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TUTと総負荷量の違い、ゆっくり挙げる意味はあるか

【計算例つき】TUTと総負荷量の違い、ゆっくり挙げる意味はあるか

「ゆっくり挙げるほどTUTが伸びて効く」と聞いて、総負荷量との関係が気になっていませんか。この記事では、2つの数字の違いと、記録での使い分けを計算例で整理します。

TUTは動作にかけた合計秒数、総負荷量は持ち上げた重さの合計で、別々の物差しです。

  • TUTは「1回の秒数×回数」で出し、重さは入りません
  • 総負荷量は重量×回数×セット数で、秒数は入りません
  • 1回0.5〜8秒の範囲なら、筋肥大に差はなかったとメタ分析は報告しています
  • 10秒を超える超スロー法は、筋肥大には不利だと指摘されています

重量・回数・セットを入れるだけで総負荷量を自動計算します。テンポを変えた週の前回比も、記録画面で確かめられます。ダウンロードは無料です。

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同じ3セットでも、テンポで変わる2つの数字(ベンチプレスの計算例)

1セットのTUT×3セット(秒)

ふつう(3秒/回)
90秒
スロー(5秒/回)
120秒
速め(1秒/回)
30秒

総負荷量(kg)

ふつう(60kg)
1,800kg
スロー(50kg)
1,200kg
速め(60kg)
1,800kg
出典・作図: FITPEAK × Souhuka(計算例。スローは重量が下がる仮定。本文の表と同じ数字)

この記事でわかること

  • TUTの数え方と、総負荷量との違い
  • テンポを変えたときの2つの数字の動き方
  • 1回の秒数と筋肥大の関係を調べた研究
  • TUTを記録に使う場面と、向かない人

TUTとは何か、総負荷量とどこが違うか

TUTは「Time Under Tension」の略で、筋肉に力がかかり続ける時間のことです。この記事では、1セットで動作にかけた合計秒数として扱います。

数え方は簡単です。挙げるのに1秒、下ろすのに2秒かけるなら、1回は3秒です。10回なら、1セットのTUTは30秒になります。

項目 TUT 総負荷量
計算 1回の秒数×回数 重量×回数×セット数
単位 秒 kg
重さ 入らない 入る
測る道具 タイマー 記録だけでよい

TUTには重さが入らないので、軽い重量で長く動かすだけでも数字は大きくなります。反対に、総負荷量には秒数が入らないので、動作の速さは見えません。

テンポ3パターンのTUTと総負荷量を計算する

ベンチプレスで、10回×3セットを3つのテンポで行ったとします。スローのときは扱える重量が下がる、という仮定を置きます。

テンポ 1セットのTUT 3セットのTUT 総負荷量
速め(1秒/回)60kg×10回 10秒 30秒 1,800kg
ふつう(3秒/回)60kg×10回 30秒 90秒 1,800kg
スロー(5秒/回)50kg×8回 40秒 120秒 1,200kg

検算します。ふつうは3秒×10回で、1セット30秒です。スローは5秒×8回で、1セット40秒になります。

総負荷量は、ふつうが60×10×3=1,800kgです。スローは50×8×3=1,200kgで、ふつうの3分の2に下がります。

ここが大切な点です。TUTを伸ばすためにテンポを遅くすると、重量と回数が下がり、総負荷量は減ることがあります。2つの数字は、同じ向きに動くとは限りません。

研究が示すTUTの目安(1回0.5〜8秒)

1回にかける秒数と筋肥大の関係は、メタ分析で調べられています。結果を表にまとめます。

研究 対象 わかったこと
Schoenfeld他(2015年) 8件の研究を統合 1回0.5〜8秒の範囲で筋肥大は同等
同上 10秒超の超スロー 筋肥大の面で劣ると指摘
Enes他(2025年) 14試験・278人 約3.5秒と約1秒で差は明確でない

2015年の論文は、筋肥大が目的なら幅広い秒数を選べる、とまとめています。10秒超で不利になる背景には、扱える重量が大きく下がることがあると考えられます。

弱点もあります。2015年の分析の多くは、反復を限界まで行う条件でした。余力を残す一般的なやり方で同じになるかは、この結果だけでは言えません。

2025年のメタ分析も、比べた「遅い」テンポは最長4.5秒でした。10秒以上かける方法は、その結論の範囲外です。詳しくはテンポと筋肥大のメタ分析の解説にあります。

TUTを記録に使う場面と向かない人

研究の結果を踏まえると、TUTは毎回記録する数字ではありません。使うのは次の場面です。

  • 動作が速すぎて、反動に頼っていないか確かめたいとき
  • 種目を変えたあとで、同じテンポにそろえたいとき
  • 停滞したときに、重量以外の条件を見直したいとき

おすすめの運用は、普段は総負荷量だけを記録することです。月に1回だけ、1セットをタイマーで測ってテンポを確かめます。

向かない人もいます。秒数を気にしすぎてフォームや呼吸が乱れる人は、TUTを測らないほうが安全です。痛みがあるときは、数字より先にトレーニングを中止してください。

この確認は、Souhukaの前回比で行えます。記録画面に前回の重量と回数が出るので、テンポを遅くした週に重量や回数が落ちていないかがすぐにわかります。手計算なら、登録なしで総負荷量を計算するブラウザ版も使えます。

総負荷量は同じ重量でも回数で変わります。重量と回数のどちらを伸ばすかは重量を上げず回数を増やした試験の解説が参考になります。

よくある質問

TUTは何秒を目安にすればよいですか

決まった正解はありません。メタ分析では、1回0.5〜8秒の範囲で筋肥大に差はありませんでした。1〜4秒の一般的なテンポなら十分に範囲内です。

TUTを増やすと総負荷量も増えますか

増えるとは限りません。テンポを遅くして重量や回数が下がると、TUTは伸びても総負荷量は減ります。上の例では1,800kgが1,200kgになりました。

ゆっくり挙げると筋肉に効く感じが強いのはなぜですか

筋肉が動作中ずっと力を出し続けるため、感覚としては強く感じます。ただし、感じ方と筋肥大の大きさは別の話です。研究では、秒数による明確な差は出ていません。

TUTと総負荷量はどちらを記録すべきですか

まず総負荷量です。重量と回数の記録だけでできて、前回との比較に向いています。TUTは補助として、必要なときだけ測ります。

まとめ

  • TUTは動作の合計秒数、総負荷量は重さの合計で、別の物差しです
  • テンポを遅くすると、TUTが増えて総負荷量が減ることがあります
  • 1回0.5〜8秒なら、筋肥大に差はないと報告されています
  • 普段は総負荷量を記録し、TUTは月1回の確認で十分です

記録を始めると、前回の重量と回数が記録画面に出ます。テンポを変えても総負荷量が落ちていないか、数字で確かめられます。

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出典

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