【上級種目】ピラティスのクラブのやり方|首を守るコツと練習の順番
ピラティスのクラブに挑戦したいけれど、首を痛めないか不安な人に向けた記事です。やり方の手順、進む前の練習の順番、首を守るコツをまとめました。
結論:ピラティスのクラブは、脚を組んで足先を持ち、背中を丸めたまま転がって戻る上級のマット種目です。
- 後ろへ転がるのは肩甲骨のあたりまで。首や頭に体重をのせません
- 前に転がって頭をマットにつける形は、指導者がいる場合だけにします
- 初心者は、座ったバランスやローリングライクアボールから始めます
- 首・腰に痛みがある人や骨粗しょう症と言われた人は、先に医師に相談してください
クラブの流れ(よく教えられる形)
この記事でわかること
- ピラティスのクラブがどんな種目か
- クラブに進む前に練習したい種目と順番
- 進んでよいかを確かめるセルフチェック
- やり方のコツと、よくある間違いの直し方
- 首・腰に不安がある人の注意点と代わりの練習
ピラティスのクラブとはどんな種目か
クラブは、英語の「Crab(カニ)」からきた名前です。脚を組んで丸くなった姿が、カニのように見えることに由来するといわれます。
考案者のジョセフ・ピラティスは、1945年に本を出しました。書名は『Return to Life Through Contrology』です。クラブは、この本のマット種目の一つとして紹介されることが多い種目です。
転がる種目の中でも後半に置かれる、難しい種目です。
「ピラティス クラブ」で検索すると、スタジオの会員クラブなどが出てくることもあります。この記事では、マット種目のクラブについて説明します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | マットの上級種目(転がる種目の仲間) |
| 姿勢 | 脚を交差して足先を持ち、背中を丸めて座る |
| 動き | 丸めた形のまま後ろへ転がり、おなかの力で戻る。上級では前にも転がる |
| 主に意識する場所 | おなか、背骨を丸める形のコントロール、バランス |
| 似た種目 | ローリングライクアボール、シール(アザラシ) |
研究のまとめでは、ピラティスは体幹の安定や筋力、姿勢、呼吸などを意識する運動です(Wellsら, 2012)。クラブは、背骨を丸めた形を保ったまま、勢いと止まる力をコントロールする練習です。
クラブに進む前に練習したい種目と順番
クラブは、いきなり行う種目ではありません。次の順に、転がる動きに慣れてから進むのが一般的です。
| 段階 | 種目 | できるようにしたいこと |
|---|---|---|
| 1 | 座ったバランス | 背中を丸めて足を浮かせ、10秒ほど静かに座っていられる |
| 2 | ローリングライクアボール | ボールのように丸まって転がり、勢いをつけずに戻れる |
| 3 | シール | 足を持ったまま転がり、戻ったところで止まれる |
| 4 | クラブ(後ろだけ) | 脚を組んだ形で、首に乗らずに転がって戻れる |
| 5 | クラブ(前も) | 指導者が首の負担を確かめたうえで行う |
FITPEAK編集部では、上の表をもとに「次へ進んでよいか」を次のように確かめることをすすめています。
- 段階1の座ったバランスを、10秒ほど静かに保てる
- 段階2・3で、戻るときに足が床にドンとつかない
- 段階2・3で、首まで転がらずに肩甲骨で止まれる
- 転がったあと、首や背中に痛みや違和感が残らない
1つでも当てはまらないときは、まだクラブに進む段階ではありません。前の段階に戻って練習しましょう。
ピラティスのクラブのやり方のコツとよくある間違い
クラブで大切なのは、丸めた形と転がる幅のコントロールです。次の4つを意識しましょう。
- 丸めた形を崩さない:転がっている間、背中のカーブとひざ・胸の距離を同じに保ちます。
- 肩甲骨より先へ行かない:後ろへ転がるのは肩甲骨のあたりまで。首や頭に体重をのせません。
- 勢いではなくおなかで戻る:脚を振って起き上がると、形が崩れて止まれなくなります。
- 呼吸を合わせる:後ろへ転がるときに吸い、戻るときに吐くと教えるスタジオが多いです。
