整理です(割合の数字ではなく、考え方の整理)。
| 売上の項目 | 中身 | 柱になりやすい業態 |
|---|---|---|
| 月会費 | 通い放題・回数制のプラン、家族・法人プラン | 24時間ジム・総合ジム・スタジオ |
| パーソナル指導 | 回数券・コース・月額の指導料 | パーソナルジム、総合ジムの上乗せ |
| スクール・レッスン | 子ども向け・初心者向けの教室、少人数レッスン | 総合ジム・スタジオ・キッズ |
| 入会金・事務手数料 | 入会時の一度だけの収入 | すべて(キャンペーンで減りやすい) |
| ビジター・都度利用 | 1回ごとの利用料 | 駅前・観光地・ドロップイン可の店 |
| 物販 | プロテイン・サプリメント・ウェア・グッズ | すべて(来館の多い店ほど伸びやすい) |
| 付帯サービス | 有料ロッカー・レンタル・スペース貸し | すべて |
自分のジムの売上構成をつかむ:分解の式
売上は項目ごとに掛け算に分けると、どの数字を動かせばよいかがわかります。
- 月会費 = 在籍会員数 × 平均の月会費(割引後)
- パーソナル = 月のセッション数 × 1セッションあたりの単価
- 物販 = 月の来館数 × 購入する人の割合 × 1回の購入額
- 入会金 = 月の入会数 × 実際に受け取った入会金(無料キャンペーン分を除く)
売上のほとんどは月会費です。例で内訳を見ます。
| 売上の種類 | 前提 | 月の売上 |
|---|---|---|
| 月会費 | 会員300人・平均の月会費7,000円 | 210万円 |
| パーソナル | 月40回×6,000円 | 24万円 |
| 物販 | 来館3,000回×5%×2,500円 | 37.5万円 |
売上の約77%が月会費になります(数字はすべて計算のための例)。
同じ例で会員数が1割減ると月会費は21万円減り、物販とパーソナルを足しても埋めるのは簡単ではありません。会費以外の売上は「上乗せ」で、柱は会員数と退会率だとわかります。
参考に、上の統計(2024年)で売上の合計を12か月と12月末の会員数(2,882,341人)で割ると、会員1人あたり月約8,400円の売上になります。年の平均の会員数ではなく年末の値で割った目安で、大型の総合クラブを多く含む値です。
会員数・平均会費・会費以外の売上を入れると、どの項目を少し伸ばしたときに利益がいちばん動くかを試算できます。売上構成の分解と合わせて使ってください。
収益改善シミュレーションを無料で使う売上構成を見直すときの注意
- 利益で比べる:物販は仕入れが、パーソナルはトレーナーの人件費がかかります。売上の大きさではなく、項目ごとの粗利で比べます。
- 会員の体験を崩さない:物販の声かけやパーソナルの案内が強すぎると、退会の理由になることがあります。
- 表示のルールを守る:料金やキャンペーンの表示は景品表示法、Web申込は特定商取引法の通信販売の表示に気をつけます。サプリメントの効果をうたう表現は、薬機法・健康増進法の確認が必要です。
- 毎月同じ形で記録する:項目の分け方を途中で変えると比べられません。会計ソフトの勘定科目や補助科目をそろえておきます。
よくある質問
ジムの売上は月会費以外に何がありますか?
パーソナル指導、スクールやレッスン、入会金・事務手数料、ビジター利用、物販、有料ロッカーなどがあります。統計では会費以外は合わせて1割に届きませんが(2024年)、小さなジムではパーソナルや物販が利益の差を作ることがあります。
物販の売上はどのくらいを目指せばよいですか?
決まった目安の数字はありません。統計の「食堂・売店」は売上の3.7%(2024年)ですが、大型クラブの直営の食堂を含む値です。自分の店では、来館数 × 購入する人の割合 × 購入額で目標を立て、粗利で判断してください。
パーソナルの売上を増やすと利益は増えますか?
トレーナーへの報酬や人件費を引いた残りが利益です。予約が埋まらない時間にも人件費がかかる形だと、売上が増えても利益が増えにくくなります。稼働率と1セッションあたりの粗利で確かめてください。
出典
- 経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」長期データ(フィットネスクラブ)(2026年10月23日確認)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」(2026年10月23日確認)
- ジム開業ナビ「ジム開業の費用」試算モデル(2026年10月)
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