【FFMI25の目安】筋肥大に限界はある?量を増やす前に見る3つの数字
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「この先、筋肉はどこまで大きくなるのか」「伸びが止まったのは限界なのか」。筋肥大の限界について、わかっていることと、わからないことを分けて整理します。
筋肥大の限界は人によって違い、目安として使われるのが身長で補正したFFMI(除脂肪量指数)25前後です。
- FFMI25は、1995年の男性アスリート157人の研究に基づく目安
- 伸びが止まっても、限界とは限らない(量・回復・食事の見直しが先)
- セット数を大きく増やしても、筋肥大が増えるとは限らない
- 限界に近いほど、総負荷量の小さな前進を数字で追う価値が高まる
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FFMI(補正後)の計算例と、25までの距離
この記事でわかること
- FFMI25という目安の出どころと、使うときの注意
- 自分の身長と除脂肪量で、目安までの距離を出す計算
- 伸びが止まったとき、限界と一時的な停滞をどう見分けるか
- 限界が近づいたときの、総負荷量の使い方
FFMI25という筋肥大の限界の目安
よく引用されるのが、Kouri 氏らが1995年に発表した研究です。男性アスリート157人(ステロイド使用者83人、非使用者74人)のFFMIを調べました。
| 群 | 人数 | 補正後FFMI |
|---|---|---|
| 非使用者のアスリート | 74人 | 25.0までに収まった |
| ステロイド使用者 | 83人 | 多くが25.0を超え、30超も |
| ステロイド以前の時代の優勝者 | 20人 | 平均25.4 |
FFMIは、除脂肪量(kg)を身長(m)の2乗で割った値です。さらに身長180cmの人にそろえるため、6.3×(1.80−身長)を足します。
ただし、著者ら自身がこの結果を「予備的」としています。対象は男性アスリートのみで、女性や一般の人、現代の競技者にそのまま当てはまるとは言えません。25は「確定した上限」ではなく、あくまで目安です。
自分のFFMIと25までの距離を計算する
ここでは仮の数字で計算します。身長170cm(1.70m)、除脂肪量68kgの人の場合です。
| 手順 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 身長で割る | 68÷(1.70×1.70) | 23.53 |
| 身長を補正する | 6.3×(1.80−1.70) | 0.63 |
| 補正後FFMI | 23.53+0.63 | 24.16 |
| 25.0までの差 | 25.0−24.16 | 0.84 |
差の0.84を除脂肪量に直すと、0.84×2.89(身長の2乗)=約2.4kgです。この人の場合、目安の上限までは約2.4kgの除脂肪量の余地になります。
この計算は考え方の例です。除脂肪量の測定には誤差があり、結果は±の幅をもって見る必要があります。体組成の数字だけで、自分の限界を決めつけないでください。
身長と除脂肪量を入れて確かめたいときは、FITPEAKのFFMI計算ツールが使えます。
伸びが止まっても、限界とは限らない
記録が伸びなくなると「限界だ」と思いがちです。しかし、2024年の総説(Kataoka他、Sports Medicine)は、停滞の背景にある複数の仮説を整理しています。
- 同じ負荷に対して、筋肉を作る信号が鈍くなる可能性
- カロリー不足などで、分解が優位になる可能性
- 筋細胞が自分の大きさを調整する仕組みの可能性
この総説は新しい実験ではなく、仮説の整理です。個人の停滞が限界なのか、一時的な足踏みなのかを見分ける方法は示していません。詳しくは筋肥大の停滞の仕組みの解説をどうぞ。
見直す順番は、負荷設定、回復、食事です。限界を疑うのは、そのあとで構いません。
セット数を増やしても伸びない理由と、限界に近づいたときの総負荷量
「限界なら、量を増やせば突破できる」とは限りません。2026年の研究では、トレーニング歴1〜5年の男女25人が8週間、片脚ずつ量を変えて脚トレをしました。
| 脚 | 週セット数 | 太もも前面の増加 |
|---|---|---|
| 片脚 | 普段+20%(平均約18) | 有意に増加 |
| 反対の脚 | 普段+120%(平均約33) | 有意に増加。差なし |
セットを約1.8倍(33÷18)にしても、筋肥大は増えませんでした。レッグプレスが1セット1,000kg(100kg×10回)と仮定します。週18セットなら18,000kg、33セットなら33,000kgです。差の15,000kg分は、時間と疲労のコストに終わった可能性があります。
対象は25人、期間は8週間、評価は脚の1筋肉だけです。詳細は週のセット数を2倍超にした研究の解説で読めます。
67研究のメタ分析も、セットを増やすほど伸びるが、伸び幅は小さくなると示しています。限界に近いほど、量の増やし方は慎重にするのが合理的です。
そこで役に立つのが、総負荷量の小さな前進を数字で追う方法です。回数を1回増やす、重量を2.5kg上げるといった前進を、Souhukaの部位別グラフで確認できます。計算の基本は総負荷量の完全ガイドが詳しいです。
注意点があります。体組成の数字を追うあまり、食事や睡眠を削るのは逆効果です。体重や見た目に強い不安がある人は、数字を見る頻度を減らし、必要なら専門家に相談してください。
よくある質問
筋肥大に限界はありますか
個人ごとの上限はあると考えられています。ただし、どこが限界かを正確に示す方法はありません。FFMI25前後は、男性アスリートの研究に基づく目安です。
FFMIが25を超えたら不自然なのですか
断定はできません。1995年の研究は予備的な結果で、ステロイド使用の疑いを調べる初期の目安として示されたものです。個人を判断する根拠にはなりません。
伸びが止まったら、限界ですか
限界とは限りません。負荷設定、回復、食事の不足でも停滞します。先にそれらを見直し、数週間の記録で判断しましょう。
限界に近い人はセット数を増やすべきですか
増やせば伸びるとは限りません。8週間の研究では、週約18セットと約33セットで筋肥大に差はありませんでした。まず今の量で総負荷量を少しずつ伸ばしてください。
まとめ
- FFMI25前後は目安で、確定した上限ではありません
- 補正後FFMIは、除脂肪量÷身長の2乗+6.3×(1.80−身長)で出せます
- 停滞を感じたら、限界を疑う前に量・回復・食事を見直します
- 量を増やすより、総負荷量の小さな前進を記録する価値が高まります
記録を始めると、前回の重量と回数が記録画面に出ます。超える数字がひと目でわかります。
Souhukaで記録を始めて前回比を見るAndroid版はGoogle Playから。登録なしで試すならブラウザ版の総負荷量計算へ。
出典
- Kouri EM ほか. Clinical Journal of Sport Medicine(1995年)。男性アスリート157人のFFMI(2026年10月確認)
- Kataoka R ほか. Sports Medicine 54(1)(2024年)。筋肥大の停滞の仕組みを整理した総説(2026年10月確認)
- Camargo JBB ほか. Journal of Applied Physiology(2026年)。男女25人、8週間(2026年10月確認)