【段階別に解説】ピラティスチェアのステップアップ|やり方と注意点
「チェアのステップアップで、上るたびにぐらついてしまう」と悩んでいませんか。この記事では、ピラティスチェアのステップアップのやり方、4つの段階の上げ方、よくある間違いと注意点をまとめました。
結論:ステップアップは、座面に片足をのせ、その脚の力で立ち上がってゆっくり戻るチェアの種目です。
- もう一方の足はペダルにのせ、軽くそえるだけにします
- 階段を上る動きに近く、片脚で体を支える力とバランスを練習できます
- 最初は手すりや指導者の補助がある「支えあり」の段階から始めます
- ひざや腰に痛みがある人は、始める前に医師に相談してください
ステップアップ(前向き)の流れ
この記事でわかること
- ピラティスチェアとステップアップがどんな種目か
- ステップアップのやり方と、4つの段階の上げ方
- FITPEAK編集部の「次の段階に進む目安」
- よくある間違いと直し方、注意したい人
ピラティスチェアのステップアップとは?
まず、器具の特徴と、ステップアップがどんな動きかを押さえましょう。
ピラティスチェアは、箱のような座面に、ばね(スプリング)でつながったペダルがついた器具です。考案者のジョセフ・ピラティスが作った器具の一つで、「ワンダチェア」とも呼ばれます(PMA)。
リフォーマーより小さく、立つ・座る・横向きなど、いろいろな姿勢で使えるのが特徴です。
ステップアップは、座面に片足をのせて上り下りする種目です。スタジオによっては「ゴーイングアップフロント」などの名前で教えられます。ペダルに置いた足は押しすぎず、主に座面の脚で体を持ち上げるのがポイントです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使う器具 | ピラティスチェア(座面・ペダル・スプリング)。手すりつきのタイプもある |
| 姿勢 | 立った姿勢。片足を座面、もう一方の足をペダルに置く |
| 動き | 座面の脚で立ち上がり、ゆっくり下りる |
| 主に意識する場所 | お尻と太もも、片脚で立つときのバランス、骨盤の水平 |
| 日常の動きとの関係 | 階段を上る、段差に上がる動きに近い |
| 難しさ | バランスが必要で、マシンの種目のなかでは中級以上とされることが多い |
ステップアップのやり方と段階の上げ方
基本の手順を覚えてから、支えのある形から順に段階を上げていきます。
基本の手順
- 足を置く:チェアの正面に立ち、片足の足裏全体を座面にのせます。もう一方の足は、つま先側をペダルにのせます。
- 姿勢を整える:背すじを伸ばしたまま、股関節から上体を少し前に傾けます。座面の足のひざは、つま先と同じ方向に向けます。
- 上る:息を吐きながら、座面の足のかかとで押すように立ち上がります。ペダルの足で勢いをつけないようにします。
- 下りる:息を吸いながら、座面の脚でブレーキをかけ、ゆっくり下ります。ペダルが勢いよく戻らないように、最後まで力をぬきません。
- 反対側も行う:同じ回数で足を入れかえます。左右で差を感じたら、やりにくい側を丁寧に行いましょう。
4つの段階
| 段階 | 形 | こんな人に |
|---|---|---|
| 1. 支えあり | 手すりや指導者の手を持ち、動く幅を小さくして行う | 初めての人、片脚立ちが不安な人 |
| 2. 手を腰に | 手すりを使わず、手を腰に置いて行う | 段階1でぐらつかずに続けられる人 |
| 3. 上で止まる | 立ち上がったところで数秒止まり、バランスを保つ | 上り下りの形が安定している人 |
| 4. 横向き・ひねり | 横向きで上る形など、指導者が案内する応用 | 指導者が次に進めると判断した人 |
スプリングの設定で、脚にかかる負担の感じ方は変わります。どの設定が合うかは、種目の形やチェアの種類で違います。自分で変える前に、指導者に確かめましょう。
FITPEAK編集部の「次の段階に進む目安」
上の手順と、下の「よくある間違い」の表をもとに、次の段階へ進む前の確認点を整理しました。
- ペダルの足で押さず、座面の脚だけで立ち上がれる
- 上り下りの間、ひざがつま先と同じ方向を向いている
- 左右の腰骨の高さがそろったまま動ける
- 下りるときに、上るときより時間をかけられる
- 左右どちらの脚でも、同じ回数をぐらつかずに行える
1つでも当てはまらないときは、今の段階を続けましょう。進むかどうかは、最後は指導者と相談して決めてください。
ステップアップのよくある間違いと直し方
