IFBBプロになるには?プロカードの取り方と日本からの手順【2026】
IFBBプロになるには、NPC Worldwideのプロクオリファイやアマチュア・オリンピアで部門上位に入り、IFBBプロリーグに登録してプロカードを買う。大会ごとの枚数、日本在住者のリージョナル要件、登録前の出場禁止、2026年に日本の選手が獲得した大会を公式規則で整理した。
IFBBプロになるには、NPC Worldwideの「プロクオリファイ」大会やアマチュア・オリンピアで部門の上位に入ってプロカードの資格を得て、1年以内にIFBBプロリーグへ会員登録しプロカードを購入する。日本在住の選手は、その年に国内のリージョナル大会へ出ていることが前提になる。
2026年10月21日 公開|KINNIKU TIMES 編集部
本記事は、IFBBプロリーグ公式サイトに掲載された「IFBB PRO Card」の規則と「NPC Worldwide Rules」の資格規則、同サイトのプロカード獲得者一覧、日本でNPC Worldwideの大会を開くZeniXの公式ガイドとよくある質問を、10月21日時点で確認してまとめた。プロカードの取り方を、日本から挑戦する場合の順番に沿って整理する。
IFBBプロ(プロカード)とは何か
IFBBプロとは、オリンピアを頂点とするプロの大会群を運営するIFBBプロリーグ(IFBB Professional League)の選手資格を持つ人のことだ。資格の証明が「IFBB PROカード」で、プロカード保持者だけが出られる大会を「プロショー」と呼ぶ。プロリーグ誕生の経緯はIFBBプロリーグはなぜ誕生したかで解説している。
注意したいのは、名前が似ている国際団体IFBB(国際ボディビル・フィットネス連盟)とIFBBプロリーグは別の組織である点だ。日本のJBBFはIFBBに加盟する団体で、JBBFの大会で優勝してもIFBBプロリーグのプロカードは得られない。プロカードへの入口は、IFBBプロリーグと連携するアマチュア団体NPC Worldwide(米国内はNPC)の大会である。NPCの成り立ちはNPCとは何かを参照してほしい。
プロの資格を保つための決まり
IFBBプロリーグの「IFBB PRO Card」規則では、プロとして大会に出るには会員の状態が「Active」である必要がある。Activeになるにはプロカードを購入し、その有効期限は購入した日にかかわらずその年の12月31日までだ。2024年1月1日以降にカードを購入した選手には「3年ルール」が適用され、Inactiveの状態が3年連続で続くとプロの資格が取り消され、プロクオリファイからやり直しになる。
プロカードはどの大会で、何枚出るのか
NPC Worldwideの資格規則は、大会の種類ごとにプロカードの有無と枚数を定めている。リージョナル(地方大会)ではプロカードは出ない。主な大会の扱いは次の通りだ。
| 大会の種類 | 出場できる人 | プロカードの枚数(1部門あたり) |
|---|---|---|
| Regional/Natural Regional | 世界中から | なし |
| Pro Qualifier/Natural Pro Qualifier | 世界中から | 出場5人以上でオーバーオール優勝者に1枚 |
| National Pro Qualifier | 開催国の居住者のみ | 出場5人以上で1枚 |
| Arnold Amateur(USA) | 世界中から | 出場5人以上で1枚(メンズフィジークとビキニは2枚) |
| Olympia Amateur | 世界中から | 10人以上で3枚、8〜9人で2枚、5〜7人で1枚、5人未満は0枚 |
| アジア選手権など(その他の大会) | 世界中から | NPC WorldwideとIFBBプロリーグが決める |
規則にはいくつかの補足がある。プロクオリファイのOpen部門の出場者が5人未満だった場合、部門の優勝者は決勝から14日以内にIFBBプロリーグへ書面で申請し、個人ポーズと比較審査の公式写真を添えてプロ資格を求めることができる。マスターズの大会で出るプロカードの数は、NPC WorldwideとIFBBプロリーグが決める。日本でNPC Worldwideの大会を開くZeniXのよくある質問は、プロカードの対象はOpenクラスのみで、True NoviceやNovice、Mastersのクラスは対象外だと説明している。またマスターズのプロカードが出る「Masters Pro Qualifier」は、アジアとヨーロッパでそれぞれ年1回開かれているという。
アマチュア・オリンピアの日本大会「Amateur Olympia Japan」は、2026年10月31日と11月1日に埼玉県の三郷市文化会館で開かれる予定だ。日程とチケットはアマチュア・オリンピア日本大会の記事にまとめた。
