【成分表で比較】ダイエットに魚はいい?種類と調理で変わるカロリーと研究
ダイエット中に魚を食べるのは、問題ありません。ただし、魚の種類でエネルギーは大きく違います。100gあたり、まだら(生)は72kcal、さんま(皮つき・生)は287kcalです。
魚を食べただけで体重が減るという確かな結論はありません。系統的レビューでは、魚を増やした群の差は小さい結果でした。種類と調理を選び、食事全体で考えましょう。
魚の種類別エネルギー(可食部100gあたり・kcal)
魚の種類で比べる:脂の量がエネルギーの差になる
文部科学省の食品成分データベースで、よく食べる7種類の生の値を比べました(可食部100gあたり)。
| 魚の種類 | エネルギー | たんぱく質 | 脂質 |
|---|---|---|---|
| まだら 生 | 72kcal | 17.6g | 0.2g |
| しろさけ 生 | 124kcal | 22.3g | 4.1g |
| まあじ 皮つき 生 | 112kcal | 19.7g | 4.5g |
| まいわし 生 | 156kcal | 19.2g | 9.2g |
| まさば 生 | 211kcal | 20.6g | 16.8g |
| ぶり 成魚 生 | 222kcal | 21.4g | 17.6g |
| さんま 皮つき 生 | 287kcal | 18.1g | 25.6g |
エネルギーの差の大部分は、脂質の差です。たんぱく質は17.6〜22.3gの範囲で、種類による差は小さめです。
まいわし、まあじ、まさばは、骨などの捨てる部分があり、廃棄率が50〜60%です。上の数字は、食べる部分(可食部)あたりです。
脂の多い魚が悪いわけではありません。ただ、エネルギーを抑えたい日は、たらやさけを選ぶと数字が低くなります。
調理と加工で変わる数字:焼き・缶詰・塩蔵
同じ魚でも、焼く、缶詰にする、塩漬けにすると、数字が変わります。
| 食品 | エネルギー | 脂質 | 食塩相当量 |
|---|---|---|---|
| まさば 生 | 211kcal | 16.8g | 0.3g |
| まさば 焼き | 264kcal | 22.4g | 0.3g |
| さば缶 水煮 | 174kcal | 10.7g | 0.9g |
| しろさけ 生 | 124kcal | 4.1g | 0.2g |
| しろさけ 焼き | 160kcal | 5.1g | 0.2g |
| 塩ざけ | 183kcal | 11.1g | 1.8g |
焼くと水分が減るため、100gあたりの数字が高く出ます。重さあたりの比較で、1切れを食べたときの差とは違います。
塩ざけは、生より食塩相当量が9倍です。さば缶の水煮も、生の3倍になっています。塩分が気になる人は、量と頻度に気をつけましょう。
食塩相当量の目標量は、18歳以上で男性7.5g未満、女性6.5g未満です。食事摂取基準2025年版の値です(厚生労働省 e-ヘルスネット)。
1切れのエネルギーを計算する
切り身の重さは商品で違います。ここでは仮に、1切れを80gとして計算します。
| 魚(生) | 80gのエネルギー | 80gのたんぱく質 |
|---|---|---|
| まだら 生 | 約58kcal | 約14.1g |
| しろさけ 生 | 約99kcal | 約17.8g |
| まさば 生 | 約169kcal | 約16.5g |
| ぶり 成魚 生 | 約178kcal | 約17.1g |
計算:80g×100gあたりの値÷100。仮の重さでの計算例です。実際は、パッケージの表示や台所のはかりで確かめてください。
脂の多い魚は、1切れで170kcal前後になります。主菜に選ぶ日は、ごはんや油を使う副菜の量で調整できます。
研究では:魚を増やした群の体重差は小さかった
食品ごとの体重への影響を比べた研究があります。Jayediら(2023年、Eur J Nutr)の系統的レビューです。
成人を対象にした152件の無作為化試験、9,669人を分析しています。
魚を増やした群は、対照群より体重が平均0.85kg少ない結果でした。95%信用区間は−1.66〜−0.02kgで、確実性は低いとされています。著者らは、この差を「ごくわずか」としています。
過体重や肥満の人に限ると、どの食品群でも重要な体重減少はみられませんでした。著者らは、単品の食品で体重を減らす試験は、これ以上すすめられないとまとめています。
魚を含む食事で、エネルギーを抑えた試験もあります。Thorsdottirら(2009年、Public Health Nutr)の報告です。
過体重の若い成人324人を、魚なし、たら、さけ、魚油の4群に分けました。8週間のエネルギー制限食で、魚の量を守れたかを調べています。
この報告は、魚の量を守れたかが中心で、体重の差を示す論文ではありません。魚の食べ方を変えたからといって、体重が大きく変わると読むのは早計です。
向かない人と、気をつけたい点
- 妊娠中の人は、魚の種類によって食べる量の注意があります。厚生労働省の資料を確かめ、主治医に相談してください
- 塩ざけ、干物、缶詰は塩分が高めです。高血圧などで塩分の指導を受けている人は、医師や管理栄養士に確認してください
- 腎臓の病気でカリウムの制限がある人は、魚の量を医師に相談してください。成分表では、魚は100gあたり200〜380mgのカリウムを含みます
- 魚のアレルギーがある人は、食べないでください
- 揚げる、バターで焼くなど、油を足す調理では、エネルギーが増えます
食事の見直しを専門家と進めたい人は、ダイエット向けパーソナルジムのおすすめで、食事指導のあるジムを比べられます。
よくある質問
ダイエット中は、魚を毎日食べてもいいですか?
毎日の適量について、公的な個数や頻度の目安は今回確かめた範囲では見つかりませんでした。種類を変えながら、食事全体のエネルギーで考えましょう。持病や妊娠中の人は、医師に相談してください。
脂の多い魚は、ダイエットに向きませんか?
エネルギーは高めですが、食べてはいけないわけではありません。さんまは100gあたり287kcal、たらは72kcalです。量と、ほかの食事との組み合わせで調整できます。
刺身と焼き魚では、どちらが低いですか?
同じ魚なら、生の刺身のほうが100gあたりの数字は低く出ます。焼くと水分が減るためです。ただし食べる量や、つけるたれの量でも変わります。
缶詰の魚でもいいですか?
さばの水煮缶は100gあたり174kcalで、生より低くなっています。一方で食塩相当量は0.9gと、生の3倍です。味付けの缶詰は、別の数字になります。
魚の油でやせますか?
魚の油(n-3系脂肪酸)で体重が減るかどうかは、この記事では確かめきれませんでした。魚の油の働きは、体重とは別の話として調べられています。
出典
- 文部科学省「食品成分データベース」まだら・しろさけ・まあじ・まいわし・まさば・ぶり・さんまほか(2026年10月確認)
- Jayedi A ほか(2023)Eur J Nutr 62(3):1153-1164
- Thorsdottir I ほか(2009)Public Health Nutr
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「ナトリウム」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「魚介類に含まれる水銀について」(2026年10月確認)
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