【8〜12回】ダブルプログレッションの回し方と総負荷量が下がる日
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「重量を上げたら、総負荷量がガクッと下がった。失敗したのだろうか」。ダブルプログレッションを始めた人が、最初につまずく点です。実際の記録を計算して、その動きを確かめます。
ダブルプログレッションは、回数の範囲を決めて、全セットが上限に届いたら重量を上げる方法です。
- 例は、45kgで8〜12回を3セット行う種目です
- 6回目の記録で、総負荷量は1,620kgまで伸びます
- 47.5kgに上げた直後は、1,140kgに下がります
- この下がり方は失敗ではなく、仕組み上の動きです
前回の重量と回数が記録画面に出るので、上限に届いたかを毎回すぐに確かめられます。ダウンロードは無料です。
Souhukaを無料でダウンロードするAndroid版はGoogle Playから。登録なしで試すならブラウザ版の総負荷量計算へ。
ラットプルダウン45kgで8〜12回、3セットの総負荷量の推移
この記事でわかること
- ダブルプログレッションの回し方
- 6回分の記録と、総負荷量の動き
- 重量を上げる条件と、戻す条件
- この方法の弱点と、向かない人
ダブルプログレッションとは?8〜12回の範囲で回す
やり方は、2段階です。まず回数の範囲を決めます。そして全セットが上限に届いたら、重量を上げます。
- 回数の範囲を決めます。ここでは8〜12回です
- 同じ重量で、回数を少しずつ増やします
- 全セットが12回に届いたら、次の回から重量を上げます
- 重量を上げたら、8回前後に戻って、また増やします
8〜12回は、筋肥大でよく使われる範囲です。米NSCAの教材は、1RMの67〜85%で6〜12回を筋肥大の目安としています。ただし追い込み度をそろえれば、もっと幅広い回数でも筋肥大が狙えるという見解もあります。
この方法そのものを直接比べた研究は、今回確認できていません。根拠にしたのは、重量を上げる方法と、回数を増やす方法を比べた試験です。経験者43人の8週間の試験で、筋肉の厚みはほぼ同じでした。詳しくは重量と回数の漸進を比べた試験の解説にあります。
6回分の記録で見る総負荷量の動き
ラットプルダウン45kgで、3セットの記録です。回数の内訳と、総負荷量を並べました。
| 回 | 重量 | 回数 | 総負荷量 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 45kg | 8・8・8 | 1,080kg |
| 2回目 | 45kg | 9・8・8 | 1,125kg |
| 3回目 | 45kg | 10・9・8 | 1,215kg |
| 4回目 | 45kg | 11・10・9 | 1,350kg |
| 5回目 | 45kg | 12・11・10 | 1,485kg |
| 6回目 | 45kg | 12・12・12 | 1,620kg |
| 7回目 | 47.5kg | 8・8・8 | 1,140kg |
検算します。45×24=1,080、45×36=1,620、47.5×24=1,140です。6回目から7回目で、(1,620−1,140)÷1,620=29.6%下がります。
ここが、この方法の面白いところです。重量を上げると、回数が8回に戻るため、総負荷量は一度下がります。
ただし、始点どうしで比べると、7回目は1回目より60kg多く、5.6%の伸びです。同じ「8・8・8」で、重さが2.5kg上がっているからです。
前回比だけを見ると、落ち込みに驚きます。サイクルの始点どうしを比べると、ちゃんと伸びています。手計算は、登録なしで総負荷量を計算するブラウザ版でも確かめられます。
重量を上げるタイミングと、戻す条件
重量を上げる条件は、シンプルです。全セットが上限の12回に届いたときです。1セットでも届かなかった日は、同じ重量で続けます。
2.5kgという上げ幅も、種目によって重く感じます。45kgの2.5kgは約5.6%です。マシンの刻みが5kgなら、約11%の上げ幅になります。上げ幅が大きいときは、回数の範囲の下限を7回に下げて、様子を見ます。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 全セットが12回に届いた | 次回から重量を上げる |
| 上げた直後に、8回に届かない | 前の重量に戻して、回数を伸ばし直す |
| 2回続けて回数が増えない | 睡眠と休養を見直す。軽い週も検討する |
| 痛みや違和感がある | 重量を上げず、中止して専門家に相談する |
軽い週の入れ方は、デロードの解説が参考になります。重量や回数以外の上げ方は、プログレッシブオーバーロードの5つの方法の記事にまとめています。
Souhukaでは、前回の重量と回数が記録画面に出ます。「全セットが12回に届いたか」を、入力しながら確かめられます。
弱点と、向かない人
- 重い多関節種目では、上げ幅が大きすぎて、回数の範囲に戻すのが難しい場合があります
- 最大筋力を伸ばしたい人は、低回数の重い重量も組み合わせたほうが有利です
- 1種目ずつ記録を覚えておく必要があるため、記録をつけない人には向きません
- ダンベルの刻みが粗い環境では、回数の範囲を広げる工夫が必要です
痛みがあるときは、上げずに中止して、医師や理学療法士に相談してください。
よくある質問
ダブルプログレッションの回数の範囲は何回がよいですか
筋肥大なら8〜12回が使いやすいです。ただし6〜20回など、幅広い範囲でも筋肥大は狙えます。種目の特性や、関節への負担で選んでください。
全セットが上限に届かないと重量は上げられませんか
基本はそうです。1セットでも届かなければ、同じ重量で続けます。ただし2回続けて増えないなら、休養などを見直します。
重量を上げたら総負荷量が下がったのは失敗ですか
失敗ではありません。回数が下限に戻るため、一時的に下がるのは自然です。サイクルの始点どうしで、伸びているかを確認します。
ダブルプログレッションは初心者にも向きますか
向きます。ただし、フォームを覚える最初の数週間は、回数の範囲を広めに取って、フォームを優先してください。
まとめ
- ダブルプログレッションは、回数の範囲を決めて、上限に届いたら重量を上げます
- 45kgの例では、6回目に1,620kgまで伸びます
- 47.5kgに上げた直後は、1,140kgと29.6%下がります
- 始点どうしで比べると、1,080kgから1,140kgへ5.6%伸びています
上限に届いたかを、前回の重量と回数を見ながら確かめられます。記録は重量・回数・セットを入れるだけです。
Souhukaで記録を始めて前回比を見るAndroid版はGoogle Playから。登録なしで試すならブラウザ版の総負荷量計算へ。
出典
- Plotkin DL ほか、PeerJ 10:e14142(2022年)重量と回数の漸進の比較、経験者43人(2026年10月確認)
- NSCAのレップ数と負荷の目安。KINNIKU TIMESの解説記事で内容を確認(2026年10月確認)
- ACSM「ACSM Unveils Landmark 2026 Resistance Training Guidelines」(2026年10月確認)