【ダンサー20人の研究】ピラティスとバレエの関係は?歴史と研究で分かること
ピラティスは、バレエダンサーの体づくりにも使われてきた運動です。小さな研究では、姿勢や腹筋の改善が報告されていますが、確かな証拠はまだ限られています。
- ピラティスの創始者は、1930年代のニューヨークでダンサーのけがの回復を手伝ったとされています
- ダンサー20人の研究では、14週間のピラティスで姿勢の乱れが減りました
- ダンスのけがのリハビリに使う研究は、質の高いものがまだ少ないです
- 痛みやけががあるときは、始める前に医師に相談してください
ピラティスとダンサーの関わり(年表)
ピラティスとバレエの歴史的なつながり
Pilates Method Alliance の歴史の解説を紹介します。1930年代の後半、ニューヨークは多くのダンサーが集まる街でした。
ジョセフ・ピラティスは、ダンサーのけがを「直す」腕前で評判になったとされています。振付家のジョージ・バランシンやマーサ・グラハムらが学び、けがをした仲間を紹介しました。
- バランシンが紹介した若いダンサーが、のちにピラティスの指導者になった
- 弟子の中には、ダンサー出身の指導者が多くいた
- 1960年代半ばには、モダンダンスの振付家が、ウォームアップにピラティスのマット種目を取り入れ始めた
この歴史は、ピラティスがダンサーと深く関わってきたことを示します。ただし、歴史的な関わりは、効果の証拠にはなりません。効果は、研究で別に確かめる必要があります。
ダンサーを対象にした研究:分かっていること
ダンサーを対象にした研究を、2つ紹介します。
1つ目は、Ahearn ら(2018年、J Dance Med Sci 誌)の研究です。17〜22歳の女性ダンサー20人が参加しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 17〜22歳の女性ダンサー20人 |
| 進め方 | 14週間はダンスだけ。次の14週間は、ダンスにピラティスを追加(週2回、マットと器具を1回ずつ) |
| 姿勢の乱れ | ピラティスの期間は減った。ダンスだけの期間は、大きな変化がなかった |
| 減った項目 | 頭が前に出る姿勢、膝の反り、足首の傾き |
| 筋力・柔軟性 | 下腹部の筋力が上がり、腸脛靱帯や太ももの裏側の硬さが減った |
この研究には弱点があります。人数が20人と少なく、別の比較群もありません。同じ人の、ダンスだけの期間と比べた結果です。ダンサー全員に当てはまるとは言えません。
2つ目は、Tsartsapakis らの2026年のスコーピングレビュー(Healthcare 誌)です。ダンサーのリハビリでピラティスや体幹トレーニングを使った、16本の研究を整理しています。
- 対象の症状は、慢性的な足首の不安定さ、腰痛、手術後のリハビリが中心だった
- ピラティスは広く使われているが、質の高い証拠はまだ限られていた
- 研究の多くは、観察研究や症例の報告だった
つまり、ダンサーにピラティスが役立つ可能性はありますが、確かな結論を出すには研究が足りません(2026年10月確認)。
バレエを習う人がピラティスを選ぶときのポイント
バレエを習う人がピラティスを始めるときは、目的を整理しましょう。次の表は、考え方の例です。
| 目的 | 確かめること |
|---|---|
| 姿勢を整えたい | 先生が、バレエの姿勢を理解しているか |
| 体幹を使えるようにしたい | バレエのレッスンとの、組み合わせ方を相談できるか |
| けがの再発を防ぎたい | 主治医の許可があるか。通院の状況を伝えたか |
| 柔軟性を高めたい | 無理に伸ばさない方針か |
ピラティス教室は、先生によって得意な分野が違います。体験で、バレエやダンスの経験について質問してみましょう。
マンツーマンの教室を比べたい人は、マンツーマンのマシンピラティスおすすめで料金と特徴を比べています。
向かない人と、失敗しやすい点
ピラティスにも弱点があります。ダンスのレッスンに加えて通うと、疲れがたまる人もいます。
- 発表会や試験の前に、新しい運動を増やすと、体に負担がかかります
- 痛みを我慢して続けると、悪化する恐れがあります
- 先生に、ダンスのけがの経験を伝えないと、種目の選び方がずれます
足首、腰、股関節などに痛みがあるときや、けがの治療中は、始める前に医師に相談してください。診断や治療は、この記事ではできません。
初めて通う人はマシンピラティス初心者ガイドも参考にしてください。
よくある質問
バレエダンサーは、ピラティスをするべきですか?
する必要があるとは言えません。研究はまだ限られています。体の状態と目的に合わせて、自分で判断してください。
バレエのけがの予防に、ピラティスは役立ちますか?
役立つ可能性はありますが、確かな結論は出ていません。けがの予防や治療は、医師や理学療法士に相談してください。
ピラティスは、もともとダンサーのための運動ですか?
いいえ。ダンサーが関わった歴史はありますが、ダンサーだけの運動ではありません。創始者のジョセフ・ピラティスは、自分の方法を広く社会に広めたい考えを、著書で述べています。
バレエ未経験でも、ピラティスはできますか?
できます。ピラティスは、ダンスの経験がなくても受けられます。初心者向けのクラスから始めましょう。
出典
- Pilates Method Alliance. The History of Pilates
- Ahearn EL ら. Some Effects of Supplemental Pilates Training on the Posture, Strength, and Flexibility of Dancers 17 to 22 Years of Age. J Dance Med Sci. 2018
- Tsartsapakis I ら. Manual Therapy, Core Training, and Pilates Method Interventions in Dance Rehabilitation: A Scoping Review. Healthcare. 2026
上記の出典は、2026年10月に確認しました。
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