【採用前に決める4つ】ジムのスタッフ採用の方法|募集の窓口と人数の決め方
ジムのスタッフ採用は、募集を出す前に「任せる仕事」「働く時間帯」「雇用か業務委託か」「給与と人件費の上限」の4つを決めることから始まります。これが決まっていないと、求人の書き方も面接で見る点もぶれてしまいます。募集の窓口は、ハローワーク・求人サイト・自社サイトやSNS・会員や知人の紹介などを、職種と急ぎ具合で組み合わせます。募集や契約のときには、職業安定法と労働基準法で決められた労働条件の明示が必要です。
募集を出す前に決める4つ
- 受付・入会手続き
- 清掃・器具の点検
- トレーニング指導
- 有人にする時間
- 同時に必要な人数
- 土日・夜の担当
- 正社員・パート・アルバイト
- 業務委託(トレーナーなど)
- 時給・月給の範囲
- 人件費の月の上限
- 社会保険・労働保険
採用の前に決めること:仕事・時間・契約・お金
「人が足りないから募集する」ではなく、「この時間帯に、この仕事を、この条件で任せる人が何人いるか」を先に言葉にします。決めた内容は、そのまま求人票と労働条件通知書の中身になります。
| 決めること | ジムでの例 | 決めておく理由 |
|---|---|---|
| 任せる仕事と範囲 | 受付・入会手続き・館内の清掃。指導はしない | 求人で仕事内容を明示する必要があるため |
| 働く時間帯と日数 | 平日17〜22時のうち4時間、週3日 | シフトの穴を埋める人を選ぶため |
| 契約の形 | 受付はパート、指導は業務委託のトレーナー | 雇用と業務委託では守る法律と手続きが変わる |
| 給与の範囲 | 時給◯円〜◯円、経験で決める | 最低賃金を下回らず、人件費の上限に収めるため |
| 試用期間 | 3か月、条件は本採用と同じ | 求人で試用期間を明示する必要があるため |
| 育てる人 | 最初の2週間は店長が一緒に入る | 辞めにくい立ち上がりをつくるため |
雇用か業務委託かは、呼び方ではなく働き方の実態で判断されることがあります。シフトや仕事のやり方を細かく指示するなら雇用として考えるのが基本です。迷う場合は社会保険労務士に確認してください。
採用の方法を比べる:ハローワーク・求人サイト・紹介
募集の窓口はひとつに絞る必要はありません。職種と急ぎ具合で組み合わせます。
| 方法 | 特徴 | 向いている職種 |
|---|---|---|
| ハローワーク | 事業所の所在地を管轄するハローワークで申し込み、求人は全国のハローワークとハローワークインターネットサービスで公開される。外観や職場の画像などのPR情報も載せられる | 受付・清掃・正社員の店長候補 |
| 求人サイト・求人情報誌 | 見る人が多く、地域や職種で探されやすい。掲載の料金と条件はサービスごとに違う | アルバイト・パート |
| 自社サイト・SNS | ジムの雰囲気や会員の様子(写真は同意を取る)を伝えやすい。費用は抑えられる | トレーナー・インストラクター |
| 会員・知人・スタッフの紹介 | ジムを知っている人が来るので合う人を見つけやすい。断りにくさに注意 | 受付・トレーナー |
| 専門学校・大学の求人窓口 | 運動や健康を学ぶ学生に届く。受け付けの方法は学校ごとに違う | アルバイト・新卒 |
ハローワークでは、地域の職種別の求人数・求職者数のデータの提供や、賃金・就業時間など求人条件の相談も受けられると案内されています(ハローワークインターネットサービス、2026年10月23日確認)。初めて採用するときは、条件の決め方を相談してから求人を出すのも一つの方法です。
人を増やす前に、その人件費で利益がどう変わるかを見ておきましょう。会員数・月会費・固定費を入れると、新規入会やパーソナルを増やす打ち手ごとに利益の変化を24か月で比べられます。
収益改善シミュレーションを無料で使う募集から契約までに守ること
採用では、募集の段階と契約の段階のそれぞれで、条件を示す決まりがあります。下の表は確認の入口として使い、具体的な書き方は社会保険労務士や労働局に確認してください。
| 場面 | 条文で確かめたこと(2026年10月23日確認) | やること |