日本からIFBBプロになるまでの手順
日本在住の選手がプロカードを目指す場合の流れを、規則に沿って表にした。
| 段階 | やること | 根拠・注意点 |
|---|---|---|
| 1. 会員になる | NPC Worldwideのメンバーシップを購入する | 18歳以上。有効期間は1月1日〜12月31日の1暦年のみ(NPC Worldwide Rule 1) |
| 2. 国内のリージョナルに出る | その年のうちにZeniXなど国内のリージョナルに出場する | 日本は「リージョナル要件」がある国(Rule 4)。要件は取った暦年のみ有効(Rule 2) |
| 3. 系統を合わせる | オープンを目指すならオープン・リージョナル、ナチュラルならナチュラル・リージョナル | オープンのリージョナルではナチュラルのプロクオリファイの資格を得られず、その逆も同じ(Rule 5A・5B) |
| 4. プロクオリファイに出る | 国内外のプロクオリファイやアマチュア・オリンピアに出場する | プロクオリファイには、その国に4か月以上住んでいる必要がある(Rule 2A) |
| 5. 部門の上位に入る | Openクラスで勝ち、部門のオーバーオールで上位に入る | 枚数は上の表の通り |
| 6. プロリーグに登録する | 獲得から1年以内に会員アカウントを作り、承認を受ける | アカウント作成から1年以内にプロカードを購入しないと資格は取り消し(IFBB PRO Card規則) |
ZeniXのよくある質問によると、日本国内のNPC Worldwide傘下団体は現在ZeniXとMuscle Contestの2団体で、どちらのリージョナルでも要件を満たす。なお、かつて国内でNPCのライセンスによる大会を開いていたFWJは、2026年1月14日付の公式お知らせで、IFBBプロリーグとの2026年度のライセンス更新が却下されたと公表した。FWJは2026年度、プロショーとプロクオリファイ、NPCライセンスでのリージョナルを開かず、IFBBプロライセンスも発行しない。来年度以降の再取得に向けて交渉を続けるとしている。2026年に日本からプロカードを目指す道は、ZeniXなど国内のNPC Worldwide傘下団体の大会、または海外のプロクオリファイである。リージョナルはTrue NoviceやBeginner、Mastersなど、どのクラスで出場しても要件を満たせる。海外のプロクオリファイに出る場合も、原則として同じ年に日本のリージョナルへ出ている必要がある。
見落としやすい「登録前の出場」の禁止
NPC Worldwideの規則(Rule 6)とIFBB PRO Card規則は、プロクオリファイでプロカードの資格を得た選手が、IFBBプロリーグに登録する前にリージョナルやプロクオリファイ、あるいはIFBBプロリーグが公認していない大会やイベントに参加すると、プロカードを申請する資格が取り消されると定めている。参加には出場だけでなく、審査、運営、宣伝への名前や写真の使用なども含まれる。複数の団体に出ている選手は、資格を得たらすぐに登録を済ませる必要がある。
2026年、日本の選手はどの大会でプロカードを得たか
IFBBプロリーグの公式サイト「Pro Card Winners」には、2026年2月7日から10月18日までに開かれたプロカード獲得大会の結果が掲載されている(10月19日更新)。このうち国名が「Japan」と記載された獲得者は次の5人だった。
| 大会の日付・開催地 | 部門 | 獲得者(公式の表記) |
|---|---|---|
| 2月28日・東京 | ウェルネス | Isadora Nogueira |
| 6月27日・東京 | クラシックフィジーク | Alejandro Aguilar |
| 6月27日・東京 | メンズフィジーク | Tatsuki Watanabe |
| 6月27日・東京 | ウェルネス | Sherry Miyamoto |
| 7月19日・台湾(高雄) | クラシックフィジーク | Felipe Fukai |
6月27日の東京大会は、ZeniXのスケジュールでOpen Pro Qualifierと表示された「EVOLGEAR presents Hidetada Yamagishi, Iris Kyle Japan Classic」(東京都武蔵村山市民会館)と日付・開催地が一致する。同じ東京の大会でも、ボディビル部門では韓国の選手、ビキニではシンガポールの選手がプロカードを得ており、国内開催の大会でも海外勢との競争になることがわかる。7月の台湾の大会のように、日本の選手が海外のプロクオリファイで獲得した例もある。
