【上級種目】ピラティスのコントロールバランス|やり方と練習の段階
首が心配で、コントロールバランスに挑戦できずにいませんか。この記事では、やり方の手順、首を守るポイント、できないときの練習の段階をまとめました。
結論:コントロールバランスは、ロールオーバーの形で片足をつかみ、もう片方の脚を天井へ上げて入れかえる上級種目です。
- 首ではなく、肩と背中の上で体を支えます
- ぐらつかずに体をコントロールすることがねらいです
- ロールオーバーが安定してできるまでは、無理に挑戦しないでください
- 首・肩・腰の痛み、骨の病気、血圧や目の持病がある人、妊娠中の人は、行う前に医師に相談します
コントロールバランスの流れ
この記事でわかること
- コントロールバランスがどんな種目か
- 5つの手順で見るやり方と、確かめるところ
- ショルダーブリッジから始める4段階の練習
- 行う前に医師に相談したい人
コントロールバランスとはどんな種目?
コントロールバランスは、ピラティスのマット種目のなかでも難しい部類に入る種目です。
考案者のジョセフ・ピラティスは、1945年の著書で自分の考えをまとめました。書名は『Return to Life Through Contrology』です。マットの種目は、この時期に形づくられたとされています(PMA)。
伝統的なマットの流れでは、終盤に行う上級の種目として教えられることが多い種目です。
名前のとおり、逆さに近い姿勢でバランスを「コントロール」することが中心です。
ピラティスの伝統的な原則は、センタリング、集中、コントロール、正確さ、流れ、呼吸です(Wellsら, 2012)。コントロールバランスでは、これらを高いレベルで求められます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種類 | マットの上級種目(器具なし) |
| 姿勢 | ロールオーバーの形。体重は肩と背中の上にのせる |
| 動き | 片足をつかみ、もう片方の脚を天井へ上げて左右を入れかえる |
| 主に意識する場所 | おなかまわり、背中を丸めて支える力、股関節の動き、バランス |
| 前提になる種目 | ロールオーバー、ショルダーブリッジ、シザース(あお向けで脚を前後に入れかえる種目)など |
| 難しさ | 上級。指導者が許可してから行うのが一般的 |
コントロールバランスのやり方5つの手順
首に体重をのせないことを最優先に、次の順で行います。
- あお向けで準備する:脚をそろえて天井へ伸ばし、腕は手のひらを下にして体の横に置きます。
- ロールオーバーに入る:息を吐きながら、おなかの力で骨盤を持ち上げます。背骨を下から順に床からはがし、脚を頭の向こうへ運びます。勢いで投げ出さず、ゆっくり運びましょう。
- 体重の位置を確かめる:体重は肩と背中の上にのせ、首の後ろには体重をかけません。首を左右に動かさないようにします。
- 片足をつかみ、片脚を上げる:手で片方の足首をつかみ、もう片方の脚を天井へまっすぐ伸ばします。骨盤が左右にゆれないように保ちます。
- 入れかえて戻る:脚をはさみのように入れかえます。決めた回数が終わったら両脚をそろえ、背骨を上から順に床へ下ろして戻ります。
| 確かめるところ | 目安 |
|---|---|
| 首 | 体重がのっていない。首を左右に動かさない |
| 背中 | 丸めた形を保ち、ぐらぐらしない |
| 上げた脚 | 天井に向けてまっすぐ。勢いで振り上げない |
| 骨盤 | 脚を入れかえても左右に傾かない |
| 戻り方 | 背骨を上から順に下ろし、ドスンと落ちない |
首が疲れやすい人は、ピラティスで首が疲れる原因と力まない形もあわせて確かめてください。
コントロールバランスができないときの練習の段階
いきなり形を作ろうとすると、首や腰に負担がかかりやすい種目です。次の段階を一つずつ確かめてから進みましょう。
| 段階 | 練習すること | 次に進む目安 |
|---|---|---|
| 1. ショルダーブリッジ | 肩と足で体を支え、背骨を順に上げ下げする | 首に力を入れずに支えられる |
