【特許庁の料金つき】ジムの店名は商標登録すべき?区分と調べ方
ジムの店名の商標登録は、店名を「運動施設の提供」や「フィットネスの教授」などの役務(サービス)とセットで特許庁に登録し、同じか似た名前を他人に使われないようにする手続きです。ジムの役務の多くは第41類に入ります。特許庁の料金一覧(2026年10月23日確認)では、出願料が3,400円+区分数×8,600円、登録料が区分数×32,900円(10年分の一括納付)です。看板やWebサイトを作る前に、J-PlatPatで同じ・似た商標がないかを調べておくと、名前の付け直しを避けやすくなります。
1区分で出願・登録したときの特許庁の料金(2026年10月23日確認)
| 手続き | 計算式 | 1区分の場合 |
|---|---|---|
| 出願料 | 3,400円+区分数×8,600円 | 12,000円 |
| 登録料(一括・10年) | 区分数×32,900円 | 32,900円 |
| 登録料(分割・前期5年分) | 区分数×17,200円 | 17,200円 |
| 更新登録(一括・10年) | 区分数×43,600円 | 43,600円 |
ジムの名前を商標登録する理由
商標登録をすると、登録した商標を、指定した商品・役務について使う権利を独り占めできます(商標法第25条)。権利は登録の日から10年続き、更新もできます(同第19条)。日本は「先に出願した人」が優先される仕組みで(同第8条)、先に店を開いていても、出願していなければ登録で負けることがあります。
| 起こりうること | 登録していない場合 | 登録している場合 |
|---|---|---|
| 近くに似た名前のジムができた | やめてもらう根拠が弱い | 登録した範囲で使用の中止を求められる |
| 他人が先に同じ名前を出願した | 名前を変えることになるおそれ | 先に登録していれば守られる |
| 2店舗目・フランチャイズに広げる | 名前を貸す根拠があいまい | 使用を許す契約(ライセンス)を結びやすい |
| オリジナル商品(ウェア・プロテイン)を出す | 商品の区分は別に考える | 区分を足して出願しておける |
逆に、すでに誰かが登録している名前を使うと、相手から使用の中止を求められることがあります。開業の直前に看板・チラシ・Webサイトを作り直すのは大きな負担です。名前を決める段階で調べるのが一番安く済みます。
区分の選び方:ジムは第41類が中心
商標は「どの商品・役務に使うか」を区分で指定します。特許庁の「類似商品・役務審査基準〔国際分類第13版対応〕」(2026年1月1日から適用、2026年10月23日確認)を見ると、ジムに関係する役務は次のように並んでいます。
| 区分 | 審査基準にある役務の例 | ジムでの場面 |
|---|---|---|
| 第41類 | 運動施設の提供/ヘルスクラブの提供(健康及びフィットネスのためのトレーニング) | 24時間ジム・総合ジム・レンタルジム |
| 第41類 | フィットネスの教授/個人指導(フィットネストレーニング)/体操の教授 | パーソナルトレーニング・グループレッスン |
| 第41類 | 武道の教授/トレーニング目的の体力評価 | 格闘技ジム・体力測定 |
| 第44類 | あん摩・マッサージ及び指圧/美容 | 併設するサービスがある場合(資格・法令の確認が別に必要) |
区分の数が増えるほど料金も増えます。まずは今やる役務(多くは第41類)で出願し、物販や別の事業を始めるときに区分を足して出願する、という考え方もあります。どの言葉で役務を指定するかで守られる範囲が変わるため、迷ったら弁理士に相談してください。
調べ方と出願までの流れ
出願の前に、同じ・似た商標が先にないかをJ-PlatPat(特許情報プラットフォーム)で調べます。名前の文字だけでなく、読み方が似ているものも見ておきます。
- 候補の名前を3つほど用意する:1つに決めると、似た商標が見つかったときに困る
- J-PlatPatで検索する:「称呼(読み方)」でも調べ、第41類に同じ・似た名前がないかを見る
- ドメイン・SNSのアカウントも確かめる:法律の問題ではないが、同じ名前が取れるかで集客が変わる
- 出願する:区分と役務を指定し、出願料を払う(電子出願か書面)
- 審査を待つ:拒絶理由が届いたら、意見書や補正で対応する
- 登録料を払う:一括(10年)か分割(5年ずつ)を選ぶ
審査では、ほかの人の先の登録商標と似ていないかのほか、「ジム」「フィットネス」のように役務の内容をそのまま表す言葉だけの名前でないかも見られます。地名と「ジム」を組み合わせただけの名前は登録が難しいことがあるため、名前を決めるときから覚えやすく独自性のある言葉を入れておくと進めやすくなります。
店名を決めたら、屋号の届出・看板・Webサイトの準備とあわせて進めます。開業までにやることを一覧で確認し、商標の確認を早めの段階に入れておきましょう。
開業準備チェックリストを無料で使う費用の見積もり方と、ロゴを登録するか
特許庁に払う料金は、区分の数で決まります。料金一覧(2026年10月23日確認)の計算式に当てはめた例は次のとおりです。弁理士に頼む場合は事務所ごとの報酬が別にかかります。
| 区分の数 | 出願料 | 登録料(一括10年) | 特許庁への合計 |
|---|---|---|---|
| 1区分 | 12,000円 | 32,900円 | 44,900円 |
| 2区分 | 20,600円 | 65,800円 | 86,400円 |
| 3区分 | 29,200円 | 98,700円 | 127,900円 |
店名を文字だけで登録するか、ロゴ(図形と文字の組み合わせ)で登録するかも選びます。文字の商標はロゴのデザインを変えても使いやすく、ロゴの商標は見た目のまねに対応しやすいという違いがあります。ロゴを外部のデザイナーに作ってもらう場合は、著作権の扱い(譲渡してもらうか)を契約で決めておきます。
よくある質問
個人事業主でもジムの店名を商標登録できますか?
できます。出願人は個人でも法人でもかまいません。あとで法人化した場合は、商標権を法人に移す手続き(移転登録)を考えます。
屋号を税務署に届けたら商標登録は要りませんか?
開業届に書く屋号と商標登録は別の制度です。屋号を届けても、他人の商標登録を止めることはできません。名前を守りたい場合は商標の出願を考えます。
商標登録にはどのくらいの期間がかかりますか?
審査にかかる期間は時期や内容で変わります。開業日に間に合わせたい場合は、物件の契約と同じころに出願の準備を始めると余裕ができます。特許庁の最新の案内で確認してください。
フランチャイズに加盟する場合も商標登録は必要ですか?
加盟店は本部の商標を使う許しを受ける立場なので、自分で出願するものではありません。使える範囲は加盟契約で決まるため、契約書で確認してください。
出典
- 特許庁「産業財産権関係料金一覧」(2026年10月23日確認)
- 特許庁「類似商品・役務審査基準〔国際分類第13版対応〕」第41類・第44類(2026年10月23日確認)
- e-Gov法令検索「商標法」第8条・第19条・第25条(2026年10月23日確認)
- J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)(2026年10月23日確認)
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