【プランクとの違い】ピラティスのレッグプルフロントのやり方|骨盤を動かさないコツ
ピラティスのレッグプルフロントは、プランクの姿勢から片脚ずつ持ち上げる種目です。
プランクは姿勢を保つ運動です。レッグプルフロントは、そこに脚の動きを足し、骨盤を動かさずに保つ難しさが加わります。
手首、肩、腰に痛みがあるときは無理をせず、続く場合は医師に相談してください。
プランクとレッグプルフロントの違い
- 両手と両足で体を支える
- 姿勢を保ち続ける
- 動くのは呼吸だけ
- 体幹の安定が土台
- プランクの姿勢から始める
- 片脚ずつ持ち上げて下ろす
- 骨盤を動かさないことが課題
- 脚を動かす分だけ難しい
レッグプルフロントとは|プランクとの違い
レッグプルフロントは、マットピラティスの種目です。うつ伏せから腕立て伏せの姿勢になり、片脚を床から持ち上げて下ろします。
姿勢だけを見ると、プランクとよく似ています。違いは、脚を動かすあいだも体の一直線を保つ必要があることです。
| 項目 | プランク | レッグプルフロント |
|---|---|---|
| 姿勢 | 両手と両足で支える | 同じ姿勢から片脚を持ち上げる |
| 動き | ほぼ動かさない | 片脚ずつ上げて下ろす |
| 難しさ | 姿勢を長く保つ | 骨盤がぐらつかないよう保つ |
| 手首・肩への負担 | 体重がかかる | 体重がかかり続け、脚の動きで偏りやすい |
| 向いている段階 | 姿勢を作る練習 | プランクが安定してから |
プランクとレッグプルフロントを直接比べた研究は、確認できませんでした。表は、種目の動きから整理した編集部の説明です。
レッグプルフロントのやり方|手順と呼吸
はじめは脚を高く上げず、「かかとを床から少し離す」程度から始めます。次の手順で行いましょう。
- 両手を肩の真下につき、足を腰幅に開いて、頭からかかとまでを一直線にします。
- 息を吸いながら、頭のてっぺんから遠くへ伸びる意識を持ちます。
- 息を吐きながら、おなかを軽く引き込みます。
- 片脚のかかとを遠くへ伸ばしたまま、床から少し持ち上げます。
- 骨盤の高さが変わらないことを確かめ、ゆっくり脚を下ろします。
- 反対の脚も同じように行います。左右を1回として、3〜5回から始めます。
呼吸が止まらない強さにとどめてください。苦しいときは、回数を減らします。
段階の上げ方
| 段階 | やり方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 1. ひざをつく | ひざを床につけ、片脚を浮かせる | プランクの姿勢がつらい人 |
| 2. 手の位置を高くする | 台やベンチに手をつき、体の角度を上げる | 手首や肩に不安がある人 |
| 3. 床で行う | 床に手をつき、脚を少し上げる | 段階1・2で骨盤が安定する人 |
骨盤を動かさないコツと、研究で分かっていること
Jungら(2022)は、健康な20人を対象に、レッグプルフロント中の体幹の筋電図を調べました。おなかを「引き込む」「固める」「何もしない」の3つの条件を比べた研究です。
| 条件 | 主な結果 |
|---|---|
| おなかを引き込む(ホローイング) | おなかの深い筋肉(腹横筋・内腹斜筋)の活動が最も高かった |
| おなかを固める(ブレーシング) | 骨盤の回旋(ねじれ)の角度が最も小さかった |
| 何もしない | 上の2条件より、背中の筋肉(多裂筋)の活動が小さかった |
著者らは、深いおなかの筋肉を選んで使うなら引き込む、骨盤のねじれを防ぐなら固める、と述べています。
ただし、この研究は短い時間(5秒を3回)の測定です。健康な人を対象にしており、続けた結果の変化を調べたものではありません。「こうすれば効果が出る」と言える内容ではありません。
- 骨盤のねじれが気になるときは、おなかを軽く固めてみる。
- 脚を上げる高さを下げ、骨盤が動かない範囲で行う。
- 鏡かスマートフォンの動画で、お尻の高さを確かめる。
よくある間違いと、痛みがあるときの考え方
| 間違い | 起きやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| 腰が反る | 腰の一か所が詰まる | おなかを引き込み、脚の高さを下げる |
| お尻が上がる | 体が山の形になる | 頭からかかとまでを一直線にする |
| 脚を高く上げすぎる | 骨盤が回る | かかとが少し浮く高さにとどめる |
| 肩がすくむ | 首や肩が疲れる | 肩を耳から遠ざける |
| 手首に体重が偏る | 手首が痛くなる | 指で床を押し広げ、手の位置を見直す |
手首の痛みについては、ピラティスで手首が痛いときの対処で詳しく説明しています。
腰の痛みについて、ピラティス全般の研究があります。Yamatoら(2015)のコクラン・レビューは、腰痛の成人を対象にした10件の試験(510人)をまとめました。軽い介入と比べて痛みが軽くなるという結果でしたが、証拠の質は高くありません。
この結果は、ピラティス全体のものです。レッグプルフロントという一つの種目の効果を調べたものではありません。
| こんなとき | 対応 |
|---|---|
| 手首や肩に鋭い痛みが出る | やめて、別の種目に替えてもらう |
| 腰が痛い、反ってしまう | 高さを下げる。痛みが続くなら中止する |
| しびれや脱力がある | 運動を続けず、医師に相談する |
| 妊娠中、手術後、骨や関節の病気がある | 始める前に医師に確認する |
痛みの原因は人によって違います。診断や治療は医師の役割です。この記事は、受診の代わりにはなりません。
教わりたい人の教室の選び方
体重を支える種目は、手の位置や体の角度で負担が変わります。初めての人は、少人数かマンツーマンで見てもらえる環境が安心です。
- 手首や肩の不安を、レッスン前に伝えられるか
- ひざつきなど、代わりの形を出してもらえるか
- 1回あたりの人数と、フォームを見てもらえる時間
- 体験で、痛みが出たときの対応を聞けるか
マシンを使ったレッスンで比べたい人は、マシンピラティスのおすすめで教室を見比べると、質問する項目が整理できます。
よくある質問
レッグプルフロントはプランクができれば行えますか?
プランクが安定していることは前提になります。ただし、脚を動かすと骨盤が回りやすくなります。脚を上げる高さを低くして、段階的に試してください。
レッグプルフロントとレッグプルバックの違いは何ですか?
レッグプルフロントは、体の前側(うつ伏せ寄り)の姿勢から行います。レッグプルバックは、上を向いた姿勢で行う別の種目です。流派により呼び方が異なることがあります。
レッグプルフロントで手首が痛いときはどうしますか?
ひざをつくか、台に手をついて体の角度を上げます。それでも痛むときは中止し、続く場合は医師に相談してください。
毎日やってもよいですか?
毎日やってはいけない決まりはありません。ただし、手首や肩に負担がかかります。はじめは週2〜3回、フォームが崩れる前にやめましょう。
レッグプルフロントで腹筋は鍛えられますか?
筋電図の研究では、体幹の筋肉の活動が確認されています。ただし、鍛えられる量や効果は、人や方法によって違います。
出典
- Jung EJ, Oh JS. Effects of Abdominal Hollowing and Bracing on Trunk Muscle Activity and Pelvic Rotation during Leg Pull Front Pilates Exercise. Healthcare (Basel). 2022(PubMed。2026年10月確認)
- Yamato TP, et al. Pilates for low back pain. Cochrane Database Syst Rev. 2015(PubMed。2026年10月確認)
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