| 2. シザース(あお向け) | 頭を床につけたまま、脚を前後に入れかえる | 骨盤がゆれずに入れかえられる |
| 3. ロールオーバー | 脚を頭の向こうへ運び、背骨を順に戻す | 勢いを使わずに上がって下りられる |
| 4. コントロールバランス | ロールオーバーの形で片脚を上げる | 指導者が許可したとき |
段階3のロールオーバーで首に違和感がある人は、無理に進まないでください。段階1・2を続けるだけでも十分な練習になります。
FITPEAK編集部のセルフチェック:次の段階に進んでいいか
FITPEAK編集部では、上の表の「次に進む目安」を、練習のたびに確かめられる形にまとめました。1つでも当てはまらなければ、今の段階を続けます。
- 首の後ろに体重がのらず、首を左右に動かさずにいられる
- 勢いを使わずに上がり、背骨を上から順に下ろせる
- 脚を入れかえても、骨盤が左右に傾かない
- 終わったあとに、首・肩・腰に痛みやしびれが残らない
上級種目はマシンや指導者のいる環境で
上級の種目ほど、一人ひとりの体に合わせて段階を判断してもらえる環境が大切です。マシンのスタジオでは、ばねの力で動きを助けたり、別の器具で似た練習をしたりできることもあります。
マットとマシンの料金や効果の違いは、FITPEAKのマットピラティスとマシンピラティスの比較で整理しています。マンツーマンで見てもらいたい人は、グループとマンツーマンの料金比較も参考になります。
コントロールバランスの前に医師に相談したい人
この種目では、首と肩で体を支え、頭が体より低くなる姿勢になります。次に当てはまる人は、行う前に医師に相談してください。
- 首・肩・腰に痛みやしびれがある人、背骨の病気や手術歴がある人
- 骨粗しょう症など骨の病気がある人
- 高血圧や目の病気など、頭を下げる姿勢について注意を受けている人
- 妊娠中・産後の人
厚生労働省のガイドは、運動中の体の変化に注意するよう書いています(身体活動・運動ガイド2023)。関節や筋肉の強い痛み、めまいやふらつきなどを感じたら、ただちに運動を中止します。
逆さの姿勢から急に起き上がると、ふらつくこともあります。終わったらすぐ立たず、少し座って休んでから動きましょう。
よくある質問
コントロールバランスで首が痛くなるのはなぜですか?
首に体重がのっている可能性があります。すぐに中止し、ロールオーバーの段階に戻って、肩と背中で支える感覚を練習しましょう。痛みが続く場合は医師に相談してください。
どのくらい練習すればできるようになりますか?
期間には個人差が大きく、目安を言うのは難しい種目です。ロールオーバーが勢いを使わずにできるようになることが、ひとつの目安になります。
ジャックナイフとの違いは何ですか?
違いは、脚の上げ方です。どちらもロールオーバーの形から始まる上級種目です。ジャックナイフは両脚をそろえて天井へ伸ばし上げ、コントロールバランスは片足をつかんで片脚ずつ上げます。
家で一人で練習してもいいですか?
最初は指導者に形を見てもらいながら行うことをおすすめします。首や腰に負担がかかりやすい種目だからです。一人で行う場合も、前の段階の種目までにとどめておくと安心です。
まとめ
- コントロールバランスは、ロールオーバーの形で片脚ずつ天井へ上げて入れかえる上級種目
- 体重は肩と背中の上にのせ、首にはのせない
- ショルダーブリッジ、シザース、ロールオーバーの順に段階を踏む
- 首・肩・腰の痛みや持病がある人、妊娠中・産後の人は、行う前に医師に相談する
上級種目を安全に練習したい人は、指導者に段階を見てもらえるスタジオを選びましょう。マシンピラティスのおすすめで、スタジオを比べています。
出典
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」(2026年10月確認)
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(2026年10月確認)
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