【寝たままできる5種目】ベッドの上でピラティスはできる?注意点
ベッドの上でもピラティスはできますが、向いているのは呼吸や骨盤を小さく動かすような、ゆっくりした種目です。ベッドはやわらかく沈むため、背骨を転がす種目や、ひざ立ち・立ったまま行う種目は姿勢が安定しにくく、落ちる心配もあります。起きる前や寝る前に体を少し動かす習慣として取り入れ、しっかり練習したい日は床にマットを敷いて行いましょう。痛みや持病がある人は医師に相談してください。
ベッドの上と床(マット)の違い
- 沈むので背骨の位置がわかりにくい
- 呼吸・骨盤の小さな動きは行いやすい
- 転がる・立つ種目は不向き
- 落ちないよう端から離れる
- 背中が平らに支えられる
- ほぼすべてのマット種目ができる
- 動きの左右差に気づきやすい
- 場所の準備が少し必要
ベッドの上でピラティスをしてもいい?
ピラティスは、体幹の安定、呼吸、姿勢などを意識しながら体を動かす運動と整理されています(Wellsら, 2012)。もともとは床やマシンの上で行うもので、ベッドの上で行うことを前提にした研究は見当たりません。そのため、「ベッドの上でも同じ効果がある」とは言えません。
一方で、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、座りっぱなしやじっとしている時間が長くなりすぎないよう、少しでも体を動かすことをすすめています(厚生労働省, 2023)。床に下りるのがおっくうな朝や、寝る前のひとときに、ベッドの上で呼吸と軽い動きを行うのは、体を動かすきっかけとして取り入れやすい方法です。
| 場面 | ベッドの上での行いやすさ | 理由 |
|---|---|---|
| 朝、起きる前の数分 | 行いやすい | あお向けのまま呼吸と小さな動きができる |
| 寝る前のリラックス | 行いやすい | ゆっくりした動きと呼吸に向いている |
| 体幹をしっかり使う練習 | 向いていない | 沈みこみで姿勢がくずれやすい |
| 転がる・ひざ立ち・立つ種目 | 避ける | バランスをくずして落ちる心配がある |
ベッドの上でできるピラティス5種目
どれも、あお向けか横向きで、動きを小さく保てる種目です。1種目5〜8回を目安に、呼吸を止めずに行います。回数は目安で、つらければ減らしてかまいません。
| 種目 | やり方 | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 胸で行う呼吸 | あお向けでひざを立て、両手を肋骨の横に置く。鼻から吸って肋骨を横に広げ、口から吐いて閉じる | 肩をすくめない。おなかは軽く引き込んだまま |
| 2. ペルビックティルト | 息を吐きながら腰をマットレスに近づけ、吸いながら元に戻す | お尻を持ち上げず、骨盤だけを小さく動かす |
| 3. ニースウェイ | 両ひざをそろえて立て、左右にゆっくり倒す | 倒す幅は小さく。肩は浮かせない |
| 4. ニーフォールド | ひざを立てた形から、片脚ずつひざを曲げたまま持ち上げて下ろす | 骨盤が左右にゆれない範囲で |
| 5. サイドライングの脚の上げ下げ | 横向きに寝て下の腕を枕にし、上の脚を伸ばして小さく上げ下げする | 体が前後に倒れないよう、上の手で体の前を支える |
マットレスがやわらかすぎて腰が沈む場合は、ブリッジ(お尻を高く持ち上げる種目)は避けたほうが無難です。足元が沈んで、腰を反らしやすくなるためです。
ベッドの上で避けたい種目と注意点
- 背骨を転がす種目:ローリングライクアボールやロールオーバーなどは、やわらかい面だと首や背中に体重がかかりやすく、ベッドから転がり落ちる心配もあります。
- ひざ立ち・四つばい・立つ種目:沈みこみで手首やひざがねじれやすく、バランスをくずしやすくなります。
- ベッドの端:寝返りや脚を動かしたときに落ちないよう、中央で行います。
- 起きてすぐの急な動き:起きてすぐは体がこわばっていることがあります。呼吸から始め、動きを少しずつ大きくしましょう。
- 痛みが出たら中止:腰・首・股関節に痛みが出たら中止し、続くときは医師に相談してください。
めまいがある人、血圧の薬を飲んでいる人、妊娠中の人は、あお向けの姿勢や起き上がり方について、事前に医師に相談しておくと安心です。
ベッドで慣れたら床やスタジオへ
ベッドの上の数分は「体を動かす習慣づくり」には役立ちますが、体幹を使う種目をしっかり練習するには、平らで安定した床のほうが向いています。運動の強さの目安として、身体活動のメッツ表では、マットで行う伝統的なピラティスは1.8メッツ、ピラティス全般は2.8メッツとされています(改訂第2版 身体活動のメッツ表)。安静にしているときの約2〜3倍のエネルギーを使う、比較的おだやかな運動です。
| 段階 | 場所 | 内容の例 |
|---|---|---|
| 1. 習慣づくり | ベッドの上 | 呼吸と骨盤の小さな動きを数分 |
| 2. 基本の練習 | 床+マット | ハンドレッドの簡単版、ブリッジ、サイドキックなど |
| 3. 形を見てもらう | スタジオ | インストラクターに姿勢を確かめてもらう。マシンで補助を受ける |
自分のやり方が合っているか不安な人は、体験レッスンで形を見てもらうのも一つの方法です。マシンを使うスタジオの選び方はマシンピラティスのおすすめで比べています。初めての流れはマシンピラティス初心者ガイドにまとめています。
よくある質問
寝ながらできるピラティスに効果はありますか?
ベッドの上で行うピラティスの効果を調べた研究は見当たらず、効果があるとは言えません。じっとしている時間を減らし、体を少しでも動かすきっかけとして考えるのが現実的です。
朝と夜、どちらに行うのがいいですか?
続けやすい時間で構いません。朝は体を起こす準備として、夜は呼吸を落ち着かせる時間として取り入れる人が多いようです。寝る前は、息が上がるほど強く動かないようにしましょう。
マットレスがやわらかいのですが、大丈夫ですか?
腰が大きく沈むほどやわらかい場合は、ベッドの上では呼吸だけにして、ほかの種目は床で行うのがおすすめです。床にマットやバスタオルを敷けば、多くの種目を行えます。
腰痛があります。ベッドの上ならやってもいいですか?
腰痛がある場合は、場所に関係なく、始める前に医師に相談してください。ピラティスの腰痛への効果を調べた研究では、運動をほとんどしない場合より痛みが軽くなったという結果がある一方、ほかの運動より優れているとは言えないとされています(Yamatoら, 2015)。
出典
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
- Yamato TP, et al. Pilates for low back pain. Cochrane Database Syst Rev. 2015
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
- 中江悟司・吉村英一・小野玲「改訂第2版『身体活動のメッツ(METs)表』成人版」
あわせて読む
このジムの近くで、一緒にトレーニングする仲間を探せます
同じジムに通う人どうしで、補助やフォームチェックをし合える合トレ相手を見つけられます。写真・レベル・自己紹介を登録すると、同じ県の仲間と「合トレしたい」でつながり、チャットで日時を決められます。連絡先はお互いが承認するまで出ません。
公式LINEを友だち追加すると、合トレナビのURLが届きます(無料)。18歳以上・合トレ目的の方のみ。