【休館の判断表つき】ジムの災害対策は地震・停電・水害ごとに先に決める
ジムの災害対策は、「物件の危険を知る(ハザードマップ)」「災害ごとの動きを決める(地震・停電・水害)」「休館の判断基準と連絡の方法を前もって決める」の3つで備えるのが基本です。国土交通省のハザードマップポータルサイトでは住所から洪水や土砂災害などの危険を重ねて確かめられ、気象庁の特別警報は数十年に一度の重大な危険が迫っているときに発表されます(いずれも2026年10月23日確認)。備えを計画にまとめるなら、中小企業庁の「事業継続力強化計画」の認定制度も選択肢になります。
災害ごとの最初の動き(例)
| 災害 | その場でまずすること | あとで確かめること |
|---|---|---|
| 地震 | 器具から離れ、頭を守るよう声をかける。揺れが収まったら出口を確保 | 器具の転倒・ずれ、ガラス、天井 |
| 停電 | ランニングマシンなど電動器具の利用を止め、非常灯で足元を確保 | 入館システム・ロック・冷蔵庫 |
| 水害 | 警報や避難情報が出たら、来館を控えるよう知らせ、早めに閉める | 浸水・電気設備・床材 |
知る:物件の危険と、ビルの防災の決まり
同じ災害でも、物件の場所と階数で危険は大きく変わります。開業前の物件選びの段階から、危険を確かめておきます。
| 確かめること | 確かめる先 | ジムへの影響 |
|---|---|---|
| 洪水・内水・土砂災害・津波の危険 | ハザードマップポータルサイト(重ねるハザードマップ)・市区町村のハザードマップ | 地下・1階は浸水で器具や電気設備が使えなくなるおそれ |
| 近くの指定避難所 | 重ねるハザードマップ・市区町村の案内 | 会員・スタッフを案内する先 |
| ビルの消防計画・避難経路 | ビルの管理会社・防火管理者 | テナントとしての役割と訓練の日程 |
| 非常用の電源・非常灯 | ビルの管理会社 | 停電時にどこまで動くか |
国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、2026年7月13日から重ねるハザードマップで地理院地図に載っている指定避難所も確かめられるようになったと案内されています(2026年10月23日確認)。消防法第8条では、政令で定める防火対象物について防火管理者が消防計画を作り、消火・通報・避難の訓練などを行うことになっています。ビルの消防計画で地震のときの動きがどう決まっているかも、管理会社に確かめましょう。
決める:休館の判断基準と連絡の方法
災害のときに一番迷うのが「開けるか、閉めるか」です。その場で決めようとすると判断が遅れるため、前もって基準を決め、会員にも知らせておきます。
| 状況の例 | 店の判断の例 |
|---|---|
| 店の地域に特別警報が出た | 休館。会員に来館しないよう知らせる |
| 大雨・暴風の警報や避難情報が出た | 短縮か休館。来館・帰宅の安全を優先 |
| 大きな地震のあと | 器具・建物の点検が終わるまで休館 |
| 停電が続いている | 入館システム・空調・照明が使えなければ休館 |
| 公共交通が止まっている | スタッフが来られなければ無人営業か休館 |
気象庁は、特別警報について、警報の発表基準をはるかに超える現象に対して発表し、対象の地域は数十年に一度の、これまでに経験したことのないような重大な危険が差し迫った異常な状況にあると説明しています(2026年10月23日確認)。どの情報で何を判断するかは、自治体の避難情報とあわせて決めてください。
- 連絡の方法:アプリの通知・メール・SNS・Webサイトの4つで同じ内容を出す
- 連絡する内容:休館か営業か、いつまでか、次の連絡の時刻
- スタッフの安全確認:誰が誰に連絡するかの順番を決めておく
- 再開の判断:器具の点検、電気・水道・空調の確認、ビルの安全確認が済んでから
備える:物の備えと、計画として残すこと
判断の基準とあわせて、物の備えも点検の対象に入れます。ジムならではの備えは「器具を倒さない・動かさない」ことです。
| 備え | 中身の例 |
|---|---|
| 器具の固定 | 背の高いラック・棚の固定、ダンベルラックの落下防止。固定の方法はメーカーと物件の貸し主に確認 |
| 停電時の明かり | 懐中電灯・ヘッドライトを受付とスタッフルームに |
| 連絡手段 | 会員への一斉連絡の手順、スタッフの連絡網 |
| 浸水への備え | 止水板・土のうの用意、電気設備や器具の配置の見直し |
| 保険 | 火災保険の水災・地震の補償の範囲を保険会社に確認 |
備えを計画として残すなら、中小企業庁の「事業継続力強化計画」の認定制度があります。中小企業庁の案内では、中小企業者等が作った防災・減災の事前対策の計画を経済産業大臣が認定する制度で、中小企業のための取り組みやすいBCPと位置づけられ、認定を受けると税制措置や金融支援、補助金の加点などの措置が受けられるとされています(2026年10月23日確認)。支援の中身は年度で変わるため、申請の前に公式ページで確かめてください。
休館が続いたときに、売上と退会がどう動くかを前もって試算しておくと、備えにかける費用を決めやすくなります。会員数・月会費・退会率を入れてみてください。
収益改善シミュレーションを無料で使うよくある質問
営業中に大きな地震が来たら、会員をどう誘導しますか?
揺れている間は器具やガラスから離れて頭を守るよう声をかけ、揺れが収まってから出口と避難経路を確かめて誘導します。ビルの消防計画で決まっている避難の方法に合わせ、訓練で動きを確かめておきましょう。
災害で休館した分の月会費は返すべきですか?
会員規約で、災害などやむを得ない休館のときの会費の扱いをどう定めているかによります。決めていない場合は今後のために定めておき、扱いに迷うときは弁護士に相談してください。
無人営業の時間に災害が起きたらどうしますか?
館内に避難経路と指定避難所の案内を掲示し、停電で入口の鍵がどうなるか(開くのか閉まるのか)を前もって確かめます。入館システムの会社に停電時の動きを確認し、会員に伝えておきましょう。
出典
- 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」(2026年10月23日確認)
- 気象庁「特別警報について」(2026年10月23日確認)
- 中小企業庁「事業継続力強化計画」(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「消防法」第8条(2026年10月23日確認)
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