【3段階で解説】リフォーマーのアップストレッチのやり方と注意点
リフォーマーのアップストレッチを、レッスンの前に予習したい人に向けた記事です。動きを3つの段階に分け、スプリングの設定例とよくある間違いをまとめました。
結論:アップストレッチは、お尻を高く上げた姿勢からプランクまでキャリッジを押し出して戻る、中級者向けの種目です。
- キャリッジ(動く台)に立ち、両手はフットバー、足はショルダーレスト(肩当て)に当てて行います
- 主におなかと肩まわりを使います
- 押し出す幅を小さくした段階1から始めましょう
- 肩や手首、腰に痛みがある人は、医師に相談してから行ってください
アップストレッチの3つの段階
この記事でわかること
- アップストレッチがどんな種目か(レベル・スプリング・回数の例)
- 準備の姿勢と、3つの段階のやり方
- よくある間違いと直し方、安全に行うための注意
- 始める前に確かめたいことと、自分に合う段階の選び方
アップストレッチとは?どんな種目か
アップストレッチは、リフォーマーで行う「ロングストレッチ」の仲間の種目です。
ロングストレッチは、プランク(板のような姿勢)のままキャリッジを前後に動かします。アップストレッチは、お尻を高く上げた姿勢(逆V字)とプランクの間を行き来するのが特徴です。
| 項目 | 内容(解説例) |
|---|---|
| レベル | 中級(Pilatesology、Pilates Anytimeともに中級に分類) |
| スプリングの例 | 中くらい1本+軽い1本(Pilates Anytime)、2本(Pilatesology)。軽くする場合もある |
| フットバー | 上げた位置 |
| 回数の例 | 3〜5回(Pilatesology) |
| 主に使う場所 | おなか、肩まわり(Pilates Anytimeの解説では「腹筋の強化と肩の安定」がねらい) |
スプリングの本数や色はリフォーマーのメーカーや機種によって違い、同じ本数でも重さが同じとは限りません。実際の設定は、必ずインストラクターの指示に従ってください。スプリングのしくみはリフォーマーピラティスとは?で解説しています。
注意したいのは、スプリングが軽いほど「楽」になるとは限らない点です。この種目ではキャリッジが押し出されやすくなります。そのため軽くすると、かえって体を支えるのが難しく感じることがあります。
アップストレッチのやり方(3段階)
いきなり大きく動かさず、段階1から順に覚えていきましょう。
- 準備の姿勢をつくる:キャリッジに立ち、両手でフットバーを握ります。かかとはショルダーレストの中ほどに当て、脚はまっすぐ。手から骨盤までが一直線になるよう、背中を平らにします。
- 段階1(少しだけ押す):背中の形を変えずに、キャリッジを数センチ押し出し、ストッパーの位置まで静かに戻します。
- 段階2(プランクまで押し出す):肩の関節を軸に体を前に倒しながらキャリッジを押し出し、プランクの姿勢になります。肩を軸に戻るように、準備の姿勢へ戻ります。
- 段階3(プランクから引き上げる):段階2と同じようにプランクまで出ます。プランクを保ったままキャリッジを引き寄せ、ロングストレッチの位置へ。そこからお尻を引き上げて準備の姿勢に戻ります。
- 呼吸:呼吸のタイミングは指導者によって違います。どの段階でも、息を止めないことが大切です。
動きの間は、おなかを内側へ引き込む(スクープ)意識を保ちましょう。腰が反ったり、お尻が落ちたりしにくくなります。
ピラティスの解剖学書『Pilates Anatomy』も、おなかを引き込む合図の目的を説明しています。腹筋を使うときに、おなかが外へふくらむ間違いを防ぐためです。
アップストレッチのよくある間違いと安全に行うための注意
間違いの多くは、押し出す幅を小さくし、ゆっくり動くことで直せます。
| よくある間違い | 起こりやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| 肩がすくむ | 首や肩に力が入り、肩がつらくなる | 肩を耳から遠ざけ、わきの下で体を支える意識をもつ |
| プランクで腰が反る | 腰に負担を感じやすい | 押し出す幅を小さくし、おなかを引き込んだまま行う |
| 勢いでキャリッジを戻す | ストッパーに強く当たり、体がぶれる | 戻すときもゆっくり。音が立たないように |