|---|---|---|
| 募集するとき | 職業安定法第5条の3。募集を行う者は、従事すべき業務の内容と賃金・労働時間などの労働条件を明示する | 求人票に仕事内容・給与・時間・場所などを書く |
| 求人を広告するとき | 職業安定法第5条の4。虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしない。正確で最新の内容に保つ | 募集を締め切ったら掲載を止め、条件が変われば直す |
| 年齢・性別 | 労働施策総合推進法第9条(年齢にかかわりない均等な機会)、男女雇用機会均等法第5条(性別にかかわりない均等な機会) | 「◯歳まで」「女性のみ」などと書かない。例外に当たるかは労働局に確認 |
| 応募者の情報 | 職業安定法第5条の5。業務の目的の達成に必要な範囲で、目的を明らかにして集め、使う | 履歴書の保管と廃棄の方法を決めておく |
| 契約するとき | 労働基準法第15条・施行規則第5条。賃金・労働時間など決められた事項を書面などで明示する | 労働条件通知書を渡す |
何人採用するか:営業時間と人件費から逆算する
採用する人数は、有人にする時間と、1人が働ける時間から逆算します。
- 月に必要な延べ勤務時間 = 有人にする1日の時間 × 同時に必要な人数 × 営業日数
- 必要な人数 = 月に必要な延べ勤務時間 ÷ 1人の月の勤務時間
例として、平日と土日あわせて毎日8時間を1人体制で有人にし、30日営業するなら延べ240時間です。週3日・1日5時間(月およそ60時間)のパートで埋めるなら4人、休みや急な欠勤の分を考えて5人ほどが目安になります(数字は計算のための例です)。
ジム開業ナビの試算モデル(2026年10月)では、24時間ジム30坪の月の人件費は40万円です。この枠に収まるかを、時給 × 延べ勤務時間で確かめます。マシンはリース、税・借入の返済は含まない試算で、実際の費用は物件・地域・見積もりで変わります。人を増やすぶん、月会費の売上で何人分の会員が必要になるかは、損益分岐の式(毎月の固定費 ÷(月会費 − 会員1人あたりの変動費))で確かめられます。
よくある質問
ジムのスタッフはどこで募集するのがよいですか?
受付やパートは求人サイトやハローワーク、トレーナーは自社サイト・SNSや紹介、と職種で使い分けるのが一般的です。急ぎのときは複数の窓口を同時に使います。
スタッフを雇うときに必要な手続きは何ですか?
労働条件の明示のほか、条件によって労働保険・社会保険の手続きが必要になります。人数や働き方で変わるため、社会保険労務士や労働基準監督署・ハローワーク・年金事務所に確認してください。
未経験の人を採用しても大丈夫ですか?
受付や清掃は、手順書と研修があれば未経験でも任せやすい仕事です。指導をする職種は、経験や資格をどこまで求めるかを求人の段階で決めておきましょう。
トレーナーは雇用と業務委託のどちらがよいですか?
働く時間や指導の方法をジムが細かく決めるなら雇用、トレーナーが自分の裁量で指導するなら業務委託が考えられます。実態で判断されることがあるので、社会保険労務士に確認してください。
出典
- ハローワークインターネットサービス「初めてご利用になる求人者の方へ」(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「職業安定法」第5条の3〜第5条の5(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「労働基準法」第15条(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「労働施策総合推進法」第9条(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「男女雇用機会均等法」第5条(2026年10月23日確認)
- ジム開業ナビ「ジム開業の費用」試算モデル(2026年10月)
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