【成分表で比較】ダイエット中の油は控えるべき?種類で変わらないカロリーと量の決め方
ダイエット中の油は、ゼロにする必要はありませんが、量を決めて使うのがコツです。食品成分表では、調合油(サラダ油)は可食部100gあたり886kcal、オリーブ油は894kcal、ごま油は890kcalで、種類によるエネルギーの差はわずかです。10gあたりでは約89kcalになり、ごはん(10gあたり15.6kcal)の5倍以上です。「どの油か」より「何g使うか」で考えましょう。
油10gあたりのエネルギー(成分表の値からFITPEAKが計算)
油の種類ごとのエネルギー(可食部100gあたり)
文部科学省の食品成分データベースで、料理によく使われる油を確かめると次のとおりです(食品成分データベース「調合油」)。どの油も脂質がほぼ100gで、エネルギーは850〜900kcal前後に収まります。
| 油 | エネルギー(100g) | 脂質(100g) | 10gあたり |
|---|---|---|---|
| 調合油(サラダ油) | 886kcal | 100.0g | 88.6kcal |
| オリーブ油 | 894kcal | 100.0g | 89.4kcal |
| ごま油 | 890kcal | 100.0g | 89.0kcal |
| 米ぬか油 | 880kcal | 100.0g | 88.0kcal |
| 大豆油 | 885kcal | 100.0g | 88.5kcal |
| なたね油 | 887kcal | 100.0g | 88.7kcal |
| やし油 | 889kcal | 100.0g | 88.9kcal |
| えごま油 | 897kcal | 100.0g | 89.7kcal |
| あまに油 | 897kcal | 100.0g | 89.7kcal |
成分表の「やし油」は、ココナッツオイルとして売られている油にあたるヤシの実の油です。それでもエネルギーはほかの油と同程度で、「この油なら量を気にしなくてよい」と言える数字は、成分表にはありません。なお、MCTオイルなど成分表に項目がない油の数字は、ここでは書きません。商品の栄養成分表示で確認してください。
バターやマーガリンは水分などを含むため、油そのものよりエネルギーが低めです。ただし、同じ重さで比べた場合の話で、使う量が多ければ合計は増えます。
| 油脂 | エネルギー(100g) | 脂質(100g) |
|---|---|---|
| 有塩バター(無発酵) | 700kcal | 81.0g |
| マーガリン(家庭用・有塩) | 715kcal | 83.1g |
| ファットスプレッド | 579kcal | 69.1g |
| ごはん(精白米) | 156kcal | 0.3g |
油は減らしすぎなくてよい?目標量と研究
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の脂質の目標量は、総エネルギー摂取量の20〜30%とされています(日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント)。下限は必須脂肪酸の目安量を下回らないように、上限は飽和脂肪酸の目標量を考えて設定されたと説明されています。つまり、油をゼロにするのではなく、一定の範囲におさめる考え方です。
たとえば1日の摂取エネルギーが2,000kcalの人なら、脂質は400〜600kcal分です。脂質1gを約9kcalとして換算すると、およそ44〜67gになります(FITPEAKが計算した一例で、あなたの目安ではありません)。この中には、肉・魚・卵・乳製品・ナッツなど、食品にもともと含まれる脂質も入ります。
脂質を減らす食事が、体重を減らすうえで特に有利かどうかも調べられています。長期(1年以上)の無作為化比較試験をまとめたメタ分析(Tobias 2015、Lancet Diabetes & Endocrinology)では、低脂質の食事は、ほかの食事法と同じ程度の強さで比べると、体重の減り方に差がありませんでした。通常の食事と比べたときだけ、体重が多く減ったという結果です。ただし、研究ごとのばらつきが大きく、食事の内容や続けやすさは人によって違います。
| 確かめたいこと | わかっていること |
|---|---|
| 油の種類でエネルギーは違う? | 成分表では880〜900kcal前後で、差はわずか |
| 油は完全にやめたほうがよい? | 目標量は総エネルギーの20〜30%。必須脂肪酸のため、ゼロにする設計ではない |
| 低脂質の食事は体重を減らしやすい? | ほかの食事法と比べて差がなかった(メタ分析)。通常の食事と比べると減った |
油の量を整える具体的な方法
油は少量でもエネルギーが高いため、使う量を見える形にするのが近道です。次のような方法があります。
- 一度はかりで量る:いつも使う量を、キッチンスケールで10gずつ量ってみます。10gは約89kcalなので、実際の量がわかると、見当がつきます。
- 油を使わない調理に替える:ゆでる・蒸す・電子レンジを使う調理は、油を足さないぶん、エネルギーを増やしません。
- 炒め物は少量の油で:焦げつきにくい加工のフライパンなら、油の量を減らしやすくなります。
- 見えない油にも気をつける:揚げ物、ドレッシング、マヨネーズ、バター、加工食品には、油が含まれます。
| 場面 | 考え方 |
|---|---|
| 炒め物 | 使う油を量ってから入れる。足りないときは水や蒸し焼きで調整 |
| サラダ | ドレッシングは、かける量を決める。成分表示で1回分のエネルギーを確認 |
| 揚げ物 | 衣と油を吸うため、エネルギーが増えやすい。回数と量を決める |
| パン・トースト | バターやマーガリンを塗る量を決める |
揚げ物の考え方はダイエット中の揚げ物で、オリーブオイルはダイエット中のオリーブオイルで、それぞれ詳しく扱っています。
脂質異常症、膵臓や胆のうの病気、糖尿病などで油の量を指示されている人は、この記事の目安より、医師や管理栄養士の指示を優先してください。
油の量は、毎日の食事を細かく記録しないと見落としがちです。食事の見直しまで相談したい場合は、食事指導のあるパーソナルジムも選択肢になります。比較はダイエット向けパーソナルジムのおすすめにまとめています。
よくある質問
サラダ油とオリーブオイルは、どちらが太りにくいですか?
成分表では、調合油が100gあたり886kcal、オリーブ油が894kcalで、ほぼ同じです。太りにくさを分ける数字は、成分表からは確認できません。種類より、使う量を決めるほうが影響が大きいと考えられます。
油は完全にやめたほうが痩せますか?
食事摂取基準では、脂質の目標量は総エネルギーの20〜30%とされています。ゼロにすることは想定されていません。体重の変化も、食事全体のエネルギーで決まります。
ココナッツオイルやMCTオイルなら、量を気にしなくてよいですか?
成分表では、やし油(ココナッツオイル)は100gあたり889kcalで、ほかの油と同程度です。MCTオイルは成分表に項目がないため、数字は書けません。商品の栄養成分表示で確認し、量は決めて使いましょう。
1日に使ってよい油の量は何gですか?
油だけの基準はありません。食事摂取基準は、脂質全体を総エネルギーの20〜30%と示しています。食品にもともと含まれる脂質も数えるため、油の量だけで決めることはできません。
油を使わないほうがよい料理はありますか?
決まりはありません。ゆでる・蒸す・焼くなど、油を足さなくても作れる料理は、そのぶん油のエネルギーを減らせます。味や続けやすさも大切に選んでください。
出典
- 文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)。調合油、オリーブ油、ごま油、米ぬか油、大豆油、なたね油、やし油、えごま油、あまに油、有塩バター、マーガリン、ファットスプレッド、精白米めしの可食部100gあたりの値
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント」(脂質の目標量)
- Tobias DK, et al. Effect of low-fat diet interventions versus other diet interventions on long-term weight change in adults: a systematic review and meta-analysis. Lancet Diabetes Endocrinol. 2015;3(12):968-979.
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