片脚で体を持ち上げる種目のため、ほかの部分で勢いをつけたり、体が横にゆれたりしがちです。次の表で自分の形を確かめましょう。
| よくある間違い | 起こりやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| ペダルの足で強く押して上る | 座面の脚をあまり使わず、勢いで上ってしまう | ペダルの足は軽くそえるだけにする |
| ひざが内側に入る | ひざに負担を感じやすい | ひざを足の人さし指の方向に向ける |
| 上体が反る・前に倒れすぎる | 腰に力が入りやすい | 背すじを保ち、股関節から少しだけ前へ |
| 骨盤が片側に傾く | 体が横にゆれてバランスをくずす | 左右の腰骨の高さをそろえる意識で |
| 下りるときに落ちるように下がる | ペダルが勢いよく戻り、危ない | 上るときより時間をかけて下りる |
チェアの種目は、マシンのなかでもバランスが必要なものが多い器具です。近くで形を見てもらえると安心です。グループとマンツーマンの違いはピラティスのグループとマンツーマンの違いで比べています。
ステップアップが向いている人・注意したい人
参考になるのが、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」です(厚生労働省, 2023)。
大人には、筋力トレーニングを週2〜3日すすめています。高齢者には、筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた「多要素な運動」を週3日以上すすめています。
同じガイドによると、多要素な運動を主体としたプログラムで、高齢者の転倒リスクは12〜32%低減したと報告されています。
これはステップアップ1種目の効果を示すものではありません。それでも、脚の筋力とバランスを同時に使う運動の一つとして取り入れやすい種目です。
- 向いている人:階段の上り下りを楽にしたい人、片脚で立つ練習をしたい人、左右の脚の使い方の差が気になる人。
- 注意したい人:ひざ・股関節・腰に痛みがある人、めまいやふらつきがある人、転びやすい人。始める前に医師に相談してください。
- 妊娠中・産後の人:バランスをくずしやすい時期のため、行ってよいか医師に相談しましょう。
同じガイドは、身体機能が低下している高齢者には、安全に配慮し転倒などに注意するよう書いています。ぐらつく場合は無理に段階を上げず、支えのある形で続けましょう。
スタジオに行かない日に、自宅で脚の筋トレを足したい人もいるでしょう。自重トレ大全では、自宅でできる種目のやり方を3Dアニメーションで確かめられます。
よくある質問
ステップアップは自宅の階段や台でもできますか?
似た動きは、台の上り下りでもできます。ただし、ペダルのばねがない分、感じ方は変わります。自宅で行う場合は、すべらず動かない台を使い、手すりなど支えのある場所で行いましょう。
どのくらいの回数をやればいいですか?
回数に決まりはなく、形がくずれる前にやめるのが目安です。最初は左右数回ずつにしましょう。慣れてきたら、指導者と相談して増やします。
ステップアップで太ももは太くなりますか?
自分の体重を使う程度の運動で、太ももが急に太くなることは考えにくいです。体の変化は、食事や運動の量全体で決まります。気になる場合は、指導者に目的を伝えて内容を調整してもらいましょう。
チェアはリフォーマーより難しいですか?
バランスの面で、難しく感じる人が多い器具です。チェアは支えになる面が小さく、立った姿勢の種目も多いためです。初めての人は、リフォーマーやマットで基本の体の使い方に慣れてから取り組むと安心です。
まとめ
- ステップアップは、座面に片足をのせ、その脚の力で立ち上がってゆっくり戻る種目です
- ペダルの足は軽くそえるだけにし、座面の脚で体を持ち上げます
- 支えあり・手を腰に・上で止まる・横向きの4段階で、少しずつ難しくします
- ひざが内に入る、骨盤が傾くなどの間違いがなくなってから次の段階へ進みます
- ひざや腰に痛みがある人、転びやすい人は医師に相談しましょう
近くで形を見てもらいながら進めたい人は、マンツーマンのマシンピラティスおすすめでスタジオを比べられます。
出典
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(2026年10月確認)
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012(2026年10月確認)
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