【2種類を解説】ピラティスのヒップツイストのやり方と注意点
ピラティスで「ヒップツイスト」と呼ばれる種目には、大きく2つあります。1つは、1945年に出版されたジョセフ・ピラティスの著書の流れにある「ヒップツイスト・ウィズ・ストレッチド・アームズ」で、座って両手を後ろにつき、そろえた脚を持ち上げて円を描く上級の種目です。もう1つは、あお向けでひざを立て、片ひざを外に倒して戻す、やさしい種目です。初めての人はあお向けの種目から始め、腰や股関節に痛みがある人は医師に相談してから行いましょう。
「ヒップツイスト」と呼ばれる2つの種目
- あお向けでひざを立てる
- 片ひざを外に倒して戻す
- 骨盤を動かさないのがポイント
- 初心者・リハビリ向けの運動として紹介される
- 座って両手を後ろにつく
- そろえた脚を持ち上げて円を描く
- 左右に回す
- 体幹の強さが必要な上級の種目
ピラティスのヒップツイストとは?2つの種目
同じ「ヒップツイスト」という名前でも、教室や指導者によって指す種目が違います。レッスンで名前が出たときは、どちらの種目かを確かめると安心です。
| 比べる点 | あお向けのヒップツイスト | ヒップツイスト(クラシカル) |
|---|---|---|
| 正式な名前の例 | Hip twist(運動療法の解説などで使われる) | Hip Twist with Stretched Arms |
| 姿勢 | あお向けでひざを立てる | 座って両手を体の後ろにつく |
| 動き | 片ひざを外に倒して戻す | そろえて伸ばした脚を持ち上げ、円を描くように回す |
| 難しさ | やさしい | 難しい(体幹と肩の強さが必要) |
| 由来 | 運動療法の場でも使われる基本の動き | ジョセフ・ピラティスの著書『Return to Life Through Contrology』(1945年)の種目の流れにある |
ピラティスの解説サイトPilatesologyの動画では、1945年の著書にある順番でマットの種目を通して行っており、ティーザーのあとに「ヒップツイスト・ウィズ・ストレッチド・アームズ」が続きます。ピラティスの歴史を紹介するPilates Method Allianceの資料によると、この著書はピラティスの考え方をまとめた2冊目の本です。
あお向けのヒップツイストのやり方(初心者向け)
理学療法などで使われる運動プログラムPhysitrackの解説をもとに、手順をまとめます。
- あお向けでひざを立てる:ひざと足を平行にし、腰幅に開きます。腕は体の横に置きます。
- 片ひざを外へ倒す:息を吐きながら、股関節から回すように片ひざをゆっくり外へ倒し、床の方へ近づけます。
- 戻す:息を吸いながら、内ももの筋肉を使ってひざを元の位置へ戻します。
- くり返す:同じ脚で数回くり返したら、反対の脚も行います。左右交互に行う方法もあります。
| 確かめるところ | 目安 |
|---|---|
| 骨盤 | ひざを倒しても、骨盤が一緒に傾いたり回ったりしない |
| ひざの角度 | 倒している間も、ひざの曲がり具合が変わらない |
| 反対の脚 | 動かしていない脚がつられて動かない |
| 呼吸 | 止めずに続いている |
ひざを床につけることが目的ではありません。骨盤が動かない範囲で倒すことが大切です。
クラシカルなヒップツイストのやり方(上級)
クラシカルな種目は、座った姿勢で脚を持ち上げたまま回すため、おなかと肩まわりの強さが必要です。Pilatesologyの動画で紹介されている流れをもとに、手順をまとめます。
- 座って両手を後ろにつく:脚をそろえて伸ばして座り、両手を体の後ろの床につきます。胸を開き、背すじを伸ばします。
- 脚を持ち上げる:両脚をそろえたまま、床から持ち上げます。
- 円を描く:そろえた脚で、右回りに円を描くように動かし、元の位置に戻ります。
- 反対に回す:次は左回りに円を描きます。動画では左右3回ずつ行っています。
脚の円は、体幹を安定させられる大きさにとどめます。慣れないうちは、ひざを曲げて行ったり、円を小さくしたりして調整しましょう。手首や肩に痛みが出る場合は、ひじを床について行う方法を指導者に相談してもよいでしょう。
よくある間違いと注意点
| よくある間違い | 起こりやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| (あお向け)ひざと一緒に骨盤も倒れる | 股関節の動きを練習しにくい | 倒す範囲を小さくし、骨盤を床に安定させる |
| (あお向け)勢いでひざを戻す | 内ももを使う練習にならない | 戻すときもゆっくり、内ももで引き寄せる |
| (クラシカル)円が大きすぎる | 腰が反ったり、体がぐらついたりする | 円を小さくし、ひざを曲げて行う |
| (クラシカル)肩がすくむ | 首や肩に力が入る | 胸を開き、肩を耳から遠ざける |
| (共通)息を止める | 力みが強くなる | 動きに合わせて吐く・吸うを続ける |
- 腰や股関節、膝に痛みがある人、手術を受けたことがある人は、行う前に医師に相談してください。
- 妊娠中・産後の人は、医師の許可を得てから、インストラクターにそのことを伝えて行いましょう。
- 途中で痛みが出たら、すぐに中止してください。
クラシカルな種目は自分では形が分かりにくいので、インストラクターに見てもらうのが安心です。マシンを使うピラティスでは、スプリングで支えてもらいながら股関節を動かす種目もあります。スタジオ選びはマシンピラティスのおすすめで比べています。
よくある質問
どちらのヒップツイストから始めればいいですか?
初めての人は、あお向けのヒップツイストから始めましょう。クラシカルな種目は上級で、体幹と肩の強さが必要です。
ヒップツイストは何に効きますか?
あお向けの種目は骨盤を安定させながら股関節を動かす練習、クラシカルな種目は体幹を安定させながら脚を動かす練習として行われます。ただし、この種目だけの効果を調べた研究は見当たらず、効果を言い切れる根拠はありません。
回数はどれくらいがいいですか?
決まった基準はありません。Pilatesologyの動画では、クラシカルな種目を左右3回ずつ行っています。形がくずれない回数で行いましょう。
スパインツイストとの違いは?
スパインツイストは、座って上半身をひねる種目です。ヒップツイストは脚(股関節)を動かす種目なので、動かす場所が違います。
腰が痛いときはどうすればいいですか?
痛みが出る動きは無理に行わず、医師に相談してください。許可が出たら、動く範囲を小さくして行いましょう。
出典
- Pilatesology「Return to Life Mat」動画の書き起こし(1945年の著書の種目順)
- Physitrack「Pilates hip twist level 1」
- Pilates Method Alliance「The History of Pilates」
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
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