【11人の試験】クレアチンは総負荷量を増やすのか、差は何kgか
Share
クレアチンを飲むと、あと1回多く挙がる。そんな話を聞くと、タイミングが気になります。運動前の1回摂取で総負荷量が増えたという小さな試験を、差の大きさまで含めて読み解きます。
クレアチンを運動2時間前に1回飲むと総挙上量が増えたとする11人の試験がありますが、差は小さく、毎日飲む使い方の結論ではありません。
- 量は体重1kgあたり0.1gで、70kgなら7gです
- ベンチプレスの差は、対照比で+0.97〜9.94kgでした(95%信頼区間)
- 毎日3〜5gを続ける維持が基本で、タイミングは二の次です
- 腎臓に持病がある人や服薬中の人は、医師に相談します
飲み始める前後の総負荷量を、前回比で並べて見られます。重量・回数・セットを入れるだけです。ダウンロードは無料です。
Souhukaで飲む前後の総負荷量を比べるAndroid版はGoogle Playから。登録なしで試すならブラウザ版の総負荷量計算へ。
11人の試験:ベンチプレスの総挙上量の差(運動前の条件が対照より多かった分)
この記事でわかること
- 運動前の1回摂取で何が起きたか
- 差を自分の総負荷量に当てはめると
- 毎日続ける量と、飲み方の基本
- 弱点と、向かない人
11人の試験が示した総負荷量の差
チュニジアの研究チームが、運動習慣のある男性11人(平均26.1歳)で試験を行いました。同じ人が5つの条件をすべて試し、条件の間は7日空けています。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 運動前 | トレーニングの2時間前に摂取 |
| 運動中 | トレーニング中に分けて摂取 |
| 運動後 | トレーニング直後に摂取 |
| プラセボ・対照 | 2時間前にマルトデキストリン/何も飲まない |
量は体重1kgあたり0.1gで、事前のローディングはありません。1RMの80%で、ベンチプレスとスクワットを6セットずつ行い、挙げた重量の合計で比べました。
運動前に飲んだ条件は、2種目ともプラセボと対照を有意に上回りました。ベンチプレスの差は、プラセボ比で+2.97〜18.85kg、対照比で+0.97〜9.94kgです。スクワットは、対照比で+3.69〜9.56kgでした。
一方、垂直跳びや筋肉痛、集中力のテストには差がありませんでした。運動後に飲んだ条件で、筋ダメージの目安のクレアチンキナーゼが高い点にも注意が要ります。
差を、自分の総負荷量に当てはめる
統計的に有意でも、実際の大きさは別です。仮に、あなたのベンチプレスが70kg×10回×6セットだとします。
| 項目 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 6セットの総負荷量 | 70×10×6 | 4,200kg |
| 差の下限の割合 | 0.97÷4,200 | 約0.02% |
| 差の上限の割合 | 9.94÷4,200 | 約0.24% |
差は、全体の約0.02〜0.24%です。1回の挙上に換算すれば、ほんのわずかです。数字は私たちの仮の例で、試験の参加者の重量ではありません。
この大きさは、記録の誤差の範囲に近いです。クレアチンの効果を自分で確かめるなら、1回ではなく、数週間の総負荷量の推移を見ます。Souhukaの部位別グラフが、推移の確認に使えます。手計算なら登録なしで総負荷量を計算するブラウザ版も使えます。
毎日続けるのが基本、量はISSNの目安で
クレアチンは筋肉にためて効かせるサプリです。国際スポーツ栄養学会(ISSN)の2017年の見解は、次の量を示しています。
| 方法 | 量と期間 | 合計 |
|---|---|---|
| ローディング | 5g×1日4回を5〜7日 | 100〜140g |
| 維持 | 1日3〜5g | 28日で84〜140g |
| ローディングなし | 1日3gを28日間 | 84g |
ローディングは、1日20gを5〜7日続けます。合計は100〜140gです。摂り始めに体重が増えるのは、水分が0.5〜1.0L程度保持されるためで、脂肪の増加ではありません。
今回の試験の量は、体重70kgで7gでした。毎日の維持量に近い量を、1回で試したことになります。長期の効果は、トレーニングを併用した条件で確認されています。61試験の分析では、除脂肪量がプラセボ比で平均1.39kg多く増えました。
クレアチンの弱点と、向かない人
この試験は、参加者が11人の男性のみで、著者自身が「探索的」と述べています。1回だけの摂取でもあり、毎日飲む通常の使い方にそのまま当てはめられません。
- 食事の管理がなく、7日の間隔ではクレアチンが抜けきらない可能性があります
- 運動中・運動後の条件は、飲むタイミングを本人が知っていました
- 女性での効果は小さく、確実性は低〜非常に低いと評価されています(21研究・424人)
次の人は、使用前に医師に相談してください。
- 腎臓などに持病がある人
- 薬を服用している人
- 未成年の人
飲むタイミングに悩んで続かなくなるより、決まった時間に毎日飲む習慣のほうが優先です。
よくある質問
クレアチンは運動前に飲むべきですか
11人の試験では、2時間前の1回摂取で総挙上量が多くなりました。ただし小規模で1回摂取の結果であり、毎日飲む場合の結論にはなりません。
クレアチンで筋トレのボリュームは増えますか
短期の差は小さく、自分の記録で確かめるのが確実です。長期では、トレーニングを併用すると除脂肪量が増えやすいと報告されています。
クレアチンの量はどれくらいですか
維持は1日3〜5gが目安です。急ぐ場合のローディングは、5g×4回を5〜7日です。体の大きな人は5〜10gが必要な場合もあります。
クレアチンは太りますか
摂り始めに体重が増えることがありますが、主に水分です。ISSNは、一貫して報告される副作用は体重増加だとしています。
まとめ
- 運動2時間前の1回摂取で、総挙上量が増えた小さな試験があります
- 差は全体の約0.02〜0.24%で、わずかです
- 毎日3〜5gを続けるのが基本で、タイミングは二の次です
- 持病や服薬のある人、未成年は医師に相談します
記録を始めると、前回の重量と回数が記録画面に出ます。飲み始めた前後の総負荷量を、前回比と部位別グラフで見られます。
Souhukaで記録を始めて前回比を見るAndroid版はGoogle Playから。登録なしで試すならブラウザ版の総負荷量計算へ。
出典
- Ben Maaoui K他。Nutrients(2026年6月)。運動習慣のある男性11人のクロスオーバー試験(2026年10月確認)
- Kreider RB他。ISSN見解「運動・スポーツ・医療におけるクレアチン」J Int Soc Sports Nutr(2017年)(2026年10月確認)
- KINNIKU TIMES「クレアチンと筋トレで除脂肪量は平均1.39kg増」(61試験・1,457人のメタ分析の解説)(2026年10月確認)
- KINNIKU TIMES「クレアチンの飲むタイミングは?」(上記11人の試験の解説)(2026年10月確認)