HMBで50歳以上の筋肉量1.56kg増、21件のRCT分析で判明
50歳以上を対象にした21件のランダム化比較試験のメタ分析で、HMB(βヒドロキβメチル酌酸)の摂取により骨格筋量が平均1.56kg増加したことが分かった。
研究は2025年4月、学術誌「Frontiers in Nutrition」に掲載され、握力や歩行速度の改善も確認された。
50歳以上を対象にHMB(βヒドロキβメチル酌酸)サプリメントの効果を調べた21件のランダム化比較試験を統合したメタ分析で、摂取群は骨格筋量が平均1.56kg多く増加したことが、2025年4月3日に学術誌「Frontiers in Nutrition」に掲載された論文で報告された。解析対象は合計1,935人(介入群967人・対照群968人)である。
どんな研究か
研究を行ったのはNan Li氏、Shanbin Chen氏、Yuxi He氏らの研究チームで、学術誌「Frontiers in Nutrition」に掲載された。50歳以上を対象にHMBの経口摂取を検証したランダム化比較試験(RCT)21件を統合し、介入群967人・対照群968人、合計1,935人分のデータを分析したメタ分析である。
HMBとは、分岐鎖アミノ酸の一種であるロイシンが体内で代謝される際に作られる物質で、筋タンパク質の分解を抑える働きが報告されている栄養成分である。
筋肉量・筋力・身体機能はどう改善したか
| 指標 | HMB摂取群の変化(対照群との比較) |
|---|---|
| 四肢骨格筋量 | +1.56kg |
| 除脂肪量(リーンマス) | +0.28kg |
| 握力 | +0.54kg |
| 5回椅子立ち上がりテスト | -0.73秒(速くなった) |
| 歩行速度 | +0.06m/s |
いずれの指標も対照群に比べてHMB摂取群で有意な改善が示された。特に四肢骨格筋量の1.56kg増という数値は 50歳以降に進む筋肉量の減少(サルコペニア)を考えるうえで注目される結果である。
どのくらいの量をどう摂ればよいのか
論文では、効果を得るための目安として「1日3gを12週間以上繼続すること」を挙げている。今回の解析に含まれた21件のRCTは摂取期間や対象者の健康状態が一様ではないため、著者らは「今後、より長期かつ大規模な試験での検証が必要」と付け加えている。
この結果をどう受け止めるべきか
今回の対象はあくまで50歳以上の成人であり、若年層や競技目的のトレーニーに同样の効果があるかは別途の検証が必要である。またメタ分析に含まれた試験ごとに運動習慣の有無や食事内容の管理度合いが異なるため、HMB単独の効果を過大に見積もらないよう注意したい。持病のある人や薬を服用中の人がサプリメントを追加する場合は、医師や薬剤師に相談することが望ましい。
よくある質問
HMBは若い人の筋トレにも効果があるのか。
今回のメタ分析は50歳以上を対象にしたものであり、若年層や本格的なトレーニーへの効果はこの結果だけでは判断できない。
HMBはどのくらいの量をどのくらいの期間摂ればよいのか。
論文では「1日3gを12週間以上繼続する」ことが目安として示されている。持病がある人や薬を服用中の人は、摂取前に医師に相談するのが望ましい。
KINNIKU TIMESの視点
HMBは、加齢による筋肉量の減少(サルコペニア)が気になる年代にとって、日々のタンパク質摂取やレジスタンス運動と組み合わせて検討する選択肢のひとつといえる結果である。ただし今回の結果は50歳以上という条件下での話であり、万能のサプリメントではない。筋肉・骨の健康という観点では、閉経後女性の骨密度と筋トレに関する海外メタ分析や、コリーゲンヘプチドと腰の研究も合わせて参考にしてほしい。
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