プロになった後の舞台
プロカードを得た選手は、国内ではZeniX Tokyo Pro(6月27・28日)やZeniX Japan Pro(8月2日・千葉)といったプロショーに出られる。8月のジャパンプロの結果は2026ジャパンプロ全結果で報じた。その先にあるオリンピアの出場資格はオリンピアの出場資格とはで解説している。
2026年のオリンピアには、IFBBプロリーグの出場選手リストで国名が「Japan」の選手が6人いた。212の横川尚隆、メンズフィジークの石本ファルーク、金子駿(カネキン)、田口純平、フィギュアの夷藤佐知子、ビキニのサリーアン加藤である。日本のプロ選手の経歴は選手名鑑でまとめて見られる。
よくある質問
JBBFの大会で勝てばIFBBプロになれますか
なれない。JBBFが加盟するIFBBとIFBBプロリーグは別の組織で、プロカードはNPC Worldwide(米国内はNPC)の大会で得る。またJBBFのQ&Aでは、加盟クラブ選手登録・個人選手登録の選手は協力団体を除き他団体の大会に出られないとされている。
ナチュラルでプロカードを取ったら、オープンのプロ戦に出られますか
出られる。ZeniXの経験者向けガイドは、ナチュラルとオープンのどちらでプロカードを取得しても相互に出場可能で、マスターズも同じだと説明している。ただしアマチュアの段階では、ナチュラルとオープンの資格は別に数えられる。
プロカードの購入にはいくらかかりますか
IFBBプロリーグの「IFBB PRO Card」規則のページには、購入金額の記載はない。会員アカウントは ifbbpromembership.com で作成するとされているため、最新の金額はそちらで確認してほしい。
何歳から挑戦できますか
NPC Worldwideの会員になれるのは18歳以上である。年齢区分ではJuniorが18〜23歳、Mastersが35歳以上と定義されているが、プロカードの対象はOpenクラスである(ZeniXのよくある質問)。
ナチュラルのプロ戦ではどんな検査がありますか
IFBBプロリーグのナチュラル大会規則では、蛋白同化薬と利尿薬・隠蔽薬の検査が必須で、方法は尿検査とポリグラフである。各部門の上位2人は尿検査を受けなければならない。
KINNIKU TIMESの視点
プロカードへの道は、規則を知っているかどうかで遠回りの度合いが大きく変わる。日本在住の選手にとって重要なのは、①その年の国内リージョナルに出ておくこと、②オープンとナチュラルのどちらを目指すかで出るリージョナルを選ぶこと、③資格を得たら他の大会に出る前にプロリーグへ登録すること、の3点だ。とくに③は、複数団体に出る選手が多い日本では見落とされやすい。
2026年の獲得者一覧を見ると、国内のプロクオリファイでも海外勢が上位に入っている。国内の大会だから取りやすいとは限らない。初心者はまずリージョナルでステージ経験とジャッジのフィードバックを積み、自分の体がどのカテゴリーで評価されるかを見極めるのが近道だろう。カテゴリーの選び方はボディビル・クラシックフィジーク・メンズフィジークの違い、ZeniXの出場手順はZeniXとは、審査の仕組みはボディビルの審査方法で詳しく扱っている。体の仕上がりの目安にはFFMI計算も使える。
出典
- IFBB Professional League「IFBB PRO Card」
- IFBB Professional League「NPC Worldwide Rules」(Qualification Rules)
- IFBB Professional League「Pro Card Winners」(2026年10月19日更新)
- IFBB Professional League「2026 Olympia Competitors」
- IFBB Professional League「IFBB PRO Natural Contest Rules」
- ZeniX「他団体経験者向けガイド」2026年6月1日版(PDF)
- ZeniX「よくあるご質問」
- ZeniX「EVOLGEAR presents Hidetada Yamagishi, Iris Kyle Japan Classic」
- FWJ「2026年度 大会運営体制に関する重要なお知らせ」(2026年1月14日)
- JBBF「Q&A よくあるご質問」(PDF)
この記事の次に読まれている記事
筋トレに使える無料ツール
コメント
この記事について思ったことを書けます。誤解を招くのを避けるため、誘導のある宣伝、他者への中傷、個人情報、法令に反する内容は公開しません。体調や治療に関わる判断は、必ず専門家にご相談ください。