| よくある間違い | 起こりやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| 首まで転がる | 首に体重がかかる | 転がる幅を小さくし、肩甲骨で止める |
| 背中が平らになる | 背骨がゴツゴツ当たって痛い | おへそを背中側へ引き、丸い形を保つ |
| 脚を振って起きる | 戻ったところで止まれない | 転がる幅を小さくして、おなかで戻る |
| 前に転がって頭に強く乗る | 首に強い負担がかかる | 前への動きは省く。行う場合は指導者のもとで |
| 硬い床で行う | 背骨が当たって痛む | 厚みのあるマットを使う |
呼吸の合わせ方に慣れていない人は、先にハンドレッドのやり方で、ピラティスの呼吸を練習しておくと進めやすくなります。
首・腰に不安がある人の注意点と代わりの種目
クラブは、背骨を強く丸めて体重をのせる種目です。次の点に注意してください。
- 首・腰の痛みやしびれがある人、背骨の病気やけがを言われたことがある人は、始める前に医師に相談してください。
- 骨粗しょう症と言われた人は、転がる種目を行ってよいか医師に確かめてください。
- 妊娠中・産後の人は、転がる種目やおなかを強く丸める種目について、医師に相談してください。
- 途中で痛みや強い違和感が出たら、すぐに中止してください。
閉経後に骨粗しょう症と診断された女性を調べた古い研究があります。背骨を丸める運動をした群で、背骨の圧迫骨折が多かったと報告されています(Sinaki・Mikkelsen, 1984)。
人数の少ない研究で、ピラティスそのものを調べたものではありません。それでも、骨がもろいと言われた人は、医師と相談のうえで転がる種目を避けるのが安全です。
転がる動きが合わない人は、転がらない形でも背骨を丸めるコントロールを練習できます。
- あお向けでひざを胸に寄せて、小さくゆらす
- 座ったまま、背中を丸めて伸ばす
- マシンのスタジオで、リフォーマーのスプリングに支えられながら背骨を丸める・伸ばす
マットとマシンの違いはマットピラティスとマシンピラティスの違い、スタジオ選びはマシンピラティスのおすすめで比べています。
よくある質問
クラブは初心者でもできますか?
初心者には向かない上級の種目です。まずは座ったバランスやローリングライクアボールなど、転がる種目の基本から始めましょう。
クラブで頭をマットにつけるのは危なくないですか?
首に体重がかかるおそれがあります。この形は省いて行うこともできます。行う場合は指導者のもとで行い、首に痛みがある人は行わないでください。
クラブで背中が痛いのはなぜですか?
背中が平らになり、背骨の一部がマットに強く当たっていることが多いです。丸い形を保つ、厚めのマットを使うなどで調整しましょう。痛みが続く場合は中止して、医師に相談してください。
クラブとシールの違いは何ですか?
脚の形が違います。シールは脚を開いた形で転がり、クラブは脚を組んだ形で行い、上級では前にも転がります。一般的には、シールのあとに練習することが多い種目です。
まとめ
- クラブは、脚を組んで足先を持ち、背中を丸めて転がる上級のマット種目です
- 後ろへ転がるのは肩甲骨のあたりまでにし、首や頭に体重をのせません
- 座ったバランス、ローリングライクアボール、シールの順に慣れてから進みます
- 前へ転がる形は、指導者がいる場合だけにします
- 首・腰の痛みや骨粗しょう症がある人は、先に医師に相談してください
上級種目は、指導者に形を見てもらいながら練習すると安心です。スタジオの料金はマシンピラティス料金比較で比べられます。
出典
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」(2026年10月確認)
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012(2026年10月確認)
- Sinaki M, Mikkelsen BA. Postmenopausal spinal osteoporosis: flexion versus extension exercises. Arch Phys Med Rehabil. 1984(2026年10月確認)
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