| かかとの位置がずれる | 足がすべり、バランスをくずす | かかとをショルダーレストの中ほどにしっかり当てる |
| 背中が丸まりすぎる | ねらいの形にならない | 準備の姿勢で手から骨盤までを一直線にする |
- 動くキャリッジの上に立つ種目なので、はじめはインストラクターがそばにいるレッスンで行いましょう。
- 手首、肩、腰に痛みがある人、持病がある人は、行う前に医師に相談してください。
- 妊娠中・産後の人は、医師の許可を得てから、インストラクターにそのことを伝えて行いましょう。
- 途中で痛みやめまいが出たら、すぐに中止してキャリッジから降り、休みましょう。
アップストレッチの前に確かめたいこと(初心者向け)
アップストレッチは中級の種目です。リフォーマーに慣れていない人は、まず次のことができるかを確かめましょう。
| 確かめること | 目安 |
|---|---|
| 床でのプランク | 腰を反らさず、呼吸を続けながら姿勢を保てる |
| リフォーマーの乗り降り | キャリッジの動きに慌てず、安全に乗り降りできる |
| おなかの引き込み | 動きながらおなかがふくらまない |
| 段階1 | 背中の形を保ったまま、小さく押して戻せる |
床でのプランクは、段階2・3で通るプランクの姿勢の練習になります。頭からかかとまでの一直線の形は、FITPEAKの3D種目図鑑で角度を変えながら確かめられます。
プランクの3Dアニメーション(3D種目図鑑で見る)
FITPEAK編集部では、上の表をもとに次のように段階を選ぶことをすすめています。
- 床でのプランクで腰が反る人:リフォーマーの前に、床でプランクを練習する
- プランクは保てるが、リフォーマーに慣れていない人:段階1だけを行う
- 段階1を背中の形を変えずにくり返せる人:段階2へ進む
- 段階2でお尻が落ちず、肩もすくまない人:段階3へ進む
マンツーマンや少人数のレッスンなら、自分の段階に合わせてスプリングや動く幅を調整してもらいやすくなります。
よくある質問
アップストレッチは何に効きますか?
解説では、おなかと肩まわりを主に使う種目とされています。ただし、この種目だけの効果を調べた研究は見当たらず、「〇〇に効く」と言い切れる根拠はありません。全身を使う種目の一つとして取り入れましょう。
ロングストレッチとの違いは何ですか?
ロングストレッチは、プランクの姿勢のままキャリッジを前後に動かす種目です。アップストレッチは、お尻を高く上げた姿勢とプランクの間を行き来します。どちらも同じシリーズとして、続けて行われることがあります。
スプリングは重いほうが楽ですか?
重いほうが楽とは限りません。この種目では、スプリングが重いとキャリッジが動きにくくなり、軽いと押し出されやすくなります。どちらが楽に感じるかは人や段階によって違うので、インストラクターと相談して決めましょう。
自宅でアップストレッチはできますか?
リフォーマーを使う種目なので、器具がなければ同じ動きはできません。床では、プランクや、お尻を高く上げた姿勢でおなかを引き込む練習などが準備になります。
肩や手首が痛くなるときはどうすればいいですか?
痛みが出たら、その場で中止しましょう。体重を腕で支える種目なので、肩や手首に負担がかかります。痛みが続く場合は医師に相談し、再開するときは押し出す幅を小さくして行いましょう。
まとめ
- アップストレッチは、お尻を高く上げた姿勢とプランクの間を行き来する中級の種目です
- 主におなかと肩まわりを使います
- 押し出す幅を小さくした段階1から、段階2、段階3へと進みましょう
- スプリングは軽いほど楽とは限りません。設定はインストラクターに従います
- 痛みやめまいが出たら中止し、持病がある人は医師に相談してください
リフォーマーがあるスタジオを探している人は、マシンピラティスのおすすめで料金とレッスンの形を比べています。
出典
- Pilates Anytime「Up Stretch Series」(BASI Pilates)(2026年10月確認)
- Pilatesology Encyclopedia「Up Stretch on the Reformer」(2026年10月確認)
- Isacowitz R, Clippinger K. Pilates Anatomy, 2nd Edition(Human Kinetics, 抜粋)(2026年10月確認)
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