【4段階で練習】ピラティスのオープンレッグロッカーのやり方と注意点
ピラティスのオープンレッグロッカーは、座った姿勢で両足首(またはふくらはぎ)を持ち、脚をV字に開いて上げたままバランスをとり、背中を丸めて後ろへ転がって、また元のバランスの姿勢に戻る種目です。いきなり転がるのではなく、「ひざを曲げてバランス」「片脚ずつ伸ばす」「両脚を伸ばしてバランス」「転がる」の順に段階を踏むのがコツです。首の後ろまで転がらないことが大切で、首や腰に痛みがある人、骨粗しょう症と言われている人は、事前に医師に相談してください。
オープンレッグロッカーの練習段階
オープンレッグロッカーとは?
オープンレッグロッカーは、マットで行うピラティスの種目の一つです。「オープンレッグ」は脚を開くこと、「ロッカー」はゆりかごのように揺れることを表しています。脚を開いたV字の姿勢でバランスをとる練習と、背中を丸めて転がる練習の両方が入っているのが特徴です。
ピラティスは、体幹の安定・筋力・柔軟性・筋肉のコントロール・姿勢・呼吸を意識する運動と整理されています(Wellsら, 2012)。オープンレッグロッカーでは、とくに「バランスを保つコントロール」と「背骨を丸めて動かすこと」が求められます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 姿勢 | 座った姿勢。足首やふくらはぎを持ち、脚をV字に上げる |
| 主な動き | バランスを保つ、背中を丸めて後ろへ転がり、戻ってバランス |
| 意識すること | 背中をなめらかに丸める、首の後ろまで転がらない、勢いに頼りすぎない |
| 必要なこと | もも裏の柔軟性、体幹でバランスを保つ力、背骨を順に動かす感覚 |
| 難しさ | 中級〜上級として扱われることが多い |
段階別のやり方と、確かめるポイント
次の段階のうち、今の段階が楽にできるようになってから先へ進みましょう。各段階は3〜5回、またはバランスを数呼吸保つところから始めます。
| 段階 | やり方 | 確かめること |
|---|---|---|
| 1. ひざを曲げてバランス | マットに座り、ひざを曲げて足首を持つ。足を床から浮かせ、お尻の骨の少し後ろでバランスをとる | 背中を丸めすぎず、肩がすくまない |
| 2. 片脚ずつ伸ばす | バランスを保ったまま、片脚を斜め上に伸ばして戻す。左右交互に | 脚を伸ばしても体が後ろへ倒れない |
| 3. 両脚を伸ばしてバランス | 両脚を肩幅くらいに開いてV字に伸ばし、背中を長く保つ | ひざが伸びない人は、少し曲げたままでよい |
| 4. 転がって戻る | 息を吸いながら背中を丸めて肩甲骨のあたりまで転がり、吐きながら戻ってV字のバランスで止まる | 首や頭の後ろまで転がらない。戻ったときにぴたっと止まれる |
- 転がる範囲:肩甲骨のあたりで止め、首や頭に体重がのらないようにします。
- 背中の丸め方:背中が平らなまま転がると、背骨の一部がマットに強く当たります。おへそをのぞきこむように丸めて、ゆりかごのように転がります。
- マット:背骨が当たるので、厚みのあるマットの上で行いましょう。
よくある間違いと直し方
| よくある間違い | 起こりやすいこと | 直し方 |
|---|---|---|
| 勢いをつけて転がる | 首まで転がる、戻りすぎて足が床につく | 転がる範囲を小さくし、呼吸に合わせてゆっくり |
| 首を後ろに倒して転がる | 首に負担がかかる | あごを軽く引き、目線はおなかへ |
| 背中が平らなまま転がる | 背骨がゴツゴツ当たる | 背中を丸めるところから練習する(段階1〜2) |
| 脚を引き寄せすぎる・広げすぎる | バランスがくずれやすい | 脚の幅を肩幅くらいに保つ |
| 腕で脚を引っぱる | 肩や首が力む | 腕は脚を支える程度にして、おなかで形を保つ |
バランスや転がる動きは、自分では形がわかりにくい種目です。インストラクターに見てもらうと、どこで形がくずれているかがわかりやすくなります。マシンを使うスタジオでは、ばねの補助を使ってバランスや背骨の動きを段階的に練習できることもあります。スタジオの比べ方はマシンピラティスのおすすめにまとめています。
バランス練習としての位置づけと注意点
60歳以上を対象にした研究をまとめた分析では、ピラティスを行ったグループで、バランスや筋力、柔軟性などに改善が見られたという結果でした。ただし、確かさは項目によって「低い」〜「中くらい」と評価されていて、オープンレッグロッカーという1種目の効果を調べたものではありません(Fernández-Rodríguezら, 2021)。
- 首・腰・背中に痛みがある人は、転がる種目を行う前に医師に相談してください。
- 骨粗しょう症と言われている人は、背中を丸めて転がる動きが合わない場合があります。必ず医師に相談しましょう。
- 妊娠中・産後の人は、転がる動きやおなかに力を入れる種目について、医師に相談してください。
- めまいが起こりやすい人、血圧の病気がある人は、転がって頭の位置が変わる動きで気分が悪くなることがあります。無理をせず、医師に相談しましょう。
よくある質問
ひざが伸びないのですが、できますか?
ひざを曲げたままでも、バランスと転がる練習はできます。もも裏が硬い人は、足首ではなくふくらはぎやひざの裏を持つと、背中を丸めやすくなります。
転がった後、バランスの姿勢で止まれません。
転がる範囲が大きすぎるか、勢いがつきすぎていることが多いです。転がる範囲を小さくし、戻るときに息を吐きながらおなかを使って止まる練習をしましょう。
ローリングライクアボールとの違いは何ですか?
ローリングライクアボールは、体を小さく丸めたまま転がる種目で、オープンレッグロッカーより取り組みやすいとされることが多いです。脚を伸ばしてV字を保つ分、オープンレッグロッカーの方がバランスと柔軟性が求められます。
家で練習しても大丈夫ですか?
厚みのあるマットを敷き、周りに物がない広さを確保すれば練習できます。ただし、首まで転がらないこと、段階を飛ばさないことを守りましょう。不安な人は一度スタジオで形を見てもらうと安心です。
出典
- Wells C, et al. Defining Pilates exercise: a systematic review. Complement Ther Med. 2012
- Fernández-Rodríguez R, et al. Pilates improves physical performance and decreases risk of falls in older adults: a systematic review and meta-analysis. Physiotherapy. 2021;112:163-177
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